わたしの宝石箱
#地図の読めないおやつ旅 #旅行記 #おやつ探し #高山 #飛騨春慶塗
先々週、飛騨高山を旅した。古い町並を散策中、雪がたくさん降っていたので、たまたま通り掛かった飛騨春慶塗のお店に入った。旅行予算を低めに設定していたので、当初はお土産らしいお土産を買う予定はなかったのだが、店の中ほどにあった春慶塗の曲げわっぱの弁当箱が目に留まった。艶々として、黒味を帯びた赤が美しく、目が引き込まれてしまう。思わず店員さんに声を掛け、ガラスケースから出して見せていただいた。説明を伺うとさらに興味が湧いてしまい、とても欲しくなったのだが、店頭価格は1万円を超えており、衝動買いで買うには高価なので、全国旅行支援のクーポンを利用してリーズナブルな値段の小さなお盆を買った。本来はお盆なのだが、皿としても使えるとのこと。パンや果物なんかを盛るのにもよい大きさだ。先日母がお赤飯を作ってくれたので、この皿に載せたのだが、ごはんのピンク色が光沢ある赤に映え、お赤飯特有の非日常感も増した。
すっかり飛騨春慶塗に惚れ込んでしまい、別のお店の通販で弁当箱を買うことにした。商品全般が旅先で入ったお店よりも少し控えめな価格帯で、3年前のモデルだからかさらにお手頃な値段になっていた。お店では楕円形の弁当箱を見たが、前からうな重を入れるような器が欲しかったので、長方形のものにした。手元に届いて改めて見ると、黒味を帯びた赤がやはり美しい。宝石には興味ないのだが、この飛騨春慶塗を見ていると、宝石が好きな人が石に魅せられてしまう気持ちもわかる気がした。
しかし、いくら惚れ込んだとは言え、個人が日常的に使うには用途といい、数といい限りがある。伝統工芸品は買う人がいないと、職人が食えなくなって途絶えてしまう恐れがあり、何か購買しなくても応援できる方法はないものか考え、ふるさと納税を活用することにした。高山市は飛騨牛も有名なので、地場産業のためと使途を指定して寄付をし、返礼品でいただいたお肉で、ステーキ重や焼肉重、すき焼き弁当などを作って、この弁当箱に入れていただけば、とてもよい循環になる。私の住む東京は税の流出に悩まされ、ふるさと納税には是非もあるだろうけど、特に応援したい街がある場合の窓口としてはとっつきやすく、ありがたい制度だと思う。