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2016.01.08
フランスの新年には欠かせない、幸福のシンボル「フェーブ」の専門店
※こちらの記事は2016年1月8日に公開されたものです フランスでは毎年1月6日に「エピファニー」というキリスト教の記念日があり、ガレット・デ・ロワというお菓子を食べるのが慣わし。 このガレット・デ・ロワの中に忍ばせて、おみくじのように楽しむのが陶器のミニチュア「フェーブ」です。 このフェーブだけを集めたというお店を大阪で見つけました。

全国的にも珍しいフランス直輸入のフェーブ専門店

大阪市営地下鉄「谷町四丁目駅」から徒歩5分の場所にある「NATSUJIKAN(ナツジカン)」は、フランス製の小さな陶器、フェーブの専門店です。 フェーブとはフランスでは新年に必ずと言っていいほど食べる丸いパイ、ガレット・デ・ロワの中に入れる、親指大ほどの陶器の人形。 お店にはミニチュアのコレクションのように所狭しとフェーブが並んでいて、その数は4000種類以上あるとか。 家族で営む小さな工房から大きなメーカーまで多彩なフェーブをフランスから輸入しています。

ガレット・デ・ロワには欠かせない、フェーブ

お菓子制作:江川麻衣子
フランスでは1月になると、ガレット・デ・ロワというアーモンドクリームがたっぷり入ったパイがパティスリーやブーランジェリーに並びます。 このガレット・デ・ロワの中に忍ばせ、切り分けた中に入っていたら幸福が訪れるといわれているのがフェーブです。フェーブが当たった人は王冠を被り、その日は王様になれるとか。 直訳するとフェーブは“空豆”という意味で、昔は本当に空豆が入っていたそうです。 ガレット・デ・ロワにはフェーブ、王冠が欠かせないものとなっています。

フランスらしいさまざまなモチーフのフェーブがあります

フェーブはもともとは人の形をしたものが多かったそうですが、最近では人気キャラクターをかたどったものやフランスらしくワインやチーズ、ショコラをかたどったものなど本当にさまざま。ガレット・デ・ロワのフェーブももちろんあります。 パティスリーやブランドの名前が入ったものも人気です。 「ナツジカン」では、小さな工房で作られた伝統的な製法を守り続けるフェーブなど、貴重な品も並んでいます。

フランス・ノルマンディーの工房、ミッドガールのフェーブ

シリーズもののフェーブはコレクターに人気

お店には7〜8個のセットにして販売しているフェーブがあります。 さまざまなポーズのシロクマやカラフルなマカロンなど色々なシリーズがあり、コレクターに人気です。 フラミンゴやバラなどピンク色のものを集めたシリーズやピサの斜塔やピラミッドなど世界の名所シリーズも。 日本の名物や招き猫のシリーズも発見しました。フランス人がイメージで作ったものなので、中国の建物のようなフェーブも入っていますがこれもご愛嬌。コレクターの心をくすぐるのも頷けますね。

日本の名物シリーズ(一式3000円)。寿司や盆栽、ゲイシャのフェーブも

新しい年の幸せを願う思いを込めて

「ナツジカン」ではアクセサリーのチャームにしたり、絵の中に取り入れて立体的なアート作品に仕上げたりと、いろいろなフェーブの楽しみ方を提案しています。 スイーツ好きだというオーナーの谷口さんは、お気に入りのパティスリーのケーキをモチーフにしたオリジナルのフェーブを自らプロデュースして販売しているそうです。 ガレット・デ・ロワだけでない、さまざまな楽しみ方ができるフェーブ。 フランスでは幸福のシンボルとして親しまれているので、プレゼントにすればきっと喜ばれそうですね。

NATSUJIKAN
ナツジカン
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田口真由美
Writer
田口真由美

好物は古いものと発酵したもの。名古屋を拠点に町や人、美味しいものを訪ねる日々を過ごしています。
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