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凛とした空気の中を旅する~天空の聖地・春の高野山へ~

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凛とした空気の中を旅する~天空の聖地・春の高野山へ~
山上の厳しい冬が明けた高野山(和歌山県)。凛とした空気の中、わずかに春の気配が漂っています。和歌山県北部にあり、大阪市内や関西国際空港から2時間あればアクセスできる世界遺産・高野山と、春らんまんの山麓の町を訪れます。

聖地のはじまりは俗世と聖域をわける境界・南海電鉄極楽橋駅

聖地のはじまりは俗世と聖域をわける境界・南海電鉄極楽橋駅 極楽橋駅の天井を見上げると、極楽鳥や高野山ゆかりの動植物が描かれ、これから高野山を旅する人を迎えてくれる
約1200年前のこと。弘法大師・空海は、急峻な八つの峰に囲まれた標高約850mの山上盆地に真言密教の修行の拠点を創りました。密教思想に基づき堂宇が配置された「壇上伽藍」、今もなお弘法大師が永遠の瞑想を続ける御廟がひそむ「奥之院」など、いにしえから続く聖地として、荘厳で静謐な雰囲気を漂わせています。
高野山駅まで全長0.8㎞、高低差328mを5分で上がるケーブルカー。片道500円
世界遺産・高野山へ向かう鉄道の玄関口は、南海電鉄極楽橋駅。この地には俗世と聖域をわける境界だという言い伝えがあります。今でこそケーブルカーで山上に行くことができますが、高野山へと続く道はつづら折りの急坂が続く難所。高野山駅まで約5分の短い道のりですが、車窓の険しい山道の様相を眺めれば、大変厳しい参詣であったことを伺い知ることができます。駅構内は色彩豊かな天井画やフォトスポットで彩られ、高野山を訪れる旅人の目を楽しませてくれます。

南海電鉄極楽橋駅(ナンカイデンテツゴクラクバシエキ)

06-6643-1005 (南海テレホンセンター)


高野山を代表する寺院・総本山金剛峯寺と2大聖地を訪れる

高野山を代表する寺院・総本山金剛峯寺と2大聖地を訪れる 左/弘法大師が今も祈り続ける御廟に続く奥之院の参道は神聖な聖域 右上/壇上伽藍のなかにそびえる根本大塔。高さ48.5mの堂内には真言密教の最も大切な理念・金胎不二を立体曼荼羅できらびやかに表現する 右下/金剛峯寺にある石庭・蟠龍庭
真言密教の聖地・高野山が開基されたのは平安時代の初期。高野山という名称の山はなく、山上盆地全体を指す地名で、東西5.5㎞、南北2.2㎞の中に117もの寺院がひしめくように建ち並んでいます。

必ず訪れたいのは、総本山金剛峯寺と二大聖地とされる壇上伽藍、奥之院。金剛峯寺では高野山開創1200年を記念し、現代日本画家・千住博が描いて奉納された襖絵をはじめ、狩野派の襖絵、石庭・蟠龍庭など新旧の芸術と出会えます。主要な法会が行われる高野山の中心・壇上伽藍にあり、堂内に立体曼荼羅を擁する根本大塔は圧巻。奥之院の約2㎞におよぶ参道には、諸大名の供養塔をはじめとする20万基を超える墓標が立ち、参道の最奥にある御廟は弘法大師が今もなお瞑想を続けているとされる神聖な場所です。
金剛峯寺の「茶の間」に奉納された日本画家・千住博作の襖絵《断崖図》。「囲炉裏の間」に奉納された《瀧図》とともにともに千住博の画業40余年の集大成を位置づける大作
また、高野山の貴重な文化財を拝観できる霊宝館では、2021年に開館100周年を迎えることを記念して、大宝蔵展「高野山の名宝」が行われます。通常では見られない貴重な仏像や仏画をⅠ~Ⅳ期に分けて展示。会期は2021年4月17日から11月28日まで。詳細は公式HPを参照。

金剛峯寺(コンゴウブジ)

和歌山県高野町高野山132MAP

0736-56-2011

8:30~16:30、拝観料は堂内1000円

無休


壇上伽藍(ダンジョウガラン)

和歌山県高野町高野山152MAP

0736-56-3215

伽藍内自由、大塔・金堂は8:30~16:30、拝観料は各500円

無休


奥之院(オクノイン)

和歌山県高野町高野山550MAP

0736-56-2002

境内自由、灯籠堂は6:00~17:30

無休


高野山内にある宿坊に泊まって、修行体験で心身を整える

高野山内にある宿坊に泊まって、修行体験で心身を整える 左上/276文字の般若心経を写す写経体験 右上/朝のお勤めは凛とした空気が立ち込める本堂で朝の7時から行われている 左下/料理はごま豆腐や生麩田楽などが少しずつ味わえる精進懐石 右下/食事処として使われている旧書院は、安土桃山時代に創建された庫裏(台所)
山内には50以上もの宿坊があり、料理や部屋タイプなど趣向の異なる宿坊を選ぶことができるのも高野山ならではです。今回訪れたのは907(延喜7)年、済高大僧正が開創した寺院・不動院。本尊は空海が自ら彫ったと伝わる不動明王(秘仏)であることが寺名の由来となっています。
4月は桜、5月はシャクナゲが目を楽しませてくれるのびやかで美しい庭園・吉仙庭。野鳥の鳴く声や湧き出る水の音が聴こえてくるのも、谷間に位置する静かな寺院ならでは
不動院があるのは、宿坊が建ち並ぶ通りから少し奥まった場所。戦国時代に建造された建物もありながら、近代的な設備をそろえ、感染症対策にも配慮した宿坊で快適に過ごせます。朝のお勤めや真言密教の瞑想法のひとつ・阿字観(ともに要予約)も体験でき、“山内随一の静寂”と謳われる寺院で心静かに過ごすことができます。

不動院(フドウイン)

和歌山県高野町高野山456MAP

0736-56-2414

IN15:00 OUT10:00、1泊2食付14000円~


ねっとりとした食感と上品な風味の生ごま豆腐を味わう

ねっとりとした食感と上品な風味の生ごま豆腐を味わう
真言密教の「胎蔵界曼荼羅図」中央にある中台八葉院を模し、器にさまざまな味わいのごま豆腐を盛り付けた胎蔵懐石1900円
高野山のごま豆腐の特徴は白いこと。ごまの皮をむいて芯の部分のみをすりつぶし、吉野葛と高野山麓の石清水で極力シンプルに作られています。店内の食事処で味わえるのは、作りたてのもっちりとした生ごま豆腐。木の芽味噌やずんだなど季節の素材や調味料を変えた創作豆腐もあり、ひとつの膳でいろいろなごま豆腐と豆腐料理が堪能できます。スイーツも人気で、今まで味わったことのないごま豆腐の新たなおいしさと出会えます。
上品なゴマの風味とクリーミーな食感のごま豆腐に、黒蜜と香ばしいきな粉を添えたデザート「金ごまとうふ」490円

角濱ごまとうふ総本舗(カドハマゴマトウフソウホンポ)

和歌山県高野町高野山230MAP

0736-26-8700

9:30~17:00(ランチは11:00~15:00)

不定休


重森三玲の名庭を眺めながらひとやすみできる寺カフェへ

重森三玲の名庭を眺めながらひとやすみできる寺カフェへ 左/ドリンクは各500円。左はほんのり桜の味が楽しめるさくらソーダ、右はさくらミルク 右上/客殿の奥に広がる広大な石庭 右下/回廊にある椅子に腰かけて庭を眺める
弘法大師の弟子のなかでもとくに優秀だったと伝わる真然大徳が開基した宿坊・西南院。高野山参拝の入口にあたる大門のそばにあり、庭に面したカフェコーナーが人気です。見どころは昭和を代表する作庭家・重森三玲の庭。鶴と亀を表現した石組みと、季節によって趣を変える植栽が訪れる人の目を楽しませてくれます。宿泊しなくてもカフェのみの利用が可能でテイクアウトもできるので、高野山散策のお供にぜひ。

西南院(サイナンイン)

和歌山県高野町高野山249MAP

0736-56-2421

10:00~17:00(カフェコーナー)

不定休


神道と仏教が融合するきっかけとなった神社

神道と仏教が融合するきっかけとなった神社
古くは“神のみが鎮まる”と伝わる天野盆地に1700年以上前からある古社
高野山の縁起によると、真言密教の道場を開く場所を探し求める弘法大師・空海の前に、黒と白の犬を連れた狩人が現れ、高野山の地へと導いたと伝わります。この狩人は丹生都比売大神(にうつひめのおおかみ)の御子・高野御子大神*(たかのみこのおおかみ)の化身。弘法大師は丹生都比売大神からご神領の高野山を借り受けて根本道場を開基したことに深く感謝し、山内の壇上伽藍にこの二神を守護神として祀る御社を建てました。
左上/鏡池にかかる反橋「輪橋」右上/弘法大師・空海を高野山へと導いた黒と白のご神犬の伝説にちなんだおみくじ各500円 左下/本殿はGWや盆休み、秋の行楽期間の特定日などの特別拝観あり 右下/毎年4月第2日曜に行われる花盛祭の頃に満開を迎えることが多い天野の里のハナモモ
そのことから縁が深く、高野山に登る前に丹生都比売神社に参拝することが慣習とされ、修行の節目を迎えた僧侶たちは必ずこの神社を訪れます。日本古来の信仰である神道とインドから東アジアに伝わった仏教がこの地で融合し、その信仰は1200年経った今もなおこの地に息づいています。

*高野御子大神は高野明神、狩場明神とも呼ばれる

丹生都比売神社(ニウツヒメジンジャ)

和歌山県かつらぎ町上天野230MAP

0736-26-0102

境内自由(授与所は8:45~16:30)


果物農家が発信する地場産フルーツのパフェ

果物農家が発信する地場産フルーツのパフェ
左/和歌山県産旬フルーツの農園パフェ1639円 右/和歌山県産のもぎたていちごを使用した春いちごと紀州犬の農園パフェ2178円(4~5月頃)
果物農家「観音山フルーツガーデン」に併設するフルーツパーラー。和歌山産のフルーツの味や魅力を発信する場所として果樹園の一角にオープンし、完熟果物のおいしさとインパクトのあるビジュアルから瞬く間に人気に。看板メニュー「和歌山県産旬フルーツの農園パフェ」をはじめ、季節ごとに旬の果物パフェが登場し、春のイチゴや夏のモモ、ブドウ、イチジクなどフルーツ王国・紀の川ならではの実に多彩な味わいが楽しめます。

観音山フルーツパーラー(カンノンヤマフルーツパーラー)

和歌山県紀の川市粉河3186-126MAP

0736-74-3331

10:00~16:30

無休


いちご狩りやサイクリングなど春の体験を紹介する観光案内所

いちご狩りやサイクリングなど春の体験を紹介する観光案内所
左/心地よい気候と自然のなかでサイクリングを楽しんで 右上/紀の川の左岸一帯に2㎞に渡って広がる桃畑「桃源郷」右下/いちご狩りができる農家は紀の川市内に4軒ある
貴志駅前にある観光案内所。春は和歌山県限定品種の「まりひめ」や「さちのか」など甘い大粒いちごが味わえるいちご狩りが予約できます(~5月中旬頃)。また、3月下旬から4月にかけては紀の川沿いに桃の花が咲き誇る「桃源郷」が見ごろとなり、サイクリングもおすすめ。紀の川エリアでは、駅前はじめ計6か所でレンタサイクルの貸し出しがあり、気軽に楽しむことができますよ。

紀の川フルーツ観光局(キノカワフルーツカンコウキョク)

和歌山県紀の川市貴志川町神戸802-1MAP

0736-79-3700

9:00~17:00

水曜


広い敷地に1日6組限定、高野山麓にある極上リゾート

広い敷地に1日6組限定、高野山麓にある極上リゾート 左上/天然温泉の貸切風呂が3つある 右上/ラグジュアリーなグランピング施設を備える 左下/和歌山県産の素材を生かした料理は盛り付けも美しい 右下/天井が高く開放感のある客室
山里・天野にたたずむ隠れ宿。約6000坪の広大な敷地に紀州の杉や檜を用いた3棟6部屋のコテージがゆったりと配置されています。山あいに溶け込むように配置された建物は木の香りに包まれ、客室はシンプルでモダン。敷地内にはレストランがあり、地元特産の天野米や高原野菜、新鮮な山海の幸を生かして作る和とフレンチが融合した料理が味わえます。優雅に自然とふれあうグランピングも楽しめ、夕食は屋外で和牛や鮮魚などこだわりの食材が彩るバーベキュー。宿泊は客室で快適に過ごせます。

山荘天の里(サンソウアマノサト)

和歌山県かつらぎ町下天野1620MAP

0736-26-0753

IN15:00 OUT11:00、1泊2食付61710円~


世界遺産・高野山と、さまざまな魅力あふれる山麓の町へ、春を感じる旅にでかけてみませんか?
和歌山県観光連盟/和歌山県公式観光サイト「わかやま観光」

和歌山県観光連盟/和歌山県公式観光サイト「わかやま観光」

世界遺産の高野山や熊野古道を代表とする文化・歴史に彩られる和歌山県は、海・山・川の豊かな自然にも恵まれた地。気持ちよく深呼吸できる癒やしの聖地で心身をリフレッシュしませんか。マスクや密にならないなどコロナ防止エチケットを守りながら、和歌山県の旅をお楽しみください。

https://www.wakayama-kanko.or.jp/

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