ハイキング日和
#地図の読めないおやつ旅 #旅行記 #おやつ探し #上高地
2月に鎌倉でのハイキングに挑戦して以来、上高地に憧れていた。まだ春になる前からツアーを探していたが、飛騨高山と抱き合わせになったものが多く、12月、1月と続けて行ったばかりなので、乗り気がしない。結局いいツアーが見つからないまま気づけばゴールデンウィークに突入していたが、たまたまHISのツアーを調べたところ、日帰りの手頃なものが見つかったので、やっとの思いで申し込みをした。
当日は快晴で、暑過ぎず寒くもなく5月らしい心地よい陽気に恵まれた。高速道路も渋滞につかまることなくすんなりと進み、お昼頃現地に到着すると降車地は大正池、帝国ホテルまたはバスターミナルから選べる。ハイキング初心者であり、上高地も初めてなので、大正池で降り河童橋を目指すコースを選択した。
バスを降り大正池の辺りに降り立つと、まずは「花より団子」で、適当に座る場所を見つけ、諏訪湖サービスエリア内の太養パンで購入したサバサンドにかじりついた。事前に調べていた訳ではなく、サービスエリアをブラブラしていたところ、テレビで取り上げられた旨のポップが出ていたので試しに買っただけだが、玉ねぎスライスがたくさん入ってヘルシーだし、パンも美味しく、サバでしっかりタンパク質も摂れた。特に少しピリ辛のサウザンアイランドソースがいい仕事をしている。
食べ進めているうちにお腹が満たされ、当初のがっつきも落ち着いて、ようやく大正池をゆっくり眺める余裕ができたのだが、エメラルドグリーンと濃淡のあるブルー、黄色、白といろいろな色味が見られる。遠くに見える焼岳や穂高連峰が美しく、特に山頂に残った白い雪と濃いグレーの山肌のコントラストこそが北アルプスの醍醐味だ。
散策路が整備されているので道なりに歩いて行くと、鳥のさえずりが聞こえる。少し雲のある空は却って青色が映え、樹々の緑、白樺の幹、透明とも淡いブルーともグリーンとも言える清らかな梓川の流れ、今日は最高のハイキング日和で気分も上々だ。
滞在時間がたっぷりあるので、かねてから憧れの上高地帝国ホテルのラウンジでお茶をすることにした。赤い屋根の山小屋風なクラシックホテルで、古めかしさが趣にもなっている。限定メニューの信州産あんずのミルフィーユとりんごのアイスクリームのセットを頼んだのだが、これが正解であんずの甘酸っぱさが甘いクリームを引き立てている。食後売店を冷やかすと、オリジナルグッズがたくさんあり、90周年記念のイヤープレートが気になったがハイキングの途中なので購入は見合わせることにした。代わりに再生コットンを使ったトートバッグを買った。大学のロゴグッズのようなデザインで、グレー地に赤い文字、持ち手の白の配色が気に入った。
ゴールの河童橋までたどり着くと川原に降り、水に触って見た。清涼感ある見た目を裏切ることなく、冷たく心地よかった。川原にレジャーシートを敷いて川音に耳を傾けながら日向ぼっこをしていると、風が吹き抜けて行く。「今、間違いなく、私は幸せなんだ。」そう自分に語りかけながら、午後のひとときを過ごした。