喜多方の漆器店にある蔵カフェ「珈琲蔵ぬりの里」で、おいしいスイーツと素敵な器にひとめぼれ♪
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喜多方の漆器店にある蔵カフェ「珈琲蔵ぬりの里」で、おいしいスイーツと素敵な器にひとめぼれ♪

福島県喜多方市は古くから漆器製造が盛んな地。江戸時代から続く「北見八郎平商店」は、蔵造りの漆器店「漆器蔵 会津野」で普段使いにぴったりな漆器を販売しています。併設のカフェ「珈琲蔵ぬりの里」でスイーツをいただきながら、ゆっくり過ごしませんか。

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江戸時代創業の人気の老舗漆器店へ

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正面が「漆器蔵 会津野」の入り口で、左側に「珈琲蔵ぬりの里」がある

福島県の会津地方で作られている会津漆器は、16世紀後半、会津藩主となった蒲生氏郷が故郷の近江から漆器職人を招き、奨励保護したことから始まったといわれています。喜多方では、お椀やカップ、お皿など日用で使う漆器に適した会津塗が多く作られています。 喜多方駅から徒歩5分ほどの「喜多方うるし銀座」通りにある「北見八郎平商店」は、江戸時代の1852(嘉永5)年に創業した歴史ある漆器専門店。北見さんご夫妻が、漆器を販売する「漆器蔵 会津野」と、その隣にある蔵カフェ「珈琲蔵ぬりの里」を営んでいます。一見、1つに見える白壁の建物は、3棟の蔵を合わせた造りになっています。

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漆器店が営む蔵カフェでスイーツを楽しむ

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蔵の雰囲気がより味わえるのが2階。天井が低いので梁の迫力も伝わる

まずは左手にある「珈琲蔵ぬりの里」を訪ねました。レトロな照明に照らされた趣あるカフェは、明治15~20年ごろに建てられた蔵で、かつては漆器の保管蔵、作業部屋として使われていたそうです。1階と2階があり、どちらも天井の太い梁がみごとです。 「漆器は熱が逃げなくて、温かいものを入れて持っても熱くないし、なかのものが冷めずにおいしく食べられます。冷たいものもぬるくなりづらい。食器としては万能なもので、提案のひとつとしてカフェで使っていただけたらなと。木は温もりがあるので、肌触り、口触りを感じておいしく食べてもらえるよう漆器で提供しています」とご主人の北見剛央さん。

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カフェの2階には古い家財道具を展示。1階のドライフラワーのリースが飾られた板は、じつは塗椀を乾かすときに使うもの

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自家製餡を使った多彩なスイーツを漆器でいただく

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「蔵セット」780円。自家製マーブルクッキーがついた「蔵コーヒー」と「お蔵ケーキ」のセットが人気

カフェではスイーツや会津の郷土料理、パスタなどの食事メニューと豊富なメニューが味わえます。その中でもイチオシなのが「蔵セット」。お蔵ケーキと蔵コーヒーのセットです。蔵コーヒーは「トアルコ トラジャ」をベースにした酸味を抑えたコーヒーで、深い苦みも楽しめます。漆器の口当たりと合う、やわらかいコーヒーです。 お蔵ケーキはふわふわモチモチのパンケーキに、十勝産小豆で作った自家製餡と生クリームをたっぷりサンドしたもの。バターの風味と餡の甘さが絶妙です。評判の餡はパフェなどメニューに数多く登場。郷土料理「田舎もち膳」は地元でもファンが多く、会津産こがねもちを使ったつきたてのお餅と餡の組み合わせが人気です。

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「おいもアイス」500円。漆器はデザートを盛り付けても似合うことを実感できる

今、注目を集めているのが、サツマイモを使った「おいもアイス」。木目が美しい栃の木の多彩鉢に盛られて提供されます。 「おいもアイス」は、北見さんの友人の喜多方市塩川町の焼き芋専門店が厳選した紅はるかの焼き芋を瞬間冷凍し、甘みを引き出したサツマイモを使ったスイーツ。角切りにしたサツマイモはシャーベット状で、冷たくねっとりした芋の濃厚な甘みがたまりません。パリパリのおいもチップスと、バニラアイスとの相性もぴったりです。

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珈琲蔵ぬりの里

コーヒーグラヌリノサト

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日々の暮らしの中で長く使える漆器との出会いを求めて

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ディスプレイも参考になる店内。奥の1887(明治20)年築の蔵座敷にも展示

「珈琲蔵ぬりの里」でゆっくりおいしいスイーツを楽しんだあとは、お隣りの「漆器蔵 会津野」でおみやげ探し。「北見八郎平商店」は、普段使いしやすい漆器をデザインし、オリジナルで作る漆器専門店です。奥には作業部屋もあり、塗りや蒔絵、絵付けもやっています。 1866(慶応2)年に建てられた蔵造りの店内には、カフェで使った漆器も並んでいます。つやが美しい「蔵コーヒー」カップは、内側が朱塗りでコーヒーの色も映えます。驚くほど軽く、口をつけたときに冷たさもありません。カフェではオープンから30年以上使っているそうですが、一度塗り直しただけで、一生ものの器になるのが漆器のよさと言います。

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喜多方ならではの漆器は給食椀とらーめん箸

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「喜多方給食椀」中椀2090円と小椀1980円が人気。「喜多方らーめん箸」1320円も好評

喜多方には、漆器のまちならではの素敵な取り組みがあります。1998年から市内の学校給食で漆器の「給食椀」が使われるようになりました。うるしも喜多方産です。耐久性もあり、実用的で一般的な器としても人気があります。味噌汁やスープ、カレー、サラダ、鍋の取り皿などにおすすめ。サイズは大中小ありますが、中椀が使いやすく人気があるそう。 もうひとつ喜多方らしいのが「喜多方らーめん箸」。箸先にレーザー加工で彫りを施し、麺類はもちろん、玉こんにゃくなどもすべらずにつかめる優れものです。

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(左)優しい色合いの「漆分けカップ花つぼみ」 (右上)色鮮やかで美しい「plate ONE」と「欅ロック」 (右下)「おいもアイス」で使われている「栃 多彩鉢(小)」2200円、「パンとケーキの小さなお皿(栃)」2420円、「スプーン(小)」660円

洋食のパスタやカレーにも合うカラフルな新作が「plate ONE」各6600円。栃の木で作られたお皿は21cmで、墨色、あかね、グリーンの3色あります。なかでも珍しい鮮やかなグリーンが人気。欅で作られた同色のカップ「欅ロック」各3850円は名前がクール。氷を入れても結露しにくいのが漆器のいいところです。お皿とそろえて買うのもいいですね。 「漆分けカップ(大) 花つぼみ」各2750円は、喜多方の四季をイメージしたカップ。白色を作るのは難しいそうです。デザートカップにもどうぞ。ほかにパンやケーキ用のお皿など、日常生活で気軽に使える器がそろいます。洗剤をつけたスポンジでも洗えるので、日々の暮らしの中に木の温もりを感じられる漆器を取り入れてみるのはいかがでしょうか。

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漆器蔵 会津野

シッキグラアイヅノ

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