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2026.08.03
大人の工場見学へ、愛知・岡崎「カクキュー八丁味噌(八丁味噌の郷)」。試食や買い物も楽しみ♪
愛知県岡崎市は濃厚なうま味とコクが特徴の豆味噌、八丁味噌の発祥の地。創業の地で江戸時代から八丁味噌づくりを続けるカクキューは、「カクキュー八丁味噌(八丁味噌の郷)」として工場見学も行っています。大きな蔵に展示された貴重な資料や、醸造中の味噌蔵の見学など内容の濃い見学コース。味噌をはじめとした関連商品がそろう売店での買い物や、味噌を使った絶品スイーツを味わうのも楽しみです。
岡崎城から八丁の地で、江戸時代から続く味噌づくり

八丁味噌は大豆と塩のみを原料とする豆味噌
八丁味噌は愛知県三河地方の街、岡崎市が発祥。徳川家康公の生誕地、岡崎城から西へ八丁(約870m)の距離にある八丁村(現在の岡崎市八丁町)で味噌づくりが始まったことから、八丁味噌と呼ばれるようになりました。濃厚なうま味とコク、若干の酸味と渋みが特徴で、味噌煮込みうどんやみそかつなど人気のなごやめしをはじめ、幅広いメニューに利用されています。

愛知県初の登録有形文化財となった本社屋(見学は外観のみ)
1645(正保2)年の創業以来、現在も変わらず同じ場所で八丁味噌づくりを続けているのが、合資会社八丁味噌(屋号:カクキュー)です。伝統的な技術や製法を大切にして製造を続けながら、八丁味噌の歴史や文化を伝えることを目的に、「八丁味噌の郷」として工場見学も行っています。

見学日や時間帯によるが、見学コースを移動する際に、味噌を袋詰めする工程を窓の外から見られることもある
工場見学は、年末年始の休業日を除いて毎日行われます。毎時00分(土・日曜日、祝日は毎時30分もあり)にスタートし、ガイドさんに導かれて見学者複数名で見学コースを回るので、一人でも参加できます。団体以外は予約は不要。受付は売店内にあるので、見学時間の5分前までに受付を済ませてくださいね。
大きな蔵の中に貴重な資料がぎっしり

史料館。味噌蔵として建てられたカクキューで最大の蔵が活用されている
工場内の敷地を通って、まずは史料館へ。館内には貴重な資料がいっぱい。ガイドさんの案内を聞きながら見学していきます。昔の看板やパッケージなど懐かしいものや、岡崎藩との関係を示す資料や、宮内省(庁)御用達関係の資料、八丁味噌に関する古文書など、八丁味噌づくりの長い歴史が感じられる内容も充実。珍しい資料が残っているのは、戦時中に空襲の被害を免れたおかげだそうです。

中央の通路を挟んで、両側に展示が続く

かつての看板やポスター(上)。再現された昔の店先では、古い道具も見もの(左下)。海外でも味噌が親しまれていることが伝わる展示品も(右下)

人形の顔は、当時働いていた職人をモデルに作られている
ケースに収められた資料以外に、大がかりな展示もあります。明治時代の仕込み作業の様子を再現したコーナーでは、実際の桶や等身大の人形が使われてリアルな表現に。仕込み作業の様子を取材した貴重な映像を見ることもできて、丁寧に手作業で行われる味噌づくりが伝わってきます。現在は運搬など一部に機械を取り入れていますが、石積みや踏み込みなど味の決め手となる重要な作業は、今も変わらず職人が行っているそうです。

江戸時代に作られた桶。その大きさと優れた耐久性に驚く
味噌の香りが漂う、熟成中の味噌蔵へ

蔵の奥までは入れないので、入口付近で見学
続いては、実際に八丁味噌を熟成させている味噌蔵へ。温度調整はせず、自然の温度変化にまかせて二夏二冬(2年以上)寝かせる天然醸造。蔵の中に入ると、味噌の香りが漂います。ずらっと並んだ桶の上にはたくさんの石が積まれています。“なぜこんなにたくさんの石が積まれているの?” “どうやって積み上げるの?”、初めて目にする光景に興味津々。ガイドさんが丁寧に説明してくれるので、耳を傾けてみましょう。

新旧の桶があり、外側から固定している“箍(たが)”などが異なるので、見比べてみて

積まれている石のほとんどは、会社の近くを流れる矢作川の上流から運んできた天然の川石。何百年も使い続けているものも
見学の最後は試食とお買い物

試食として提供される、みそ汁とこんにゃく。2杯の味噌汁の味の違いは、飲んでみてのお楽しみ
見学コースの最後には、試食コーナーがありますよ。八丁味噌と、八丁味噌を使った合わせみそ“赤出し”の味噌汁を飲み比べたり、みそだれをかけたこんにゃくを味わったり。暑い時期には、冷たいみそ汁を提供してくれます。普通に冷えたものとは違って、冷たい状態でおいしく飲める工夫がしてあるので、ぜひ味わってみてくださいね。

玄佺館では展示はもちろん、建物の美しさも見どころ
試食コーナーの近くには、玄佺館(げんせんかん)という建物があります。こちらでは味噌をはじめとした醸造文化に関する展示が常設されているので、興味があればこちらものぞいてみてはいかがでしょう。 見学コースの最後は売店へ。カクキューの商品が一堂に集められていて、もちろん味噌の品ぞろえは豊富。有機栽培の国産大豆を使ったものや、昭和時代のパッケージを復刻したものなどもあります。味噌を使った食品やお菓子などもそろっているので、おみやげ選びには困りません。

手軽なインスタントから本格的なものまで、カクキューの味噌がせいぞろい
見学後にぜひ味わっておきたいのが、味噌ソフトクリームです。味噌を練り込んで、八丁味噌のパウダーを振りかけることで、塩キャラメルのようなコクのある味わいに。八丁味噌のパウダーは売店で販売されているので、気になったらこちらもチェックしてみましょう。

リピーターも多い大人気メニュー、味噌ソフトクリーム(500円)。カップとコーンがあり、みそせんべいが添えられる
食事処もあり、楽しみがいっぱい

カクキューの西側、八丁蔵通り。蔵が建ち並び、絵になる風景
見どころや楽しみが豊富なカクキュー八丁味噌の郷。味噌煮込みうどんやみそかつなど八丁味噌を使った料理が味わえる食事処も備えているので、昼食を兼ねて訪れるのもいいですね。岡崎城がある岡崎公園からは車で5分、すぐ近くです。岡崎を訪れた際には気軽に立ち寄って、八丁味噌の歴史や文化、おいしさにふれてみてはいかがでしょう。

カクキュー八丁味噌(八丁味噌の郷)
カクキューハッチョウミソハッチョウミソノサト
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文:豊野 貴子 写真:山本 章貴
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