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【旅に効く映画vol.2】井浦新主演の2作品♪公開中の『嵐電』と『こはく』は、郷土色豊かなヒューマン作

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【旅に効く映画vol.2】井浦新主演の2作品♪公開中の『嵐電』と『こはく』は、郷土色豊かなヒューマン作
映画を中心にドラマやナレーションなど幅広く活動する俳優、井浦新さん。5月と7月に2作品が順次公開となり、そのどちらもが「人と人の絆の大切さ」を感じさせる。
「どうすることもできないことを待っている」
映画のタイトル『嵐電』とは、京都市内を走る路面電車で、京福電気鉄道嵐山本線の通称です。物語は、3組のカップルの物語ですが、過去と現在、虚と実の間を行き来するさまざまな世代の男女の姿が描かれていて、井浦新さん演じるノンフィクション作家の平岡衛星は妻と経験したかつての出来事を呼び覚ます目的から話が展開します。
作品を観ると、嵐山駅や太秦広隆寺駅、西院駅など通常の駅とは違い、街に溶け込むような無人の駅が登場し、沿線風景や路面電車からの京都の眺めが楽しめますよ。
京都での撮影は、井浦新さん曰く「仕事やプライベートで京都にはよく足を運んでいるんですけど、映画の撮影で訪れるのは今回が初めてでした。それも楽しみでしたね。」ということ。
また、『嵐電』の作品世界に京都はぴったりだなと話します。井浦さんは「『嵐電』には現在と過去、現実と非現実が同居するシーンがいくつもある。目に見えるものがすべてであれば、明らかにおかしい場面がある。ただ、京都の地場をもってすると、許されるというか。そういうちょっとした奇跡や奇々怪々なファンタジーが起きても不思議ではないと思えるんですよね。
京都という街が可能にしてくれたショットがいくつも生まれた。そうした映画的なギフトがいっぱいありました。たぶん東京では成立しなかったと思います。」と語ります。
ストーリーは、それぞれ違う3組の男女の話からはじまります。鎌倉から来たノンフィクション作家・平岡衛星(井浦新)は、嵐電にまつわる不思議な話の取材を開始。また、修学旅行の女子学生・北門南天(窪瀬環)は、地元の少年・有村子午線(石田健太)に恋をします。そして、シネマ・キッチンという店ではたらき撮影所に弁当をはこぶ小倉嘉子(大西礼芳は、俳優、吉田譜雨(金井浩人)の京都弁練習の相手をし恋人のふりをしてデート。それぞれに絡む路面電車の「嵐電」が、キーとなり話が進み意外な展開に驚きながらゆったりと話が進みます。

<作品情報>
映画『嵐電』
アップリンク吉祥寺、出町座(京都)公開中
ほか全国順次上映
【出演】井浦新 大西礼芳 
     安部聡子 金井浩人 窪瀬環 石田健太 福本純里 水上竜士
【監督】鈴木卓爾
【音楽】あがた森魚 主題歌「島がある星がある」
2019年/日本/114分/配給:ミグラントバーズ、マジックアワー
©Migrant Birds/Omuro/Kyoto Univercity of Art and Design

監督自身の半生を元に描いた家族の物語「こはく」

「お父さんは優しかったとよ」
幼い頃に別れた父が借金とともに残したガラス細工会社を継いだ、主人公の亮太(井浦新)。会社の経営は立て直しつつあり、妻の友里恵(遠藤久美子)と幸せに暮らすある日、友里恵から妊娠を告げられた亮太は、喜びながらも自らの過去を思い父親になることに不安を抱きます。

そんな時、兄の章一(大橋彰)が街で父の姿を見かけたと言い出し、兄弟で父を捜すことに。周囲の人々が語る父の姿や幼い頃の記憶を辿り、家族の愛を再発見していく亮太。登場人物たちの姿を通して、自分の家族についても考えたくなる作品です。
横尾監督が実体験を元に原案を描き、故郷・長崎で自らの想いと向き合いながら撮影を行ったという本作。主演の井浦新さんは撮影を振り返り、
「長崎出身の横尾監督の自伝とも云うべきこはくの世界、監督の心の中の風景を求め、スタッフ・キャストがまるで家族のような組となり、佐世保を中心に長崎の様々な地を、ひとつになって“こはくの旅”をしていました」と、語っています。
主人公の亮太は、いわば監督自身。そんな監督の妻で女優の遠藤久美子さんが、自分自身ともいえる亮太の妻を演じる姿にも注目です。
「新さんが久美と夫婦を演じることになり、自分が嫉妬しちゃうんじゃないかとか、つまり嫉妬したらOKなのかなとか、あれこれ考えていたんですけど(笑)、まったく心配無用でした。久美と共演している新さんが僕にしか見えなかったんです。すごい役者さんだなと改めて思いました」


<作品情報>
映画『こはく』
ユーロスペース、シネマート新宿ほか全国順次公開

【出演】井浦新 大橋彰(アキラ100%) 遠藤久美子
【原案・監督】横尾初喜
【主題歌】「こはく」Laika Came Back
2019/日本/104分/配給:SDP
©2018「こはく」製作委員会

※掲載の内容は、記事公開時点のものです。変更される場合がありますのでご利用の際は事前にご確認ください。

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