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2026.03.13
横浜元町の中国茶専門店でシノワズリの風情につつまれる時間「Sui + Tea 横浜元町」
横浜の歴史ある商店街の元町ショッピングストリートにたたずむ「Sui + Tea 横浜元町」。20世紀初頭の上海を彷彿とさせる、東洋と西洋の美意識が交差するシノワズリの世界を体現した茶館で、一つひとつ丁寧に選ばれた高品質な中国茶を、伝統的な作法とともにゆっくりと楽しむことができます。忙しい日常を少しだけお休みして、美しい茶器からお茶を注いでくつろぐ豊かな時間が過ごせますよ。
階段の先に広がる異文化の香り、20世紀初頭の上海を訪ねて

1階は系列のアパレルショップ
洗練されたショップが並ぶ通りの一角にある「Sui + Tea 横浜元町」は、異国情緒が漂う中国茶のショップ。洗練されたアパレルショップの傍らにある階段を上ると、中国の伝統美とヨーロッパの華やかな文化が融合し、独特の美意識が花開いたシノワズリの世界が広がります。

古き良き時代の名残を感じさせる贅沢な空間
店内に配された家具の多くは、わざわざ中国から取り寄せたもの。木の風合いや、細やかな意匠の一つひとつが、訪れる人を遠い異国へと誘います。東洋の神秘と西洋のエレガンスが溶け合う空間は、どこか懐かしく、そして凛とした美しさを湛えています。 日常の喧騒を遮るように静かに流れる空気の中でシノワズリの優雅な装飾に囲まれていると、ここが横浜であることを一瞬忘れてしまうほど。
彩り豊かな調度品とシノワズリグリーンの壁に囲まれて

趣のある窓辺
中国の伝統的な様式を今に伝える四角い窓からは柔らかな日差しが入り、窓枠が、外の景色をまるで一枚の絵画のように切り取っています。天井からは、宋の時代に流行したといわれる提灯が吊るされ、赤、黄、青と鮮やかな色彩が空間を彩ります。

中国茶をたしなむ茶器のセット
お茶をいただくテーブルは、明の時代に愛された「八仙卓」。やや高めに設えられた伝統的なスタイルで、縁の部分にあしらわれた丸い彫刻には、縁起の良い願いが込められているのだそう。

シノワズリグリーンの壁
空間の印象を決定づけているのは、シノワズリグリーンと呼ばれる、青みがかった深く美しい緑色の壁。窓際には、オーダーメイドの壁紙が施されており、大きく描かれた花々やカラフルな鳥たちが、空間に華やぎを添えています。中国から取り寄せられた格式高い調度品と、現代的なエッセンスが調和したこの場所で、高品質なお茶を嗜む時間は、まさに至福のひとときです。
芳醇な香りに満たされる中国茶との一期一会の出会い

烏龍茶の一種「石壁山 虫喰い茶」(2750円)お菓子付き
メニューを広げると、烏龍茶を中心に、緑茶、黄茶、紅茶、そして熟成されたプーアル茶などの黒茶まで、多彩なラインナップが並びます。中でも、烏龍茶の最高峰とされる「鳳凰単叢」は、常に約5種類揃うこだわりよう。どれを選べばよいか迷ったときは、スタッフに相談を。茶葉の個性やお好みに合わせて、その日の一杯を丁寧に提案してくれます。

スタッフが手際よく淹れていく一煎目
中国茶が初めての方でも、安心してその魅力を堪能できるのがこの店の嬉しいところ。一煎目はスタッフが説明を交えながら目の前で淹れてくれるため、作法を学びながらお茶の深淵に触れることができます。種類によっては「聞香杯(もんこうはい)」を使い、まずは立ち上る芳醇な香りをじっくりと楽しみます。

おしゃれなティーマットで
おすすめの一つである、高地で無農薬栽培された「石壁山 虫喰い茶」の烏龍茶は、蜂蜜のような甘い香りが特徴。これは「ウンカ」という虫が茶葉を噛むことで生まれる自然の奇跡です。100度の熱湯を注ぎ、約1分。茶杯に注がれた際にできる繊細な泡は、アミノ酸がたっぷり含まれているからと言われています。一煎目で香りを、二煎目でその深い味わいを。さらに四煎目以降はお菓子を添えて、七、八煎と変化していくお茶の表情をゆっくりと追いかけてみてください。
繊細な茶葉のゆらめき緑茶が紡ぐ清らかな休息

「太平猴魁」の茶葉
日本で親しまれている緑茶とは、また一味違う驚きを与えてくれるのが中国の緑茶です。緑茶の一種、「太平猴魁(たいへいこうかい)」は、茶葉をカットせず、長い一葉のまま仕上げる希少な高級茶。釜炒り製法によって丁寧に作られたこの茶葉は、熱湯を注いでも渋みが出にくく、驚くほどフレッシュで清涼感のある香りが立ち上がります。

透明感のある「緑茶」
茶葉がゆっくりと開いていく様子を眺められるよう、このお茶はガラスの茶壷で供されます。お湯の中で大きな葉が優雅に広がり、ゆらゆらと舞う姿は、まるで水中の芸術品のよう。透明なガラスの茶杯に注がれたお茶は、どこまでも澄み渡り、一口含めば雑味のないすっきりとした甘みが口いっぱいに広がります。

緑茶「太平猴魁」(2420円)お菓子付き
お茶のお供には、サンザシの甘酸っぱいお菓子や、ベリーとナッツがぎゅっと詰まったヌガーなどが添えられます。控えめな甘さが、お茶の繊細な風味をよりいっそう引き立てます。ポットの熱いお湯を継ぎ足しながら、二煎、三煎と重ねるごとに、心が穏やかになっていくのがわかります。五感を研ぎ澄ませて、ただお茶と向き合う時間。それこそが、忙しい日々の中で何よりの贅沢なのかもしれません。
手仕事の温もりに触れる余韻を自宅へ

景徳鎮で作られた「青花」シリーズ
お茶を愉しんだ後は、店内に並ぶ美しい茶器の数々を眺めてみてはいかがでしょうか。急須の役割を果たす「蓋碗」や、繊細な「茶杯」など、暮らしを彩る品々が揃っています。中国江西省にある磁器の都・景徳鎮で作られた「青花(せいか)」と呼ばれる磁器は、優しい色合いの藍色で手書きの絵付けが施され、かつて皇帝御用達として愛された格式高いものです。また、光を透かす「蛍手」の技法を用いたセットや華やかな紫陽花柄の蓋碗など、ひとつひとつに職人の魂が宿っています。

茶葉や茶器の販売も
こうした茶器の他に中国茶の販売もあるので、自宅でも心安らぐお茶のひとときを過ごしてはいかがでしょうか。
Sui + Tea 横浜元町 中国茶茶館
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文:高橋茉弓、写真:依田佳子
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