国の重要文化財「明治丸」
明治政府が英国グラスゴーのネピア造船所に燈台巡廻業務用に発注し、明治7年に竣工した鉄船です。
一等飛脚船同様の出来と言われたこの船は、特別室やサロンを備えた豪華な仕様の新鋭船で、単に燈台業務ばかりでなく、ロイヤルシップの役目も兼ねていて明治天皇はじめ多くの高官が乗船し、わが国近代の重要な場面で活躍しました。
昭和53年には、わが国に現存する唯一隻の鉄船であり、鉄船時代の造船技術を今に伝える貴重な遺産として、国の重要文化財に指定されました。船としての重要文化財指定は明治丸が初めてです。
その後、老朽化が進んだため、再び平成25年12月より、東京海洋大学と文部科学省により大規模修復工事が行われ、平成27年3月に竣工し、その美しい姿がよみがえりました。
2023.01.22

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