ログイン / 会員登録するアカウントを選択

旬の果実の美味しさを凝縮。「農園カフェ ヤマキマルシェ」のオーナーに聞いた、梨のコンフィチュールの作り方

37
旬の果実の美味しさを凝縮。「農園カフェ ヤマキマルシェ」のオーナーに聞いた、梨のコンフィチュールの作り方
岐阜県美濃加茂市の梨農家が営むお店「農園カフェヤマキマルシェ」のオーナーさんに、梨を使ったコンフィチュールの作り方を教えていただきました。

コンフィチュールとは果物の水分を飛ばして、味を凝縮させて作る保存食。フランス語でジャムを意味する言葉です。苺やブルーベリーはよく見かけますが、和梨を使ったコンフィチュールはお店にはなかなか売っていない商品。手作りすれば自分の好みの味に調節することもできますよ。

しっかりと熟した新鮮な梨が美味しさの決め手

しっかりと熟した新鮮な梨が美味しさの決め手
岐阜県美濃加茂市にある山ノ上町は、果樹園に囲まれた岐阜随一の梨の産地。ここでお店を構える「農園カフェ ヤマキマルシェ」は梨園が営むカフェ&ショップです。梨の加工品も製造していて、自家製の梨を使ったコンフィチュールやドライフルーツが人気を集めています。

農園主である長尾さんは、梨をはじめ全国の果物を使った加工品づくりにも熱心で、和梨の美味しさを引き出したコンフィチュールを何年もかけて作り上げました。そんな長尾さんに梨を使ったコンフィチュール作りのコツやポイントを教えていただくことができました。
まずは材料である梨選び。完熟した新鮮な果実を使う、これに限るとのこと。長尾さんの果樹園では完熟してからもぎ取るので、甘味が強くみずみずしいのが特徴。梨狩り農園などでは、出荷できない傷物の梨を安く販売しているところもあるので、そういった梨で作ってみるのがおすすめです。梨はいろいろな品種がありますが、その時期の旬のものを使って。
梨のチェックポイントとしては、梨のお尻を見ること。中心が傷んでいると、梨のお尻側から水分などが出ているのでチェックしておきましょう。

梨の味を活かすため、材料はシンプルに

梨の味を活かすため、材料はシンプルに
<用意する材料>
梨…3個
グラニュー糖…仕込む梨の量の10%
レモン汁…適量

<用意する道具>
保存用の瓶(200g×2個)
ブレンダー(または卸し金)

ターナー(シリコン製がおすすめ)
まな板&包丁

用意する材料は、梨のほかには砂糖とレモン汁だけ。砂糖は素材の味を邪魔しないグラニュー糖で作ります。分量は皮や芯などを取った梨の分量の10%ほど。コンフィチュールは保存性のため果物の30~50%の砂糖を入れますが、少な目にして、梨の甘味を凝縮させることで甘くしていきます。レモン汁は、入れると味が引き締まり、変色も防ぎます。分量はお好みで。保存容器はあらかじめ煮沸消毒し、自然乾燥させておきます。

梨をカットし、砂糖を入れて下準備

梨をカットし、砂糖を入れて下準備
皮を剝いて芯を取り除いた梨の分量を量ります。今回は3個分の「豊水」を使用しました。この分量の10%の砂糖を準備します。1/4ほどを約1cmの角切りにし、残りはざく切りにしてブレンダーでピュレ状にしていきます。ブレンダーがない場合は摺り下ろしても。角切りを入れるのは食感の変化が楽しめることと、煮詰まりすぎるのを防ぐため。ごろごろとした梨の食感は手作りならではの味になります。

ゆっくり、ことこと煮詰めて味を凝縮

ゆっくり、ことこと煮詰めて味を凝縮
ジャムやコンフィチュールを作るときは強火で一気に煮詰めるレシピが多いですが、長尾さんは梨の香りや味わいを生かすため弱火でゆっくり煮詰めていくのがおすすめ、といいます。梨は水分が多いので少し時間がかかりますが、焦げ付かないようにときどきかき混ぜながら、ことことと弱火で煮詰めていきます。
1時間ほどに詰めてみると、色が濃くなって水分もなくなったのが見た目にも分かります。味見してみると、しっかりした甘さです。最後にレモン汁を入れて味を引き締めます。味を見ながら好みの甘さ、酸味に調整してください。イチゴやブルーベリーなどは煮詰めて冷ますと、とろりとゲル状になりますが、これはペクチンという成分が含まれているため。梨にはペクチンがほとんどないので、とろりとしたジャムにはなりませんが、煮詰めることで、濃度を付けることができます。

脱気しておけば長期間の保存も安心

脱気しておけば長期間の保存も安心
できたら、温かいうちに消毒した瓶に詰め、脱気をして、保存性を高めます。コンフィチュール作りで一番大切な工程です。コンフィチュールは瓶の8割ほどまで詰めます。軽く蓋をし、沸騰した湯に20分ほど入れます。湯は瓶の8割ぐらい浸かっていればOK。20分経ったら熱いうちに取り出し、蓋をしっかり締め直します。やけどに注意してくださいね。これを逆さにして自然に冷ましたら中の空気が冷えて圧縮され、脱気することができます。

梨の甘さが酸味のある食材と好相性

梨の甘さが酸味のある食材と好相性
梨のコンフィチュールを食べてみると、上品な梨の甘さやしゃりっとした梨の食感が残っていますが、生で食べるのとはひと味違った味わい。朝食のヨーグルトに添えてもいいですし、フレッシュな梨やクリームを添えてパンケーキと組み合わせても。長尾さんは梨は香りが良いので、紅茶に入れるのもおすすめ、とのこと。ほかにも、白カビチーズに添えてワインのおつまみにしたり、手作りドレッシングの甘味として加えたり、といろいろなものに使ってみてください。
いかがでしたか。秋は果物が美味しい季節。梨以外にも旬の果物でアレンジして楽しんでみてくださいね。手作りの保存食があるだけで、食事やおやつの時間が特別なものになりますよ。

※掲載の内容は、記事公開時点のものです。変更される場合がありますのでご利用の際は事前にご確認ください。

文:

「エリア/ジャンル」の関連投稿写真