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古刹に華やぎを添える初夏の花々を訪ねて、奈良・大和路の「長谷寺」へ

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古刹に華やぎを添える初夏の花々を訪ねて、奈良・大和路の「長谷寺」へ
季節は春から夏へと移り変わる頃になりました。風薫り新緑が照り映えるこの時期は、ゴールデンウィークのおでかけや旅行にもぴったり。今回は、関西屈指の花名所「長谷寺」を彩る初夏の花々をご紹介します。

4月下旬、黄金色に輝く「山吹」の花がしだれ咲きます。

4月下旬、黄金色に輝く「山吹」の花がしだれ咲きます。
近鉄大阪線・長谷寺駅から旅館やみやげ物店が軒を連ねる門前町を歩くこと15分、三方を山に囲まれた峡谷の最奥に位置する長谷寺に到着します。

長谷寺は686(朱鳥元)年、道明上人が天武天皇のために初瀬山の中腹、西の岡に三重塔を中心としたお寺「本長谷寺(もとはせでら)」を建てたことに始まると伝わります。727(神亀4)年、道明上人の弟子・徳道上人が東の岡に十一面観世音菩薩を祀り「後長谷寺(のちはせでら)」としました。

本尊・十一面観世音菩薩は奈良時代より信仰を集め、平安時代には天皇や貴族も参拝に訪れたことが『枕草子』のなかに記されています。観音信仰は次第に武家、庶民へと広がり、現在では西国三十三所観音霊場めぐりの第8番札所として、また四季折々の花が楽しめる花の寺として多くの参拝者が訪れています。

毎年4月下旬になると長谷寺のシンボルともいえる壮大な本堂を背景に山吹の花が咲きこぼれます。春風が吹き抜けるたびに、黄金色に輝く花がゆらゆらと揺れる風景はまばゆいばかり。山吹の花が見ごろを迎えると、季節は春から夏へと移り変わります。

5月上旬、長谷寺の代名詞ともいえる「牡丹」が咲き誇ります。

5月上旬、長谷寺の代名詞ともいえる「牡丹」が咲き誇ります。
長谷寺は全国にその名の知れた「牡丹の寺」。その歴史は古く今から約1100年前、中国(唐)の皇妃・馬頭夫人(めずぶにん)が観音様の霊験を得たお礼に牡丹の花を寄贈されたことに始まると伝わります。現在では150種類、7000株が本堂へと続く登廊(のぼりろう)の両側を中心に本坊、東参道など各所で大輪の花を咲かせます。見ごろとなる5月上旬には「百花の王」と賞される麗わしい花姿をひと目見ようと大勢の参拝者で賑わいます。

〇 ぼたんまつり
2016年4月16日(土)~5月8日(日)
期間中、本尊の特別拝観や法話などが開催されます。

6月中旬、境内は色とりどりの「アジサイ」に華やぎます。

6月中旬、境内は色とりどりの「アジサイ」に華やぎます。
6月になると長谷寺の境内はみずみずしい青葉若葉に包まれます。
ひと雨ごとにきらめきを増す緑にそっと彩りを添えるのがアジサイの花。随所に植えられた2万株のアジサイがあちらこちらで咲き競います。

本堂の西に位置する五重塔は、1954(昭和29)年に再建されたもの。桧皮葺きの屋根と丹塗りの塔身、純和様式の端正な姿は「昭和の名塔」と讃えられています。緑に映える名建築と雨にしっとりと濡れたアジサイの共演は、梅雨の時期だけのお楽しみ。雨の日を選んで訪問するのもおすすめです。

人びとに四季の歓びを教えてくれる花の御寺「長谷寺」。花好きには楽しみが尽きない寺院にぜひ足を運んでみてください。

長谷寺(ハセデラ)

奈良県 桜井市初瀬731-1 MAP

0744-47-7001

時季により異なる(4月~9月は8:30~17:00、ぼたんまつり期間等時間延長あり)

なし、入山料500円

長谷寺

※掲載の内容は、記事公開時点のものです。変更される場合がありますのでご利用の際は事前にご確認ください。

文:

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