通い続けるファンも多いベ―カリー

先代がサラリーマンを辞めて神戸にあるドイツパン専門店で3年間修業したあと、鎌倉の本店を開いたのが39年前、こちらの長谷店は30年になります。店主もスタッフも一緒にドイツへ研修に出かける家族のようなチームワークの良さで、こんがりとしたやさしい小麦色のパンを焼き上げます。

メインストリートから一本入った静かな通りの入口から店内に足を踏み入れると、またたく間に香ばしいパンのかおりに包まれます。素材を厳選してその日の朝に焼きあがったどっしりとしたパンが所狭しと並べられた棚は、まるでドイツの街中にあるパン屋さんのよう。 奥は明るい雰囲気のカフェ。しっかりとした古木の梁が天井に張り渡された落ち着きのある空間で、ザワークラフトなどドイツの味にふれることができます。

奥深さにハマる！伝統的なドイツパン

（左）ドイツの定番「カイザーゼンメル」（129円）、（右）「塩ツノ」（140円）

噛めば噛むほど味の出るドイツパンは朝3時半から仕込みをはじめ、あたりがまだ暗いうちから次々と焼き上げていきます。小麦粉にライ麦やドライフルーツ、ナッツ、ハーブ類を組み合わせたパンは、それぞれに特徴があって種類が豊富。土日祝限定のカルピスバターを使って焼くクロワッサンも人気です。

焼き菓子にもたっぷりのナッツとフルーツ

（左から）クルミの風味の「ウォールナッツリング」（345円）、ナッツ類が詰まった「エンガディナー」（378円）、「レッカライ」（345円）はドイツ語で美味しいものという意味のフルーツケーキ

昔から受け継がれてきたものには、素朴な味わいの中にも飽きのこない美味しさがぎっしりと詰まっています。クルミやアーモンド、ヘーゼルナッツ、ドライフルーツなどをふんだんに使った伝統的な焼き菓子もその一つ。ホームパーティーの手土産にするのもいいですね。

黒い森からの贈りもの

（左）「シュワルツワルダーキルシュトルテ」（453円）ケーキセット（864円）、（右）「ベルグサンド」（972円）スープ・飲み物・デザートの付くセット（1296円）

カフェでは様々なパンを使ったサンドイッチが好評です。特に「ベルグサンド」はライ麦パンとボロナソーセージ、胚芽パンとツナ、ロールパンとソーセージといった一皿で3種類のドイツパンが味わえるのが嬉しいオープンサンド。ソーセージも本店隣の手づくりハム・ソーセージ店のものを使用した本格的な味。 またドイツを代表するケーキ「シュワルツワルダーキルシュトルテ」もぜひ味わいたい一品。シュワルツワルダーは黒い森という意味で、ドイツ南西部に広がる森を象徴する言葉。森全体に黒味がかった赤い実のサワーチェリー（キルシュ）が沢山なっている様子からつけられました。サワーチェリーペーストと生クリームが舌の上でとろけます。

チョコのハリネズミに胸キュン

「にんじんケーキ」（432円）、「はりねずみ」（378円）

定番ケーキのほかにも、オリジナルの愛らしいケーキもおすすめです。 ラム酒のきいたフルーツケーキをビターチョコでコーティングした「はりねずみ」には、クルミがたっぷり。春限定の「にんじんケーキ」はアーモンドパウダーとすりおろしたニンジンを焼き上げた季節の味です。

お母さんのやさしさを赤いリボンで結んで

「ミックスクッキー100g」（702円）

蝶々や日の丸、ハート…。形も味も嗜好を凝らしたクッキーも長年のベストセラーです。添加物は一切使わず、お母さんがつくるような家庭的な味。ナッツや良質のバターを使ったサクサク感でお土産にも喜ばれています。 クリスマスにはシュトーレンも登場するのでお楽しみに。