*文学のこみち*
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海が見えた海が見える。
五年振りに見る尾道の海はなつかしい。
汽車が尾道の海へさしかかると、
煤けた小さい町の屋根が提灯のやうに、
拡がって来る。
赤い千光寺の塔が見える。
山は爽やかな若葉だ。
緑色の海、向うにドックの赤い船が、
帆柱を空に突きさしている。
私は涙があふれていた。
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千光寺公園頂上展望台 PEAKから
「文学のこみち」を通って千光寺を目指します。
尾道ゆかりの詩歌が刻まれた石碑が点在する場所です。
行手を阻むような岩をくぐると、目の前には
林芙美子の代表作「放浪記」の一節を刻んだ文学碑が。
林芙美子は、十三歳からの約六年間を尾道で過ごしました。
駅前には林芙美子の銅像もあります。
林芙美子が見た景色は、今、私が見ている景色と
あまり変わらないんじゃないか。
そんな気がしてくる尾道の懐かしい景色です。
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