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ほっとする味の秘密は、和食店での経験。カリフォルニア料理を味わえるカジュアルダイナー「PIGEON」

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ほっとする味の秘密は、和食店での経験。カリフォルニア料理を味わえるカジュアルダイナー「PIGEON」
※こちらの記事は2018年4月6日に公開したものです。

2017年から「東京マラソン」のコースになったり、続々と新しいお店がオープンし始めるなど、最近盛り上がりはじめた注目の街、森下。今日は、そんな森下の駅から歩いて1分の場所にあるカジュアルダイナー「PIGEON(ピジョン)」を紹介します。

サーフィンの本場・カリフォルニアでの暮らしに憧れ18歳で渡米

島津:料理の道を選んだのは、実はサーフィンがきっかけなんです。僕は茅ヶ崎生まれで、小さいころからサーフィンを見ていた影響で中学校に入ってからは友だちとよく海へ行くようになりました。いつかサーフィンの本場・カリフォルニアで暮らしてみたいという気持ちが強くなって、思い切って18歳で渡米したんです。

―店主の島津弘一郎さんは現在48歳。18歳の頃に渡米して以来30年間、飲食業界で修行を積んできました。
店主の島津弘一郎さん
島津:アメリカでも日本に帰ってきてからも、いろいろな料理店で経験を積みました。焼き鳥やお寿司の店なんかも経験しましたね。そうするうちに、いつか自分のお店を持ちたいと思うようになって。

「PIGEON」を立ち上げたのは、2015年12月。さまざまな料理店を経験してきたなかで、あえてマイナーなカリフォルニア料理を選んだのは、原点回帰の発想。若い頃に一番影響を受けた、大好きなカリフォルニアの文化を日本に届けるため、料理はもちろん店内にも創意工夫をこらしているのだそう。
2階の壁にも、秘密が
カラフルな壁も椅子も島津さんがペイントしたもの。店内にはサーフボードも飾られている
島津:実はこの店、もともと和食居酒屋だった場所なんです。カリフォルニアの明るいイメージと木のぬくもり感を出していきたくて、ほとんど自分の手で改築しました。

2階は畳で押入れがあったのを、壊して床を張り替えて…この壁の板は、1階の床に張ってあった木材を使っています。開店までは5カ月くらいかかりました。作業は大変でしたけど、そのぶん愛着は湧きますね。

看板メニューのロティサリーチキン、意外なおいしさの秘密

―ところで日本ではあまり耳馴染みのない「カリフォルニア料理」。いったいどんなお料理なんでしょう。

島津:実は明確な定義はないんです。最近は、カリフォルニアといったらオーガニックというイメージが先行しているんですけど、僕が伝えたいのはそういうイメージよりも移民が多いカリフォルニアならではの文化。

料理のラインナップも多国籍料理のアレンジがメインです。ロティサリーチキンやタコス、カリフォルニアロールなんかもご用意しています。
タコスも人気メニューのひとつ
お店の看板メニューは、こちらのロティサリーチキン。ハーフサイズは2人でぴったりのボリューム感
島津:カリフォルニアでは香辛料をつけたチキンをオーブンで焼いて食べる習慣が根付いているんですね。うちのチキンはそれにアレンジを加えて、くるくるまわしながら4,50分かけてじっくりと焼くロティサリーというスタイルで提供しています。

じっくりと焼かれたチキンは、外側の皮がパリッパリ。余分な油も少なく、あっさりとしています。聞いてみると、味付けはシンプルに塩だけ。ここにもこだわりがあるようです。
カウンターの横で、じっくりとチキンが焼かれていく
島津:じつはこれは和食での経験を活かしているんです。料理のラインナップはカリフォルニアでの経験をベースにしているんですけど、こってりよりもあっさりが好きな日本人の口に合う味付けを大切にしています。
付け合せのハラペーニョにもこだわりが
島津:うちで出しているハラペーニョは、千葉にいる友だちの農家さんがつくってるものなんです。それを夏、暑い時期に1年分収穫して、僕がピクルスにしていて。

ハラペーニョって一般的には瓶詰めとか缶詰が多くて強烈な辛みがずっと口のなかに残るんですね。それに比べて自家製ピクルスは、辛いけれど後味はすっとしていて、口に残らないのが特徴です。市販のハラペーニョにはない、食感の良さと風味を残してピクルスにしてあります。
細かなところにまでこだわりが行き届いた一皿は、手が止まらなくなるおいしさ。チキンはもちろん、ハラペーニョはビールやワインとも相性抜群

盛り上がり始めた森下の街で、もっと愛されるお店になるために

島津:もともと大島に住んでいたことがあって、このあたりには馴染みがありました。当時はこのあたりにお店は少なかったんですけど、お店をたちあげた2015年は賑わい始めたころで。今はランチタイムは、女性が9割以上。この近くで働いているOLさんやお母さんたちが多くいらっしゃいます。
ディナーだけでなくランチやテイクアウトも大人気
―地元の人たちが通うお店として、すっかり街になじんでますね。

島津:最近では喫茶店や自転車店をはじめ近所のお店の方たちとも仲良くさせていただいて。ここらへんで働かれている飲食店の方が、お店が終わってからチキンをテイクアウトで買いに来てくださることも多いです。自分へのごほうびってかたちで買って帰ってくださるのを見ると、やっぱりすごくうれしいですね。

開店してから3年目をむかえた今年。島津さんへ、これから目指していきたい姿についてお伺いしました。
これからのことを話す島津さんのまなざしは、とても真剣
島津:カリフォルニア料理の珍しさからとにかく広く知られるお店よりも、しっかり愛されるお店になりたいという気持ちが強いです。

そのひとつとして、やっぱり街の人たちに愛される存在になりたくて、お神輿をかついだり、町内会にはいったり、先日の東京マラソンでは「深川ハイタッチ」に参加させてもらって、この2階を使ってワークショップをしたんです。こうやって近所の方たちと交流するイベントを展開したり上手くこの場を活用して、愛されるお店を目指していきたいです。

明るい雰囲気とカリフォルニア料理で、元気をもらえるダイニングレストラン。訪れたらきっとお店のこと、島津さんのこと、森下の街の変化にワクワクするはず。近くにお住いの方はもちろん少し遠くにお住いの方も、ぜひ足を運んでみてください。
白方はるか

白方はるか

1988年生まれ、清澄白河在住。ビールと日本酒が大好きな編集者・ライター。ふだんはGMOペパボ株式会社のWebメディア『よむよむカラメル』(http://pickup.calamel.jp/ )をはじめEC事業部のPRディレクターとして活動中。『街とお店のおいしいはなし。』ではイラストも担当。

http://pickup.calamel.jp/

※掲載の内容は、記事公開時点のものです。変更される場合がありますのでご利用の際は事前にご確認ください。

文:

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