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2015年“ひつじ年”の最後に観たい映画はコレ。カンヌ国際映画祭受賞作の北欧映画『ひつじ村の兄弟』

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2015年“ひつじ年”の最後に観たい映画はコレ。カンヌ国際映画祭受賞作の北欧映画『ひつじ村の兄弟』
近年の北欧ブームの中、映画やTVドラマも北欧から続々と日本に入ってきています。その中でも、北極圏にあるアイスランドの作品は、劇中登場する広大な景色が美しく、見ているだけで心が癒やされると評判です。

今回紹介する、第68回カンヌ国際映画祭「ある視点部門」でグランプリを受賞した公開中の映画『ひつじ村の兄弟』は、羊大国と呼ばれるアイスランドを舞台に、モフモフ・フワフワなかわいい羊たちを取り巻く酪農家の兄弟の絆を、ユーモアを交えて描いています。

兄弟は羊に人生を捧げてきたが、不仲になってしまっていた

兄弟は羊に人生を捧げてきたが、不仲になってしまっていた すれ違う時も挨拶もしない兄弟
アイスランドの人里離れた村で、隣同士の家に住む初老の兄弟キディー(テオドル・ユーリウソン)とグミー(シグルヅル・シグルヨンソン)。2人とも羊を愛する牧羊家ですが、あることをきっかけに不仲となり、もう40年も口をきいていません。伝えなければならないことがある時は、牧羊犬に手紙をくわえさせて運ばせる始末です。
毎年、優良な羊を決めるコンテストが行われる
彼らは2人とも結婚の機会を逃し、生活の全てを羊の世話に費やして生きてきました。先祖代々から受け継がれてきた彼らの羊たちは、国内随一の優良種。羊のコンテストでは、毎年のように兄弟で優勝を競い合い、どちらの羊が本流を受け継いでいるのかを争っています。

兄キディーの羊が優勝した年、グミーは兄の羊が伝染病にかかっていることに気付きます。それを知り合いに話したために保健所に伝わり、保健所は感染の恐れがある村全体の羊を殺処分することに決めます。

これは、収入源のほとんどを羊に頼る酪農家たちにとって大打撃です。保健所の決定を頑なに受け入れようとしないキディーは、伝染病を見つけたグミーを逆恨みします。
ますますキディーとの溝が深くなってしまったグミー
保健所の立ち入り調査が行われる中、絶滅の危機にさらされた先祖代々の優良な羊を守るため、兄弟は力を合わせなければならなくなります。40年という長い間、不仲だったキディーとグミーは、深い溝を乗り越え、兄弟の絆を取り戻すことができるのでしょうか?

「愛する羊を守りたい」という共通の思いを抱く兄弟は、ある重大な“秘密”を共有し、冬のアイスランドの大雪の中、2人で無謀な大冒険をすることに…。

人間より羊の数が多く、ヨーロッパ最大の氷河を持つアイスランド

人間より羊の数が多く、ヨーロッパ最大の氷河を持つアイスランド 壮観な氷河は、アイスランドらしい光景
日本の北海道と四国を合わせたくらいの面積の島国であるアイスランド。オーロラが有名で、ヨーロッパ最大の氷河を持ち、多くの火山が存在し、温泉も楽しめます。

人口25万人程度に対して、羊の数は100万頭という羊大国のアイスランド。劇中に登場する羊はアイスランディックと呼ばれる、純血家畜用ヒツジとしては世界最古の品種だそうです。
本作のグリームル・ハゥコーナルソン監督は「北アイスランドでは、羊は神聖なものであり、プライドや人々の古き良き“伝統”を象徴している」と語っています。酪農家たちにとっては、仕事としてだけではなく、趣味や癒しの対象も羊なんだそうです。この映画の背景には、人間と羊のとても親密な関係があるのですね。

メーメーというかわいい鳴き声、モフモフとした思わず触りたくなる毛並み、立派な角。寒い季節、この映画で羊たちに癒やされつつ、アイスランドの暮らしに思いを馳せてみるのはいかがでしょうか。


『ひつじ村の兄弟』
全国公開中
(C)2015 Netop Films, Hark Kvikmyndagerd, Profile Pictures
レイティング:R15+
配給・宣伝:エスパース・サロウ
提供:ギャガ、新日本映画社

公式サイト

http://ramram.espace-sarou.com/

※掲載の内容は、記事公開時点のものです。変更される場合がありますのでご利用の際は事前にご確認ください。

文:

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