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2016.03.07
素敵な雑貨屋・カフェで小休止。歴史ある蔵を巡る、のんびり鯨ヶ丘さんぽ
明治、昭和の店蔵が並ぶ懐かしい景色と、穏やかな時間の流れが魅力のスロータウン「鯨ヶ丘」を知っていますか? 茨城県常陸太田市の高台に広がる約600mの商店街を中心としたエリアで、かわいい雑貨のお店や商店街の店舗を開放した音楽・アート系イベントの開催など、「今」と「昔」が寄り添う街です。 都心から車で2時間弱。鯨ヶ丘でいま訪れたいスポットを紹介します。
カラフルなマスキングテープや雑貨がいっぱいの「Sunny Sunday」

レンガ造りの蔵に隣接する「Sunny Sunday」
JR水郡線常陸太田駅から国道添いの坂道を上っていくと、一気に眺望が開け、周囲には懐かしい土蔵造りや町屋造りの建物が見えてきます。

必ず欲しいものが見つかる品揃え
商店街で特に目を引く真っ白な外観のお店が、「Sunny Sunday(サニーサンデイ)」。かわいい洋館と瓦屋根が不思議となじむ、鯨ヶ丘では比較的新しい雑貨のお店です。ちなみに、隣接する赤レンガの蔵は明治時代に建てられたもの。今はオープンギャラリーとして活用しているそう。 中に入ると、店内全体がおもちゃ箱のような楽しい雰囲気。東欧・北欧を中心にいろいろな国の雑貨やインテリア、ステーショナリー、アクセサリーなどが店内をにぎやかに埋め尽くしています。 なかでも人気なのが、身近な小物を華やかにアレンジできるカラフルなマスキングテープ。国内外から集めた貴重なものからオリジナルデザインまで、店主も「数えきれない」というほどの点数が揃っています。
カラフルでかわいい小物を手に取って眺めているだけで、なんだかウキウキ。時が経つのを忘れてしまいます。 ○Sunny Sunday [所]茨城県常陸太田市東一町2295-2 [TEL]0294-72-3025 [時間]10:00~19:00(営業時間短縮の場合あり) [定休日]木曜(変更の場合あり)
手作り感あふれる「Café結+1」で、濃厚チーズケーキとコーヒーを

木の温もりが感じられる店内
鯨ヶ丘でほっと一息つくなら「Café結+1(カフェユイプラスワン)」へ。 街の和やかなムードをそのまま凝縮したような、心安らぐ空間です。もともとは地元の人たちが集まり、語らうコミュニティカフェとしてオープンしましたが、今では鯨ヶ丘散策に訪れる観光客にも人気のカフェに。

カップや食器も地元作家の作品を使用
昭和の木造家屋の面影を残した店内。奥には小上がりもあり、いつもお客さんで賑わっているのに、どこかゆったりとした空気が漂っています。
料理やスイーツに使われる食材には常陸太田の有機野菜など、できるだけ地元のものを使用。なかでもオススメは濃厚なチーズケーキ(380円~)。プレーンのほか、キャラメル、かぼちゃ、ストロべリー、ミックスベリーなど、季節ごとの味も楽しめます。 ○Café結+1 [所]茨城県常陸太田市東一町2288 [TEL]0294-72-8860 [時間]11:00~17:00 [定休日]日・木曜、祝日、第4月曜
約300年前から残る、鯨ヶ丘最古の店蔵

江戸時代から残る店蔵
商店街を散策していると、ひときわ歴史を感じさせる土蔵造りの建物を発見。江戸時代後期に建てられたという鯨ヶ丘で最も古いその建物は、国の登録有形文化財に指定されています。

ノスタルジックな雰囲気が漂う、湾曲して造られた天井
ここはもともと漢方薬を扱う商家でしたが、今では「駿河屋宮田書店」として営業する現役の店蔵です。火災や老朽化などで何度かの改修を経ていますが、約300年にわたる長年の風雪を耐え忍んできた外観からは歴史の重みが感じられます。
また、昭和初期に改装されたという店内のデザインも珍しく、カーブした天井は一見の価値あり。ぜひ見上げてみてください。 ○駿河屋宮田書店 [所]茨城県常陸太田市内堀町2357 [TEL]0294-72-0023 [時間]8:40 ~ 18:00 [定休日]日曜
黄門さまも愛した、名物・太田ちまきの老舗「なべや」

さわやかな笹の香りがふんわり漂う
鯨ヶ丘の名物で特にオススメなのが「太田ちまき」。 明治初期に創業した老舗菓子店「なべや」の看板商品です。 北海道産の小豆を丁寧に炊き上げたこしあんとうるち米、地元の熊笹を使用。笹の香りを移したお餅に、しっとりとした餡がたっぷり詰まっていて、1個でも満足できる食べ応えです。

店内のつるし雛をよく見ると、かわいいちまきの飾りが
太田ちまきは『水戸黄門』でおなじみの助さんこと佐々木助三郎が北越地方から持ち帰り、光圀公に献上したのがその起こりといわれています。かつては数件のお店があったそうですが、今では元祖である「なべや」を残すのみ。貴重な郷土の味を、ぜひ堪能してみてください。 ○なべや [所]茨城県常陸太田市東三町2162-1 [TEL]0294-72-0348 [時間]9:00 ~ 18:00 [定休日]木曜
老舗の和菓子屋「山林堂本店」がつくる、かわいい卵の焼き菓子

コロンとした見た目もキュートな「たまごさん」
また、こちらも老舗の「山林堂本店」は、明治4年創業の和菓子屋。伝統的な銘菓だけでなく、オリジナルの焼き菓子や洋菓子も取り扱っています。

様々な種類を食べ比べてみよう
なかでも人気は「たまごさん」。その名の通り、新鮮な卵をたっぷり使った丸い形の焼き菓子で、毎朝焼き立てが店頭に並びます。カステラのようなタマゴボーロのような、懐かしい味わい。ほんのり甘いプレーンのほか、オレンジ、チーズなど6種類が揃っています。新商品の「たまごさん・納豆」は、納豆が苦手な人でも食べやすいよう、香りと粘りを抑えた「豆乃香」を使用しています。独特のもっちりした生地と粒の食感が面白いと評判なのだとか。 ○山林堂本店 [所]茨城県常陸太田市東一町2296 [TEL]0294-72-0056 [時間]9:30〜18:00 [定休日]不定休
のんびり散策し、路地の坂から街並みを見下ろす

商店街の中ほどにある板谷坂
海に浮かぶ鯨の背中のように、細長く盛りあがった地形からその名がついたという「鯨ヶ丘」。その背の両側には、眼下を望む坂が設けられています。特に、板谷坂では長い坂がまっすぐに延び、その向こうに太田の街並みと阿武隈山系を見渡す、情感あふれる風景に出合えます。

散策のお供に人気のくじら焼(100円)。ふんわりした皮の中身は小倉・カスタード・チョコの3種類
商店街の真ん中にある「くじら屋」で買える、たい焼きならぬ「くじら焼」を片手に、散策してみてはいかがでしょうか。 ○くじら屋 [所]茨城県常陸太田市東二町2248 [TEL]0294-72-7728 [時間]10:00〜16:00(都合により変更あり) [定休日]日曜
鯨ヶ丘には、ゆったりと時を重ねていた時代の、おだやかな空気が流れています。一方で、新しく誕生したお店に若い人が集まるなど、楽しい循環も起こりつつあるようです。今と昔、両方の魅力を備えた鯨ヶ丘で、タイムスリップしたような体験をしてみませんか?
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