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京の家具文化を支えた町家が、新たな役割を担って蘇生した。[Nazuna 京都 御所/京都府京都市]by ONESTORY

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京の家具文化を支えた町家が、新たな役割を担って蘇生した。[Nazuna 京都 御所/京都府京都市]by ONESTORY
「日本に眠る愉しみをもっと。」をコンセプトに47都道府県に潜む「ONE=1ヵ所」の 「ジャパン クリエイティヴ」を特集するメディア「ONESTORY」から京都府京都市の「Nazuna 京都 御所」を紹介します。

柏餅、葛切り、串団子。これは何の名前?

海外・国内を問わず誰もが憧れる京都。近年では、京都旅行が初めてという人は少なくなっているのではないでしょうか。何度目かの京都なら、今度はいつもと少し違った旅をしてみたいと考えている人も多いはず。そんな人には、「宿に泊まることを目的とした旅」を提案します。
和菓子をテーマに制作したアートワークやインテリアを各部屋に。こちらは「串団子」
2018年冬、京都御所の近くにオープンした『Nazuna 京都 御所』。もともとは材木屋として使われていた家屋をリノベーションした、伝統的な町家建築とモダンが融合した旅館です。ユニークなのは、客室に「柏餅」「葛切り」「串団子」といった名前がつけられていること。そう、この宿全体のテーマは「和菓子」。京都が誇る和菓子文化の伝統と歴史を、五感で堪能できる新しいコンセプトの宿なのです。

ただ泊まるだけでなく、文化を体感できる宿。

運営会社の「Nazuna」は、全国の町家や武家屋敷といった伝統的建築物が取り壊しや存続不能の危機に陥いる中、日本の文化や美を継承するべく宿泊施設として再生させる事業を行っています。単に宿泊するだけでなく、地元の風土やものづくりの良さを感じてもらうため、客室を10室以下にし、全て違ったテーマやしつらえにするなど工夫を凝らしています。
土壁や天井の梁を生かし、ぬくもりがありながらスタイリッシュなデザインに
この宿に先駆け、二条城からすぐの場所にオープンした『Nazuna 京都 二条城』のテーマは、「お茶」。客室に「玉露」「抹茶」などと名付け、お茶を味わうだけでなく肌で感じられる宿として話題に。『Nazuna 京都 御所』はその第2弾となります。

家具の街・夷川。もと材木屋だった建物に刻まれた歴史。

宿からほど近い夷川通(えびすがわどおり)は、古くから京都一の建具・家具屋街として栄え、現在でも数多くの家具屋が並ぶ場所。宿の前身の材木屋は京の建具・家具文化を長い間支え、その役割を終えて空き家となっていました。京都では町家再生プロジェクトが活発ですが、この宿のような大型の町家は維持・改修の費用負担が大きいことなどから、やむを得ず取り壊される場合も多いのだとか。
ふたつの町家をつなぐ中庭。奥はダイニング
「Nazuna」では、京都の発展を支えてきた歴史的・文化的価値の高い建造物を後世に残したいという想いを原点に、旅館として再生させるプロジェクトに取り組んだのです。

町家2棟を連結。斬新なリノベーションで蘇った伝統的な空間。

『Nazuna 京都 御所』は、大型の京町家2棟を改修した全7室の構成。足を踏み入れると、木材の保管場所であった名残を感じさせる高い天井のロビーが迎えてくれます。日本庭園があり、その奥にはもうひとつの町家。ここでは朝食を楽しむことができ、夜はワインや焼酎などを頂きながら寛げるラウンジとなっています。
寝具は全て睡眠の快適性を追求した「大東寝具」製
高い技術を持つ職人たちが土壁や梁・建具などを丹精込めて蘇らせた館内は、いたる所に昔の面影を残しながらも、全室に床暖房など最新の設備を備え、快適性を重視した空間。7室ある客室は、それぞれのモチーフとなる和菓子をテーマに飾りつけられています。

専用の浴室で心おきなく湯浴みを。庭には緑が輝く。

専用の浴室で心おきなく湯浴みを。庭には緑が輝く。 プライベートな浴室でいつでも湯浴みを楽しめる
1階に位置する客室「柏餅」は、専用の庭に面した縁側つきの居間を備えた65㎡のラグジュアリーキングルーム。数十年もの歴史が刻まれた土間や、庭の松の老木など「侘び・寂び」を感じさせる京町家の佇まいに、優しい風合いの緑色のインテリアがアクセントを加えます。同じく1階にあるラグジュアリールームの「葛切り」は半露天のヒノキ風呂を備え、浴室や寝室の大きく開放的な窓から庭を眺められる雰囲気が魅力です。
半露天のヒノキ風呂つきラグジュアリールームの「葛切り」
他にも、デラックスツインルームの「八つ橋」、デラックスキングルームの「串団子」「最中」「落雁」「羊羹」があり、いずれもテーマとなる和菓子からインスピレーションを得て制作された現代的なアートワークが客室を彩ります。
和の情緒を色濃く残す「柏餅」

京都の食のポテンシャルを感じさせる朝食。

京都の食のポテンシャルを感じさせる朝食。 食材は季節によって変わる。四季折々の京都の味を楽しめる
京都の食のポテンシャルを感じさせる朝食。
「和菓子」が宿全体のテーマとなっているだけあり、チェックイン後にはウエルカム和菓子とお茶を用意。更に、ラウンジではお酒やソフトドリンクなどの飲み物と軽食が無料で頂けるという嬉しいサービスも。また朝食も素晴らしいとお客様に評判です。主菜は肉か魚から選ぶことができ、囲炉裏で炭火を使って網焼きして提供してくれます。香ばしく焼き上げられた四季折々の食材を味わえば、京都の魅力は「食」にもあることを再確認できるはずです。更に、炊きたてのご飯は京都の米料亭「八代目儀兵衛」が厳選したお米。器や盛りつけにもこだわった目にも美味しい食事で、朝からパワーチャージできそうです。
「八代目儀兵衛」のご飯で贅沢な朝の目覚めを
『Nazuna 京都 二条城』、『Nazuna 京都 御所』、ぜひふたつの宿に滞在して「お茶」と「和菓子」という京都が誇る伝統文化を体感してみてください。
八ツ橋や団子など、チェックイン後には可愛らしい和菓子がお出迎え
写真提供:Nazuna

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