ムレスナティーの専門店である。 この店では、フレーバーティーが飲み放題である。 と言っても、自分で指定したフレーバーティーを注文するのではなく、店員さんが淹れるフレーバーティーを決め、それが幾人かの客のカップに注がれ、また、カップが空いた頃に別のフレーバーティーが注がれるという次第で、例えるならわんこフレーバーティーとでも言うべきだろうか？ だが、メニューを見ていると、2つ気になって仕方ない事が書かれていた。 レアカルダモン、レアクローブ、レアシナモンを使い、カウンターで客の目の前で、作り方を見せながら作るというカウンター客限定のリアルチャイと究極のホットケーキである。 こう見えて、私はホットケーキにうるさい。 究極をうたうなら、日本一のホットケーキである万惣に比肩するかどうか食べさせてもらおうじゃないか。 そう思って、究極のホットケーキを頼んで食してみた。 万惣と並び双璧と呼ばれた帝国ホテルのホットケーキでさえ、万惣の方がうまいんじゃないか？と思うほどの万惣信者の私だったけれど、究極のホットケーキは日本一のホットケーキに負けてなかった。 ちくしょう、うまかった。 さて、もう一つがリアルチャイである。 たった一杯のチャイにこの値段！というお値段だったが、頼んじまった。 すると、その日、紅茶を淹れてた眼鏡と簪の似合う理知的な美人のお姉さんではなく、店主らしき妙齢の女性が、美人のお姉さんにやり方を逐一教えながら淹れてくれた。 後で聞いたら、そのお姉さんはリアルチャイの注文を受けたのは初めてだったそうだから、作り方を教えてもらいながらになったそうである。 あらまぁ、そりゃあ、授業料にそのチャイの料金をお姉さんに払ってもらうべきだったよ。と笑った。 ちなみにチャイはめっちゃ甘くて、ちょっと困った。 もし今度行って、またあの美人なお姉さんが紅茶をいれていたら、「もう一人でリアルチャイ淹れられるようになりましたか？」などと聞いてみようかなどと思った私である。 余談ながら、この店は開店前から入店待ちの女性たちの凄い行列ができるのだが、私はそれに混じって、男性一人で並べれてしまう人なのである。