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2022.10.09
自分好みの七味をカスタムブレンド♪ 信州名物の七味唐辛子専門店「根元 八幡屋礒五郎 本店」へ
全国から人々が参拝に訪れる長野市の古刹、善光寺。この門前に善光寺詣でのおみやげとして有名な「七味唐からし」を販売している「根元 八幡屋礒五郎」の本店があります。ここでは、自分好みに七味を調合してもらえるカスタムブレンドができると話題に。併設の「横町カフェ」ではスパイスを使ったメニューも楽しめますよ。
江戸時代から続く善光寺門前の名物
蔵をモチーフにした本店の建物。赤い唐辛子が目印
信州を旅したことがある人なら、「名物 七味」と唐辛子が描かれた赤いブリキ缶を、一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。この「七味唐からし」を作っているのが「根元 八幡屋礒五郎」です。江戸時代、薬効が期待されて江戸で広まっていた七味唐辛子を、1736(元文元)年、初代の室賀勘右衛門が善光寺の堂庭(境内)で販売したのが始まりです。 七味の原料は江戸とは違い、おもに信州で手に入る素材で作られ、二代目がその製法を確立しました。七味には蕃椒(唐辛子)、紫蘇、麻種、陳皮、白薑(生姜)、山椒、胡麻の7つの素材が使われています。辛みと香りのバランスのいい七味です。
目の前で調合してくれるライブ感に心もワクワク♪
「カスタムブレンド」のおすすめ調合コースは900円~
明治初期の資料には、「客の好みに応じて、小サジで、七つの味を調合して売っていた」という記録が残っています。それを現代版にしたのが「カスタムブレンド」。ショーケースの中にはまるでアイスクリームのように、約40種類の素材がずらっと並んでいます。「おすすめ調合コース」は15種類のレシピの中から選び、目の前で1つずつ、丁寧に調合してくれます。素材を増やしたり減らしたりできるので、自分好みの調合が楽しめますよ。 15種類の中でおすすめなのが、創業当時からの調合で作られた「根元七味」。素材には長野県飯綱町にある自社農園で育てた唐辛子「信八」がふんだんに使われています。これは信州大学と共同で開発した新品種で、信州の風土に合った唐辛子です。素材は厳選し、なるべく県産をはじめ国内産を使っています。
目の前で調合してくれる「カスタムブレンド」。おすすめは7種類を混ぜた「根元七味」900円。黒の空ビン220円、赤の空缶165円もぜひ記念に
とことんオリジナルにこだわりたい人は「わがまま調合コース」を。約40種類から自分で選んで、調合してもらえるので、辛さも香りも自由自在。調合カルテももらえるので、次回はそれを参考にすることもできますよ。 完成した七味はチャック付きの袋に入れてもらえますが、有料のカスタムブレンド専用容器も用意。おなじみの赤いブリキ缶の裏は通常は善光寺が描かれていますが、こちらは本店の絵が描かれています。黒いビンも他にはないレアな色ですよ。
ほのかにスパイシーなマカロンをおみやげに
カラフルなスパイス・マカロン1個154円
店内には看板商品の「七味唐からし」以外にも、さまざまなバリエーションの七味や一味があります。ポン酢やラー油などの調味料もおすすめですよ。最近では、スパイスを生かしたスイーツやコスメのブランドも誕生しました。 チョコレートや生姜糖などがありますが、一番人気は「スパイス・マカロン」。唐辛子や麻種、山椒など七味の素材とチョコレートをそれぞれ生地に練りこみ、バタークリームをサンド。やさしい甘さで、しっとりした食感がよく、唐辛子のマカロンはほんのりピリッとします。定番は8種類。やさしい色合いにも心がときめきます。
(左上)左から七味ぽん酢761円、七味ごま辣油648円、七味唐からし缶入り432円 (右上)使い切りタイプの七味ダースも人気 (左下)スイーツコーナーを新設 (右下)たくさんの種類がある七味や一味
根元 八幡屋礒五郎
コンゲンヤワタヤイソゴロウ
本店併設のカフェでスパイスの効いたメニューを堪能
5辛の「黒カレー(信州牛ゴロゴロ)」1500円
本店の奥に併設されているのが「横町カフェ」です。2022年3月にリニューアルオープンしました。看板メニューはカレー。辛さが少ないものから「赤カレー(バターチキン)」、「緑カレー(ガラムマサラ・シュリンプ)」、「黒カレー(信州牛ゴロゴロ)」の3種類。辛いのが好きな方は、焙煎したガラム・マサラの香りと辛さが効いた黒カレーを。信州牛の旨みも楽しめます。2種類選べる「横町あいがけカレー」もありますよ。
自分好みの味噌汁が楽しめる「MISOGORO」500円
新しく登場したユニークなメニューが「MISOGORO」。まず、3種類のだしと11種類の味噌から1種類ずつ選びます。善光寺門前町の味噌など長野県産をはじめ、愛知の八丁味噌など厳選した全国の味噌も選べますよ。 ドリップコーヒーのようにフィルターにかつおぶしを入れ、その上からだしを注ぎ、自分でドリップ。だしとねぎの仲間のハーブ・シブレットを入れて、まずはそれでだしを味わってみましょう。そのあとに味噌を溶かして、自分好みの味噌汁に。七味はもちろん、自家製おこげも入れるとさらに楽しめます。洋風だしには生クリームも付いていて、意外と味噌とマッチしますよ。
ひと味違うジェラートやドリンクでひと休み
「スパイス・ジェラート」500円。写真のフレーバーは万願寺唐辛子とカカオニブ
デザートにおすすめなのが「スパイス・ジェラート」。万願寺唐辛子、麻種など6種類のスパイスから2つを選べます。甘さの中に深い味わいがあり、「七味唐からし」を生んだ専門店ならではのジェラートに仕上がっています。ジェラートコーナーやテーブルには、定番のスパイスが8種類置いてあるので、気になる味を振りかけてアレンジを楽しんでみては。 ドリンクはコーヒーや紅茶以外にも、横町スパイス煎茶や、蜂蜜生姜ドリンク、カカオニブスムージーなど珍しいものも。七味クラフトコーラは、柑橘系やクローブなどのスパイスに、唐辛子や山椒を加えたもの。ほんのり感じる山椒の味わいが評判です。ドリンクもジェラートもテイクアウトできるので、散策のお供にもおすすめですよ。
横町カフェ
ヨコマチカフェ
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細江まゆみ 写真:加藤熊三
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