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2014.01.27
異国情緒あふれる神戸・異人館街をのんびりお散歩
明治の開港とともに神戸にやってきた外国人たちが住まいを構えたのは、海を望む北野の高台。窓の向こうに広がる海に、故郷を懐かしんだといいます。レトロな洋館に一歩足を踏み入れれば、そんな時代にたちまちタイムスリップ。ノスタルジックな気分を求めて神戸・北野異人館街へでかけましょう。
異人館街のシンボル、赤いレンガが目を引く「風見鶏の館」
神戸・北野にある異人館街で現在、公開されているのは16館。建物それぞれに特徴があるのはもちろんのこと、調度品や美術品のコレクションも見ごたえがあり、インテリアやアンティーク好きにはたまりません。 そのなかで象徴的な存在が、国の重要文化財に指定されている「風見鶏の館」。明治42(1909)年ごろ、ドイツの貿易商の私邸として建てられたもので、色鮮やかなレンガの外観がひときわ存在感を放ちます。応接間のシャンデリア、中世の城館風のダイニングルームからも、当時の暮らしぶりがうかがえます。 ○風見鶏の館(かざみどりのやかた) [所]兵庫県神戸市中央区北野町3-13-3 [TEL]078-242-3223 [時間]9:00~18:00 [休]2月・6月の第1火曜日(祝日の場合は翌日) [入館料]500円 [HP]http://www.kobe-kazamidori.com/
2階の窓から神戸港を一望できる「萌黄の館」
淡いグリーンの外壁が美しい「萌黄の館」も、国の重要文化財。板張りのコロニアル様式から、「風見鶏の館」の重厚さに比べるとカジュアルなイメージがありますが、中に入るとマントルピースやアラベスク模様を施した階段など、ぜいたくな造りに目を見張ります。天気がいい日には2階のベランダから、神戸港を見渡す眺望も楽しみです。 ○萌黄の館(もえぎのやかた) [所]兵庫県神戸市中央区北野町3-10-11 [TEL]078-222-3310 [時間]9:00~18:00 [休]無休 [入館料]300円
陶器のコレクションが圧巻の「うろこの家」
外壁を覆う天然石のスレートが魚のうろこのように見えることから、この名がつきました。館内のインテリアは明治38(1905)年の建築当時のままで、アンティーク家具のほか、「マイセン」「ロイヤル・コペンハーゲン」「ティファニー」といった西洋陶磁やガラス工芸品のコレクションも秀逸で美術館としても楽しめます。 庭に鎮座するイノシシの銅像は、ギリシャ神話に登場する「カリドンのイノシシ」をモチーフにしたもの。この鼻に触れると、幸運が訪れるのだとか。 ○うろこの家 [所]兵庫県神戸市中央区北野町2-20-4 [TEL]078-242-6530 [時間]9:00~18:00(10~3月は~17:00) [休]無休 [入館料]1000円(うろこの美術館含む)
座れば願いがかなう!? 「山手八番館」のサターンの椅子
ロダン、ベルナール、ルノワールなど、美術史でもおなじみの巨匠の作品を間近で鑑賞できるのが、ここ。でも、お楽しみはそれだけではありません。 館内にある「サターンの椅子」に座って願い事をすれば、叶うといわれているのです。椅子は2脚あり、向かって右側が女性用、左側が男性用。間違って座ると効果はないそうなので、気をつけて! ○山手八番館(やまてはちばんかん) [所]兵庫県神戸市中央区北野町2-20-7 [TEL]078-222-0490 [時間]9:00~18:00(10~3月は~17:00) [休]無休 [入館料]500円
夜は英国風のバーにとして楽しめる「英国館」
エリザベス女王が愛用したといわれるリムジンが迎えてくれるのが、「英国館」。ここは夜になると「King of Kings」という英国風のバーに早変わり。まるで、いにしえのロンドンにタイムスリップしたような気分を味わえます。 女性に人気が高いのが、「カサブランカ」「ローマの休日」など映画のタイトルをイメージした映画仕掛けのカクテル。ビールやフードメニューも充実しています。ここから新幹線・新神戸駅までは歩いても10分ほど。新幹線に乗る前に、軽く1杯…、なんて時にも知っておくと便利ですよ。 ○英国館 King of Kings(えいこくかん キング・オブ・キングス) [所]兵庫県神戸市中央区北野町2-3-16 [TEL]078-241-2338 [時間]9:00~18:00(10~3月は~17:00)、バー17:00~24:00 [休]無休(バーは日曜、祝日は休み) [入館料]700円(バーは飲食代のみ)
北野観光案内所
きたのかんこうあんないしょ
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永田さち子
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