旅したくなる、旅にいった気分になる「夏、したいこと。」

（左上）沖縄・備瀬のフクギ並木（右上）沖縄の風土を感じるガラス作品（左下）日本一海に近い駅といわれている駅近くにあるドリンクスタンドで珈琲を（右下）知る人ぞ知る房総の里山にあるベーカリーカフェのかき氷

いつもより長い休みをとって、好きなことに向きあい、すてきな人に出会う。いつもの場所でも少しだけ足を延ばしてみると、まとう風の柔らかさと匂いの違いに気づくはず。日本のいいところで心に刻むコトしてみませんか。 夏の旅は一年のなかでとても大切な旅になり、これからの自分の背中を押してくれる旅になるのだから・・・。そんな思いで編集していた今号ですが、まだまだ思いたったらすぐ行動とはいかない日々が続いています。そんな今だからこそ「夏、したいこと。」で空想する旅からはじめてみませんか。 もう少し先にある旅を計画したり、ふたたび旅にでかけられる喜びをいつも以上に感じるために。

いつか見たい日本の風景のある場所で

愛媛・松山から各駅停車の列車に揺られてたどりつく海辺にたたずむ無人駅

愛媛・松山から海沿いを走るローカル線に乗車して約55分でたどりつく、海辺にたたずむ無人の駅「JR下灘駅」。ホームに広がる青い海と空の世界に魅せられて・・・。瀬戸内のノスタルジーに包まれた下灘駅とその周辺、さらに列車にゆられて温州みかんの産地でもある港町・八幡浜を目指します。 ほかにも自然の中に突如あらわれる現代アート、周囲の自然と一体化した建物もアート作品のようなダム湖のほとりに建つ美術館、自然の絶景もみどころが多いフォトジェニックな房総半島。静岡・金谷駅からは感動の風景が待っている秘境を目指して、大井川鐡道に乗車して1泊2日の旅を。一面の茶畑と雄大な大井川に彩られた風景、さらに奥へ奥へと向かうと、爽やかなブルーの湖面が印象的な絵画の世界のような光景が待っています。

かき氷の聖地「奈良」、新しい出会いがある「尾道」、南国の手仕事をさがしに「沖縄」へ

（右）路地奥にあるカフェでいただくかき氷（左上)暑い夏を過ごす工夫が奈良時代初期に建てられたという「ならまち」の書院から学べます（左下）書院内に置かれた「鹿」の置物

ひと息つける夏を探しに、涼を求めて奈良へ。東大寺近くには平城京の遷都とともに造られたという氷業の守り神を祀る神社として知られる「氷室神社」が鎮座することをご存知でしょうか。近年ではそんな歴史的背景もあり、奈良の町が「かき氷」の名所として話題になっています。市内では50店舗以上でかき氷が味わえます。その中でも、かき氷人気を牽引する独創的なメニューが魅力の「ほうせき箱」や奈良の名水でつくられる純氷で提供されるかき氷店をご案内。

（左上）坂の町ならではの尾道らしいビュースポット（左下）多目的空間「LOG」から望める尾道水道（右）手作り雑貨や東南アジアのセレクト雑貨を販売する「モノロム」。海を見渡せる坂の上にある

ヒト・モノ・コトが交差する尾道は、少しディープで新しい出会い求めている人におすすめの街です。細い路地や石段が迷路のように広がる尾道では、気ままに導かれるように、尾道メイドの手仕事の品やこだわりの本が並ぶ本屋さんに立ち寄りましょう。一日一組限定の宿を拠点に尾道の新しい旅のカタチも提案しています。 南国らしい手仕事に出会える沖縄では、海と森が織りなす美しい景色を見たり、おいしい沖縄ごはんを味わいます。 新企画として、ローカルで活躍している人に出会う「すてきな人がいる町へ」がスタート。アートな街・宮城県塩竈市でアートを身近に感じてもらえる活動、さらに美術館の統括にも携わる高田彩さんを訪ねました。自身のこと、港町・塩竈の魅力を教えていただきました。 この一冊をとおして、この夏特別なコトと出会いがうまれる場所を空想し、旅への想いを掻き立ててみませんか。 今号から読者限定で電子書籍を無料ダウンロードできるようになりました。これまで旅先にもっていくのには少し大きな荷物になってしまった「ことりっぷマガジン」を、スマホで持ち運べるようになる便利な機能になりますので、ぜひご活用ください。