冬近き森
#地図の読めないおやつ旅 #旅行記 #おやつ探し #奥多摩
夏に参加した奥多摩ハイキングツアーがとてもよかったので、今回は奥多摩の登計トレイルを歩き、拾った木の実を使ってクリスマスリースを作るツアーに参加した。
朝10時に奥多摩駅で集合し、まずは氷川渓谷まで歩き、紅葉を鑑賞した。渓谷に架かる橋の脇に真っ赤に色付いたもみじが見え、青空にも映え美しい。周囲の山を見渡すと緑、黄、赤といくつもの色が織りなす自然美が味わえる。
その後、登計トレイルの山道をしばらく歩くが、多少の高低差はあるもののしんどくはなく、時折写真を撮ったり、杉ぼっくりなどを拾いながら進んだ。一旦開けた道に出ると、今度はウッドチップが敷き詰められた香りの道を行く。少し登ったところに横に長いベンチがあり、皆で腰掛けて深呼吸をするのだが、天高く広がる空は快晴で、とても心地よく贅沢なひとときだった。更に先に進んだところに松ぼっくりなどがたくさん落ちていて、「使い切れないかも」とは思いつつ、次々と袋に入れた。
この時点で1時間ほどしか経っていないが、今日のメインイベントはリース作りのため、「ステーション」と呼ばれる施設に入りまずは昼食の時間となった。前回のハイキングの際はおにぎり弁当だったが、今回は奥多摩弁当という、きのこご飯や豚肉の味噌漬け焼き、ニジマスの南蛮漬けなど地元の食材を生かしたものだった。たんぱく質や野菜もバランスよく摂れるし、彩りはきれいだし、味ももちろん美味しい。きのこご飯には胡椒が掛かっていてピリリと刺激があり、ありきたりのものとは違った。
昼食後、いよいよリース作りが始まる。今日のハイキングガイドは花屋さんでもあるとのことで実演しながら説明してくれた。リースの土台となる蔦は、夏のうちに山の整備のために刈り取ったものを使い、あらかじめガイドが丸めてくれていたので、3種類の葉を層になったツルの間に挟み込み、ワイヤーで留める。リース作りはまったくの初めてだったので、ツルの間に挟むコツがわからず、ワイヤーも緩く巻いてしまったため、ひとりやり直し、出遅れてしまった。ワイヤーをきつく巻くと葉のボリュームが減ってしまったが、ガイドからグリューガンで葉を貼り足せばいいと言われ、その通りにするとだいぶ見てくれがよくなった。そこに自分で拾った木の実のほか、ふんだんに用意された素材から好きなものを選んでグリューガンで貼り付ける。シンプルなものが好みなので、赤、白、茶が基調になるように3箇所にポイントを置いて貼り付けた。リースのデザインが決まると全体のバランスを整え、豪華に見えるようにさらに葉を貼った。グリューガンの糊に「あちち」となりつつ、根気よく作業を続け、自分なりに満足できるものができた。
今年は11月に入っても暑い日が続いたり、紅葉なんて念頭にもないうちに急に寒くなり、世間はもうクリスマスムードだ。このツアーでは紅葉を楽しみつつ、クリスマスの準備もできるので、この時期にぴったりの有意義な時間を過ごせた。