![植物学者・牧野富太郎博士 生誕160年。緑豊かな「高知県立牧野植物園」で過ごす春の1日](https://image.co-trip.jp/content/14renewal_images_l/560564/main_image_20220211044839641.jpg)
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2022.03.18
植物学者・牧野富太郎博士 生誕160年。緑豊かな「高知県立牧野植物園」で過ごす春の1日
「高知県立牧野植物園」は、日本を代表する植物学者・牧野富太郎博士の功績を知ることができる植物園です。今年で博士の生誕160年を迎え、2023年春の連続テレビ小説のモデルにも決定し、これまで以上に注目が集まっています。 国内外の植物が植えられた園内にはどの季節にも見ごろを迎える花や果実があり、植物を知ることができるイベントを一年を通して開催。併設されたレストランやカフェでの休憩をはさみながら、春の一日を過ごしてみませんか。
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四季の花と緑に癒され、植物の知識が深まる「高知県立牧野植物園」
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開花や落葉など、四季ごとに変化する様子を見ることができるのが魅力の園内
1958年に高知市を見下ろす小高い丘の上に開園した「高知県立牧野植物園」。約8ヘクタールの園内では西南日本に生育する植物や、高知県出身の植物学者・牧野富太郎博士ゆかりの植物など3000種類以上を見ることができます。四季ごとにさまざまな植物が次々と花開き、春はサクラやツツジの仲間などがこぼれるように咲き園内を彩ります。
園内で3月下旬~4月上旬に咲く‘仙台屋’は、牧野博士による命名といわれている
温室エリアの「みどりの塔」。大木の洞窟をイメージした高さ9mの塔に、沖縄や東南アジアに自生するアコウを植栽
施設内には、国内や海外の珍しい熱帯果樹に出会える温室や、植物の進化や高知県の植物について学ぶことができる展示館「植物の世界」もあり、屋内外問わずさまざまな角度から植物に触れることができます。 人と植物の共生を意識したサスティナビリティーをテーマのひとつとする「牧野富太郎記念館」は、建築家の内藤廣さんによる設計。数々の建築賞を受賞したこの建物では、牧野博士の生涯や業績を展示する常設展と、年に数回企画展を開催しています。
展示館の中庭には、牧野博士にゆかりがある植物約250種類を植栽
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牧野富太郎博士の生誕160年を迎える2022年
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94年にわたる生涯を植物に捧げた牧野博士
ところで、人名を冠する公営の植物園ってちょっと珍しいと思いませんか? 牧野富太郎博士は高知県佐川町生まれ。幼い頃からの植物好きが高じ独学で植物知識を身につけていきました。まだ日本の植物について解明されていなかった時代に自らの足で全国を調査し、多くの未知な植物に学名を付け記載したその数は、1500以上。日本の植物分類学の父ともいえる功績を残した学者でありながら、自身を「草木の精」と呼ぶチャーミングな人柄だったそうです。
植物園のある場所は、生前の博士たっての希望により標高約140メートルの五台山が選ばれた
記念館には、繊細な筆致で描かれた牧野博士直筆の植物図が収められています。多角的な角度から種の特徴をとらえたボタニカルアートのように美しい図からは、植物に対する観察眼の確かさと情熱がうかがえるようです。
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四季を通して楽しめる植物園の魅力
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(左)毎年2月に開催される「ラン展」の様子(右)春の花に包まれる「50周年記念庭園」エリア
たくさんの植物が芽吹く春の植物園は、1年のうちでも最も華やかなシーズン。色とりどりの花々と、生き生きとした新緑の樹々が穏やかな日差しにきらめき、植物の生命力に圧倒されます。 「50周年記念庭園」エリアは、地形と歴史を最大限に活かし美しい景色と調和させた水景庭園。水辺のハナショウブやハスをはじめ、散策路沿いに四季ごとの園芸植物を見ることができます。特にサクラが満開になる春の景観は鮮やかに心に迫ります。
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春の「こんこん山広場」エリア。近くには展望台も
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年に数回、夜間開園イベントも行われています。春はサクラの開花に合わせた例年3月末ごろに開催。20時まで開園を延長し、幻想的な夜桜や、植物の陰影がもたらす春の夜限定の景色を堪能できます。夏に催される、夜に咲く花を楽しむ「夜の植物園」も人気のイベントです。
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VRを駆使した4K映像シアターで楽しむ植物の世界
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「牧野富太郎が描く植物の巧みなしくみ」では、博士の植物図をコンピューターグラフィックスで立体として再現
2019年には記念館の常設展示室にVRを駆使した4K映像シアターを、国内の植物園として初めて導入。解像度の高い映像で植物の世界を体感できる牧野植物園オリジナル作品を上映しています。ダイナミックな映像でミクロの世界をのぞいてみましょう。
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園内のレストランやカフェでひと休み
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レストラン アルブル「シェフの気まぐれランチ」はスープ・ライス・ドリンク付き 1300円(税込み)
散策のひと休みには、緑に囲まれたレストランやカフェへ。「レストラン アルブル」では、地元の食材を使ったボリュームのあるランチをいただけます。牧野博士ゆかりの植物などをテーマにした牧野植物園オリジナルブレンドティー(600円)もぜひ味わって。それぞれのお茶にはテーマとなった植物画と、その植物と牧野博士にまつわるエピソードを記載したカードが付いてきます。植物を味わいながら、牧野博士の生涯に思いを馳せるひとときを過ごしてみませんか。 また、「カフェ アルブル」ではシェフ特製のケーキやハーブティーなどの軽食を提供するほか、企画展に合わせた特別メニューが登場することも。植物を観賞した後に立ち寄って、余韻を楽しんで。
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中庭に面したブックカフェ
「Book Café 中庭文庫」は、「カフェ アルブル」の一角にあるショップインショップ。植物や牧野博士に関する本が並んだ小さなブックカフェです。コーヒーをオーダーしたら、園内で見た植物を思い出して本を手に取ってみて。きっと植物のことを知るのがより楽しくなるはずです。 おみやげ探しは「ボタニカルショップ nonoca」で。牧野博士の植物図をあしらった文具や雑貨、レストランでも提供しているオリジナルブレンドティーのティーバッグが人気です。
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牧野植物園オリジナルの「Makino original blend teaシリーズ」
植物への好奇心から日本全国を旅して回った牧野博士。植物の不思議と美しさを再発見できる高知県立牧野植物園を訪れると、自分の身近な植物に対しても興味が涌き、世界が広がっていくようです。 今度の旅では、季節ごとの魅力に満ちた植物園へ足を運んでみませんか?
高知県立牧野植物園
https://www.makino.or.jp/
入園料:一般730円 (高校生以下無料)
※2022年は工事により駐車台数大幅に削減されているため、臨時駐車場+シャトルバスをご利用ください。(2022年12月までの土日祝など運行)
※掲載の内容は、記事公開時点のものです。変更される場合がありますのでご利用の際は事前にご確認ください。
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朝光洋理 写真提供:高知県立牧野植物園
高知県立牧野植物園
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自らを「草木の精」と称する植物分類学者 牧野富太郎博士の名を冠する植物園。博士の生誕160年を迎える今年はイベントがいっぱい。植物に囲まれて、博士の植物への思いにふれて、特別な1日を過ごしませんか。
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