先日、兵庫県立美術館の「河鍋暁斎」展に行って来ました。
没後130年。
鬼才と言われる河鍋暁斎の幅広い画業を暁斎が手がけた錦絵、挿し絵、工芸品、下絵、写生などおよそ200点からみることができる、またとない機会。
活躍した時代が幕末から明治にかけてというのも気になるところ。
歌川国芳に絵を学んだり狩野派に入門していた時期もあります。
激動の時代を見た暁斎が表現する世界は率直で大胆。
たくさんの作品が残っていますが、下絵をみると精密に計算して1枚の絵を作り上げていることがわかります。
躍動感のある絵は国吉、優雅な筆遣いは狩野派から学んだのでしょうか?
のちに日本に来ていたジョサイア・コンドルが弟子入りして、あちこち一緒に写生旅行をしている様子を絵日記のように暁斎が残しているのも興味深かったです。
暁斎が胃癌で亡くなる時は、コンドルの手をとりながら亡くなったとのこと。
二人の友情の深さを伺えるエピソードですね。
その人を知ることで現代に遺された作品が生き生きと見えてくるのは、本当に楽しいです。
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