2015.06.26

初めてのエジプト、神秘的な都カイロを旅する映画『カイロ・タイム～異邦人～』

雄大なナイル川のほとりにある、神秘的な街、エジプトのカイロ。世界遺産に認定されているギザのピラミッドや、白砂漠、ハン・ハリーリ・バザールなど、歴史ある観光名所が数多い街です。今回は、女性に人気の旅行先として選ばれるカイロを初めて訪れた主人公が、久しぶりにのんびりとした時間を過ごしながら、現地での出会いを楽しむ映画『カイロ・タイム～異邦人～』を紹介します。

カイロで夫と休暇を楽しむはずが、しばらく一人で過ごすことに

ジュリエットが一人で訪れたバザール「ハン・ハリーリ・バザール」

女性誌の編集者ジュリエット（パトリシア・クラークソン）は、パレスチナのガザ地区で働いている国連職員の夫マーク（トム・マッカムス）と休暇を一緒に過ごすために、初めてカイロを訪れます。でも、マークはガザ地区でのトラブルに見舞われ、カイロに到着する予定が遅れてしまいます。マークの代わりに、空港でジュリエットを待っていたのは、国連で夫の元警備担当をしていたエジプト人のタレク（アレクサンダー・シディグ）でした。マークは、信頼できるタレクに妻の出迎えを頼んだのです。ジュリエットは見知らぬ異国の街で、マークの到着がいつになるのか分からないまま、心細い思いで夫を待ちます。幸い電話はつながり、ジュリエットはマークから「街を一人で歩いてはいけないよ」と釘を刺されますが、退屈な彼女はつい一人で出歩いてしまいます。

旅の案内人を得て、カイロ観光を楽しむジュリエット

カイロの街をよく知るタレクは最高のガイド

ブロンドの髪をヒジャブ（イスラム教徒の女性が頭に被るベール）で隠すこともせず、一人で自由に歩き回るジュリエット。すると、男性たちが次々と彼女に近寄ってきて、声を掛けてきます。マークは、それを心配していたのです。怖くなったジュリエットが頼れるのはタレクだけでした。タレクは、そんなジュリエットの観光ガイドとなり、一緒に街を散策したり、ナイル川で船に乗ったり、シーシャ（水タバコ）体験をさせたりと、彼女を楽しませてくれました。

一人の女性としてカイロの旅を楽しむ

自分だけの時間をゆったりと過ごすジュリエット

ジュリエットは、タレクの案内で、歴史ある街並みや建造物の数々、エキゾチックな異文化を堪能します。マークの到着が遅れ、初めは不安でいっぱいでしたが、カイロの街や人々の魅力を知るようになっていくジュリエット。ある時、ジュリエットは国連職員を恋人に持つキャサリン（エレナ・アナヤ）と出会い、意気投合します。彼女と一緒に白砂漠の観光に出かけ、たくさんお喋りをして楽しみます。これまで仕事と育児に追われ、忙しい日々を送ってきたジュリエットは、こんなにものんびりと時間を過ごしたことはなく、妻でも母でもない一人の女性としての旅を楽しむことはありませんでした。カイロは、ジュリエットを生き生きと輝かせてくれたのです。

エジプトに行ったら、ピラミッドを訪れてパワー感じたい

ようやくマークが到着し、以前から一緒に行く約束をしていたギザのピラミッドを訪れるジュリエット。悠久の歴史を感じさせる圧倒的なピラミッドは絶景です。エジプトのカイロには、ここに書き切れないほどの観光スポットがあります。ピラミッドからパワーをもらい、美しい砂漠や、数々の世界遺産に心を奪われながら、きっとほかでは味わったことがないような体験ができるはず。この映画を見れば、女性が一人でカイロを旅するためのヒントをたくさん得ることができます。観光だけではなく、バザールでカラフルなヒジャブを物色したり、ジュリエットがおいしいと感動したエジプトコーヒーを味わったり。ジュリエットのように、カイロでのんびりとした時間を過ごしてみるのもいいですね。