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2026.07.24
アートにも建築美にも魅せられる、再オープンした愛知「岡崎市美術博物館」。レストランやショップも充実
愛知県三河地方の街、岡崎市にある「岡崎市美術博物館」。約2年間の建物改修工事休館を経て、開館30周年の節目となる今年7月に再オープンしました。市街地を離れた公園内にある美術博物館は、多様な収蔵品を編集した独自の展覧会をはじめ、建物の建築美や周囲の環境の豊かさも魅力。レストランやミュージアムショップも、それだけで訪れる目的になるほど充実しています。
世界初の「心」をテーマにした美術博物館

南側の恩賜池越しに望む外観。池の対岸は木々が豊かに茂る森、野外ミュージアム「恩賜苑」になっていて散策する人も多い
岡崎市の岡崎中央総合公園内にある「岡崎市美術博物館」。1996年に美術作品と博物資料を紹介する美術博物館として開館しました。地域の歴史を伝える資料の収集、保管、調査や研究とともに、美術や工芸など多様なテーマの展示活動を行っています。また、世界で初めての「心」をテーマにした美術博物館であることから、「マインドスケープ(心を語る)・ミュージアム」と呼ばれています。

2階の屋上からの眺め。緑の向こうに岡崎の市街地が見える
公園は市街地から離れた高台にあり、周りは自然に恵まれています。美術博物館の南側には、恩賜池と緑豊かな森。美術博物館に向かって歩いていると、あちこちから鳥のさえずりが聞こえてきます。 建物の北側から向かうと、風の道や水の道と名付けられたプロムナードを通って、2階のエントランスへ。広々と開けた景観が心地よく、屋外の展示作品を楽しみながら、思わず足取りも軽やかになります。
まずは建築美を堪能

2階からつづら折りのスロープが続く
洗練された建物に魅せられて、さまざまな角度から建築美を楽しみたくなります。平等院宝物館 鳳翔館などを手がけた建築家、栗生明氏の設計による建築で見どころが尽きません。屋上から立ち上がるエントランスのアトリウムでは、全面に透過性の高いガラスを用いることで、自然環境との一体化を目指しています。

2階から1階へ降りるエスカレーターの正面に展示された椅子も展示作品の一つ

光があふれるエントランスに映える、カラフルなフラフープを使った展示作品
ゆっくりと鑑賞したくなる建築美が、館内外のあちこちに見つかります。写真に収めたくなるフォトスポットも多く、SNSで見た画像を求めて訪れる人もいるとか。開館から30年を経ても色褪せることのない魅力を備えた建築。その素晴らしさを、まずはその場でじっくりと体感してから、記録に残してみてはいかがでしょう。

SNSへの投稿が多い階段。1階からレストランへ向かうルート上にある
貴重な収蔵品を鑑賞できる展覧会も

展示室の出入口。間取りや出入口のレイアウトの自由度が高いため、展示にあわせて変更されることもあるそう
1階にある展示室では、年に5回ほど展覧会を開催。美術作品と歴史資料をバランスよく取り入れた、こちらの施設ならではの企画や、巡回展が行われます。オリジナルの展覧会では、岡崎市に伝わる貴重な資料が鑑賞できるのも楽しみです。9月13日まで開催中の市制110周年・開館30周年記念コレクション展「窓―そこに介在するもの」でも、初公開を含め、さまざまな収蔵品を見ることができますよ。
コース料理をゆっくり味わえるレストラン

天井が高く、壁には大きなアート作品が飾られている
館内には本格的なコース料理を提供するレストラン「YOUR TABLE」があります。ガラス張りの店内は明るく開放感があり、周りを見渡せる眺めの良さが魅力。ランチ、ディナーともにスープや前菜、パスタ、メインが一品ずつ提供される、コースメニューをゆったりと楽しめます。

街を見下ろす眺め。一面に広がる緑の森に癒される

ランチコースから前菜と肉料理の一例。旬の魚介と奥三河で育った絹姫サーモンのタルタル、ベルファームさんのフレッシュハーブのサラダ(写真手前)、西尾ポークと季節野菜のグリリア マルサラワインのソース(写真奥)
岡崎や三河を中心とした愛知県産の食材をメインに使用するイタリアン。素材本来のおいしさを生かした繊細な味付けや、丁寧な火入れで満足感の高い内容です。 ランチとディナーの間にはカフェタイムがあり、人気のパフェやグラスデザートなどをいただけます。パニーニやタルティーヌをメインにしたプレート料理もあるので、ランチタイムを逃してしまったときにもうれしいですね。

同じランチコースからデザートの一例。愛知県産白桃のコンポートとココナッツミルクのパンナコッタ
YOUR TABLE
ユアテーブル
多彩なラインアップにときめくミュージアムショップ

暮らしに安らぎを与えるアイテムがいっぱい。時間をかけて店内を回りたい
素敵なミュージアムショップ「YAGURA」でのお買い物も楽しみです。愛知県安城市にあるインテリアショップが母体なので、デザイン性の高いアイテムや身近な暮らしの道具、ファッション雑貨など品ぞろえが幅広くて豊富。不定期で企画展も催されるので、どんな出会いがあるのか、訪れるたび楽しみです。もちろん、ポストカードやクリアファイルなど美術博物館のオリジナルグッズ、展覧会の図録もありますよ。

店名の由来になっている、櫓を思わせる木組みを用いたレイアウトが印象的
YAGURA
ヤグラ
たっぷり時間を取って訪れたい美術博物館

作品や景色をどう感じるか。その時々の心の有り様が映し出されそう
2026年度は、10月17日から11月29日まで「四季にうたえば 出光美術館名品展」、12月19日から2027年3月14日までは「国島征二」の展覧会も予定されています。 魅力がいっぱいの岡崎市美術博物館。展覧会をはじめ、建築や眺望、レストランやミュージアムショップ、公園の散策など楽しみが尽きません。たっぷり一日、時間を取って、思う存分その魅力に浸ってみてはいかがでしょう。

岡崎市美術博物館
オカザキシビジュツハクブツカン
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文:豊野 貴子 写真:山本 章貴
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