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2017.01.03
本を持って旅に出よう♪ 思わず旅に出たくなる本 5冊
「旅に出たくなる本」と聞くと、どんな本を思い浮かべますか? 小説やエッセイ、ガイドブックなど様々な種類がありますが、今回は、ことりっぷweb スタッフおすすめの「旅に出たくなる本」をご紹介します。
木村衣有子『コッペパンの本』(産業編集センター)

食まわりの仕事を得意とする文筆家・木村衣有子さんが、ニッポン全国の懐かしコッペから、進化系コッペまで丹念に取材。岩手県民のソウルフード「福田パン」はもちろん、専門店やパン屋さん、コンビニなど、さまざまな「コッペパン」が登場します。 「コッペパン」を通じて知る、暮らし、地域、時代の流れ、作り手たちの思いに、じんわり感動。コッペパンを連想させる、ざらっとした手触りの装丁にも、きゅん。どこか遠くの町まで「コッペ」をほおばりに出かけたくなります。(ことりっぷweb編集:島田 零子)
しっとり、むちむち、ふわふわ、ぼってり。ニッポン全国の懐かしコッペ、進化系コッペを丹念にルポ!!「パンラボ」池田浩明氏とのコッペ対談、イラストエッセイ「ぱんとたまねぎの九州コッペ探し」も収録。

【本を選んだ人】島田 零子
ことりっぷweb エディター
https://co-trip.jp/user/79935/
東京生まれ。猫と散歩が好き。
水がきれいな土地に魅かれます。
星野道夫『旅をする木(文春文庫)』(文藝春秋)

20年前に亡くなった写真家・星野道夫さんが、たった一人でアラスカの地へ行き、そこで出会った人や動物、大自然のことをまとめたエッセイのような本です。 とても優しくて温かい言葉で紡がれた一つ一つの章は、疲れている時や、忙しく働く人にこそ読んでもらいたい心の栄養剤。本を開くと、星野道夫さんの見た景色を見に、また、雄大な自然に会いに行きたくなります。「旅をする木」とはなんなのか、その答えは、中を見てからの、お楽しみ♪(ことりっぷweb編集:青柳 喬)
広大な大地と海に囲まれ、正確に季節がめぐるアラスカ。1978年に初めて降り立った時から、その美しくも厳しい自然と動物たちの生き様を写真に撮る日々。その中で出会ったアラスカ先住民族の人々や開拓時代にやってきた白人たちの生と死が隣り合わせの生活を、静かでかつ味わい深い言葉で綴る33篇を収録。

【本を選んだ人】青柳 喬
ことりっぷweb エディター
https://co-trip.jp/user/287/
福岡県出身、今は東京在住です。
登山と写真が趣味。美味しいものと自然が大好きです。
片桐はいり『わたしのマトカ(幻冬舎文庫)』(幻冬舎)

映画「かもめ食堂」の撮影で滞在したフィンランドでの日々をつづったこのエッセイ。独特な風味のソウルフード「サルミアッキ」への挑戦や、一見無愛想な路面電車の運転手さんとの交流が語られています。ちょっとシャイでサウナとお酒が好き、短い夏を楽しむために全力――片桐さんのユーモラスな目線で切り取られたフィンランドの人々は、とても愛おしく感じられます。 「マトカ」はフィンランド語で旅。ムーミン、マリメッコ、シナモンロール…だけじゃない、“ふだんのフィンランド”にふれる旅がしたくなる一冊です。(ことりっぷweb編集:鈴木 愛美)
北欧の国で出会ったのは薔薇色の頬をした温かい人たちだった…。女優・片桐はいりが映画『かもめ食堂』で滞在したフィンランドの日々を綴った名エッセイ。

【本を選んだ人】鈴木 愛美
ことりっぷweb エディター
https://co-trip.jp/user/51481/
福島県出身。東北が好きです。
日本酒がガソリン。夏になると島旅にでかけます。
柴田よしき『夢より短い旅の果て』(角川文庫)
行方知れずとなった初恋の人を探すうちに、女子学生が鉄道旅に魅せられていくお話です。なんとか失踪事件の鍵を掴もうとする主人公ですが、全国各地をローカル線で巡るうちに、いつしか鉄道旅そのものに惹かれるようになってゆきます。 数時間かけてやっとたどり着いた先の景色や、ワンマン列車での車掌さんとの何気ないやりとり、駅前の食堂で地元の人に交じって注文した定食の美味しさなど、鉄道好きでなくても思わず乗ってみたくなる場面がたくさんありますよ。(ことりっぷweb編集:三浦 友里)
この線路の向こうには、きっとあの人がいる――。四十九院香澄は“その道では有名な”鉄道旅同好会に入会した。鉄道に興味はなかったが、彼女には同好会に絶対に入らなければいけない理由があったのだ……。柴田よしきが贈る。きっと新しい旅に出たくなる、鉄道ロマンミステリー。

【本を選んだ人】三浦 友里
ことりっぷwebチーム
https://co-trip.jp/user/123799/
青森県出身。ゆる鉄子です。
ワンカップを片手に呑み鉄しています。
後面展望派。
谷川俊太郎『写真』(昌文社)

「旅に出たい」気持ちをたどると、見知らぬ何かに出会いたいという欲にぶつかります。それは、出会ったものを頭のどこかにピンで留めて保存したいという欲でもあります。 だから旅先では、(おそらく)普段の数十倍くらいの速度と精度で目の前の情報をキャッチしているはずなのだけれど、なぜか帰ってくると忘れてしまう。覚えていることといえば、部屋の大きさや、観光地の喧騒など、どうでもいいことばかり。 『写真』を開き、谷川さんの写真と言葉に触れていると、旅先で出会ったものたちを思い出します。列車の音、朝の光、風の温度、夜の音、土の匂い…。あのとき感じたものは、忘れていたのではなく、思い出せなかっただけなのだと。そしてまた、旅に出たい、言葉をピンで留めたい、そんな欲が再び湧いてくるのです。(ことりっぷwebプロデューサー:平山 高敏)
ここに写っている人々、撮った私、それぞれの時間は現実のうちにあるが、同時に想像力のうちにしかないとも言えるのではないか?一枚の紙の上に瞬間を定着しまたひとつ別の世界に息を吹きこむ詩人・谷川俊太郎52の写真とエピグラム。
【本を選んだ人】平山 高敏
ことりっぷweb プロデューサー
https://co-trip.jp/user/14834/
世田谷在住。気ままに酒場と喫茶を往復していたい。
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ことりっぷ編集部
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