普段着にも合わせたい♪ カワイイ鼻緒を選んでセミオーダー「郡上木履」の踊り下駄
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普段着にも合わせたい♪ カワイイ鼻緒を選んでセミオーダー「郡上木履」の踊り下駄

7月中旬から1か月以上、毎晩踊り続ける岐阜・郡上八幡の「郡上おどり」。地元の人はもちろん、海外からの観光客が訪れるなど、毎年楽しみにしている人も多い400年以上の歴史を持つ祭りです。 この「郡上おどり」に欠かせないのが、カランコロンと軽やかな音が響く、踊り下駄。かつては郡上で作られていたのですが、下駄の需要が少なくなったことから郡上産の下駄が激減してしまったそう。今回はそんな地元の下駄を復活させたいと立ち上げた、下駄の専門店をご紹介します。

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郡上おどりのアイコン「踊り下駄」の専門店

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郡上八幡の城下町に残る、かつては繭問屋だったという築100年ほどの建物。広い土間には下駄や鼻緒がずらりと並んでいます。郡上発の下駄専門店「郡上木履」は、好きな鼻緒を選ぶと、その場で足にあわせて鼻緒をすげてくれ、セミオーダーの下駄を作ることができる下駄専門店。地域に根差したプロダクトを作りたいと愛知県出身の木工職人、諸橋さんが立ち上げたお店です。

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「郡上木履」の代表を務め、下駄職人として様々な下駄を作る諸橋さん

「郡上はその約90%が森林に囲まれた土地。そして郡上おどりに欠かせないのが踊り下駄です。しかし60年ほど前から郡上で下駄が作られていないことを知り、郡上産の木材を使って下駄を作りをし、地元ブランドとして発信できないかと考えました」。 当時は木工の学校で学ぶため岐阜を訪れていた諸橋さん。下駄作りを地元の木材店や下駄屋さんから学ぶうちに郡上の人々の温かさにも魅了され、郡上に移住し下駄ブランドを立ち上げることにしました。
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地元ならではの素材やモチーフを取り入れて

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地元のシルクスクリーン工房「Takara Gallery Workroom」とのコラボした鼻緒も

店にずらりと並んでいる鼻緒は、本当に色とりどり。郡上ならではのものをと、郡上伝統の藍染で仕上げた生地や「オドリマス」という絵文字をあしらった粋な伝統柄の手ぬぐい生地も使われています。 店オリジナルの鼻緒は、ドットや幾何学模様などを取り入れたポップな柄をシルクスクリーンで印刷。郡上はシルクスクリーン印刷発祥の地としても知られていて、色や柄が鮮明に出た生地はシルクスクリーンならではのものです。

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「石徹白洋品店」のごきん刺しがかわいい踊り下駄(5800円~)

ほかにも同じ郡上市内にある「石徹白洋品店」のこぎん刺しを使った、丁寧な手仕事を感じられる鼻緒も。日本伝統の刺繍ですが、色使いでかわいい一品に仕上がっています。諸橋さんは手仕事を感じられる生地を取り入れたいと、有松絞り、伊勢木綿など、全国各地の織物や染物の作り手から集め、その色や柄を活かして鼻緒に仕立てています。
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リバティや型染など海外のファブリックも鼻緒に

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リバティ社の生地を使った鼻緒は種類豊富

下駄といえば浴衣に合わせるのが定番ですが、「郡上木履」の鼻緒は洋服などの普段着にも合わせられることを意識して生地を選んでいるのも特長です。 「浴衣で踊るのはもちろんですが、地元の人は普段着に下駄を履いて踊る人もたくさん。浴衣でなくても、誰でも参加できるのが郡上おどりの魅力。だから普段着に合わせやすいようにと、さまざまなファブリックを取り入れています」 なかでも英国リバティ社のファブリックは、華やかな色合いと繊細な柄で上品なスタイルにも合いそうな鼻緒。色も柄も種類豊富です。

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インド綿を使った型染生地もあり、こちらはナチュラルな風合いの生地だからか、木材で作られた下駄とも絶妙にマッチしています。デニムなどカジュアルなスタイルにも合わせやすそうです。
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鼻緒を選べば、10分ほどで完成

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お店で鼻緒を選び、下駄のサイズが決まれば、鼻緒をすげて、履き心地を確かめて…と約10分ほどで下駄が出来上がります。鼻緒をどんな色や柄にするか悩んでしまう人も多いそうですが、浴衣ならば着物の色ではなく帯の色と合わせるのがおすすめとのこと。

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さらに下駄には名前や柄の焼印を入れることもできるので、自分だけのオリジナルの一足に仕上げることもできますよ。檜の美しい木目だからこそできるあしらいです。
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郡上産の檜を使った下駄で踊ることの意味

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「郡上木履」の下駄に使われているのは郡上の山々から切り出した、檜。下駄に使う木材は桐や杉などが一般的ですが、檜は比較的柔らかくて加工がしやすく、何より軽いので踊り用にはぴったりなのだそう。檜は郡上の山々に数多く植林されていることから、この檜の下駄を使うことは、地元の産業の維持発展に一役買うことにもなるのです。

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「郡上木履」では、木を加工するところから一貫して下駄づくりを行っていて、踊りに適するように作り方にもこだわりがあります。通常は2枚の歯の部分を後から接合して形作るのですが、1枚の太い板から削り出して作り上げることで、丈夫で歯を折れにくくしているそう。 「郡上では下駄は消耗品。1シーズンでこんなにも削れて、道路には木くずがいっぱいになることも」。下駄の音が響き、木くずが舞う様子は、郡上の夏の風物詩なのです。
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檜の心地よさと軽やかな音を日常でも楽しんで

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ラバーソールを張り付けた下駄など、日常に下駄を取り入れてもらえるよう、さまざまな商品を開発している諸橋さん。郡上産の木材を使った商品が売れることで地元の林業が支えられ、微力だけれど郡上の山や森を守ることに繋がれば…と考えています。

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郡上の美しい自然を思いながら…夏の賑わいを楽しみにしながら…。ぜひオリジナルの下駄をあつらえて、郡上八幡の町を歩いてみてはいかがでしょうか。

郡上木履

グジョウモクリ

clock-icon10:00~18:00※郡上おどり期間中は延長。10~3月は予約制
pin-icon水曜※郡上おどり期間は無休
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Writer

田口真由美

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好物は古いものと発酵したもの。名古屋を拠点に町や人、美味しいものを訪ねる日々を過ごしています。

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