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「芸術のゴミ箱」とは? 忘れゆくものへ思いをはせる、国際展「ヨコハマトリエンナーレ2014」

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「芸術のゴミ箱」とは? 忘れゆくものへ思いをはせる、国際展「ヨコハマトリエンナーレ2014」
2014年11月3日まで、横浜で「ヨコハマトリエンナーレ2014 華氏451の芸術:世界の中心には忘却の海がある」が開催されています。

横浜トリエンナーレは、3年に1度行われる現代アートの国際展。2001年に開催された第1回展から今年で5回目を迎える、国内外から注目を集めるアートイベントです。今回は、世界各国から65組79名のアーティストが参加し、400点以上もの作品がお目見えします。

忘れ去られるのを待つだけの失敗作が芸術作品の一部に

いろいろなものが中に乱雑に散らばったこの箱、いったいなんだと思いますか?

じつはコレ、巨大な“ゴミ箱”なんです。“ゴミ箱”と言っても、イギリスの作家マイケル・ランディの作品《アート・ビン》=「芸術のゴミ箱」です。

美術の世界をささえるのは、美術史上を飾る名作だけではありません。失敗作、未完成作、制作の途中で捨てられてしまった作品、これらの果てしない試行錯誤なしに、 名作は生まれてこないという考えから、このような作品が生まれました。

あなたの芸術作品の失敗作もこの「芸術のゴミ箱」に捨て去ることで、次の素晴らしい芸術を生み出す支えとなるかもしれません(参加には事前申し込みが必要です)。

この作品にも表現されているように、今回の国際展のテーマは「忘却」。
ヴィム・デルボア《低床トレーラー》 2007年Collection of MONA, Australia 撮影:加藤健
展覧会タイトル「華氏451の芸術:世界の中心には忘却の海がある」は、1953年に刊行されたレイ・ブラッドベリのSF小説『華氏451度』から着想を得ており、展示物を通して「忘れ去られてしまった大切なものに目を向け、その大切さについて改めて考え、気づく」きっかけをあたえてくれます。

「忘却」をキーワードに、作品を通して2つの序章と11の挿話から章立てされた展覧会はまるで壮大な物語のようでもあります。
福岡道雄 ヨコハマトリエンナーレ2014作品展示風景 撮影:田中雄一郎
イライアス・ハンセン ヨコハマトリエンナーレ2014作品展示風景 撮影:田中雄一郎
松澤宥 ヨコハマトリエンナーレ2014作品展示風景 撮影:田中雄一郎
やなぎみわ 演 劇公演「日輪の翼」のための移動舞台車2014年 撮影:田中雄一郎
「忘却」をテーマで集められた作品の中には、すでに亡くなった作家の作品も多くあり、20~21世紀の美術史の流れも伝わります。

「現代アートってなんだか難しそう」「じっくりとアートを堪能したい」人には、アーティスティック・ディレクター森村泰昌が自らガイドを務めた音声ガイドの利用がオススメ。
日埜直彦 《カフェ・オブリビオン》 2014年 展示風景 撮影:加藤健
開催期間中にだけ特別オープンしている新港ピアの「カフェ・オブリビオン」では、オリジナルメニューが楽しめます。このカフェは、一つの物語として構成された展覧会のラストを飾る作品でもあるので、すべての作品を見終えた最後にぜひ立ち寄って。

開催期間は残りわずか! 忘れられた何かを見つけに、壮大な物語の旅に出かけてみませんか?

●横浜美術館
[所]横浜市西区みなとみらい3-4-1

●新港ピア(新港ふ頭展示施設)
[所]横浜市中区新港2-5

ヨコハマトリエンナーレ2014 華氏451の芸術:世界の中心には忘却の海がある

神奈川県

10:00~18:00 ※11月1日は20時まで開場(入場は閉場30分前まで)

第1・3木曜日

http://www.yokohamatriennale.jp

料金: 一般1,800円/大学生・専門学校生1,200円/高校生800円/中学生以下 無料


※掲載の内容は、記事公開時点のものです。変更される場合がありますのでご利用の際は事前にご確認ください。

文:

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