再生された川越の長屋で出会う家具と雑貨の店「bero弁天長屋」
heart

27

再生された川越の長屋で出会う家具と雑貨の店「bero弁天長屋」

川越の観光の中心地・蔵造りの町並みのすぐ先にある「bero弁天長屋」。小さな店内にはロートアイアンと呼ばれる鉄加工の技術で生み出される手づくりの家具や雑貨、北欧で買い付けるヴィンテージ食器がずらり。ずっと大切にしたくなる、そんなちょっと特別なものたちとの出会いを楽しみに出かけてみませんか。

leaf

手づくりの家具とデザイン雑貨のお店

image

店内で使っているテーブルやラックなども商品のサンプル

川越の蔵造り通りの北の端、札の辻の交差点を渡った先にある「bero弁天長屋」。ロートアイアンの職人である中井貴史さんとグラフィックデザイナーの小林チエさん夫妻が開いたお店です。扱うのは手づくりのオリジナル家具、北欧ヴィンテージ食器、若手クリエイターのアート雑貨など。異なる分野で活躍するふたりがライフスタイルをトータルに発信する場がほしいと2022年4月にオープンしました。

image

中井貴史さん(左)、小林チエさん(右)、スタッフで彫刻家の田中雄斗さん(中央)

leaf

使えば使うほど愛着がわく「bero弁天長屋」の家具たち

image

オリジナルスツール「アール十字脚」1脚25000円~。座面は友人の木工作家によるホワイトオーク材

店内に並んでいるのは、ロートアイアンと呼ばれる鉄を使った椅子やテーブルなどの家具、傘立てなどの雑貨類。共通するのは、細くても強度をたもつロートアイアンの特性を存分にいかしていること。「アール十字脚」と名付けたオリジナルスツールのリズミカルでやわらかな曲線など、シンプルなのにはっとさせられる美しさが漂います。

image

床に落とす影が印象的なスツール「組子柄」30000円

こだわっているのは「奇抜ではないけれど、細かなところや見えないところにも技術が詰まっていること」。合わせる木材やファブリックなども厳選していて、長く使うほどに風合いが増していくのだそう。完成品を買うこともできますが、基本はセミオーダーなので世界でひとつだけの家具を計画することができますよ。

leaf

伸びやかで自由なロートアイアンの世界

image

作品はすべて都内にある工房で手づくり(写真:立松尚積)

ロートアイアンとはヨーロッパで発展した製鉄・製品のこと。レトロな欧風建築のフェンスや手すり、窓枠などによく使われていると聞くとイメージしやすいかもしれません。そのつくりかたは古典的かつなかなかにハードなもの。炉に入れて真っ赤に熱した鉄を叩く・延ばす・曲げるなど、すべて手作業でひとつひとつ形づくっていきます。

leaf

材料をなるべく捨てない、むだにしないこと

image

鉄製の「キーホルダー」1000円、「真鍮ペンダント」1800円など

美術学校を卒業後に何となくこの世界に入ったという中井さんは「鉄とはこんなにも伸びやかで自由なのか」とロートアイアンの世界に魅了されたといいます。以後はこの道ひと筋で、装飾性の高いオーダーメイドの建築材料の分野などで評価を高めてきました。そんな中井さんのモットーのひとつが鉄などの材料をなるべく捨てないこと。金属の性質をいかし、作業で出る端材は再び溶かして小さなパーツへと再利用。そんな工程から生まれたオリジナルの雑貨も好評です。

image

「ペーパーホルダー」各12000円~

leaf

北欧のリユース文化と出会って気づいたこと

image

1970年代ARABIAのカップ&ソーサー「paju」1客18000円など

お店のもうひとつの柱が北欧のヴィンテージ食器です。ヨーロッパの美術館めぐりが好きな中井さんと小林さんは北欧を訪れた際にシンプルで美しいデザインのとりこになったそう。小林さんが特にひかれたのが現地のリユース文化でした。郊外の小さな町にもセカンドハンドショップがあり、そこには各家庭の委託式の棚があり…。おばあちゃんが大切にしていたものが誰かの手から手へ受け継がれていく、そういうよき文化をこの店から広めていきたいと考えています。

image

1965~1971年製「FINELコーヒーポット」各20000円前後

leaf

古い町並みと建物を愛する川越らしい「喜多町弁天長屋」

image

喜多町弁天長屋

「bero弁天長屋」が入っているのは「喜多町弁天長屋」というユニークな長屋スタイルの複合施設です。9つのショップやギャラリー、オフィスなどが入るこちらは1893(明治26)年の大火後に建てられた歴史的な長屋。町並みの保存と再生を進めるNPO法人川越蔵の会がアートとものづくりの発信基地にしたいとリノベーションしました。中井さんと小林さんが大切にしてきた「古いものにデザインの力で新しい価値を」というテーマと重なり、たちまち魅了されたふたりはここにお店を開くことを決めたのだそうです。

image

「喜多町弁天長屋」のある弁天横丁の入口

「喜多町弁天長屋」は観光客でにぎわう蔵造りの町並みエリアからすぐの弁天横丁にあります。現在はローカル感あふれるこの界隈ですが、戦前の一時期には花街の文化が息づいていた華やかな歴史も。細い路地に足を踏み入れると「喜多町弁天長屋」を含めて今も3棟の長屋が軒を連ねていて、まるで時が止まっているかのようです。長屋内の他のショップを見たり、路地にあるカフェでひと休みしたり。ひと味違う川越さんぽが楽しめますよ。

image

斜め前の麻利弁天長屋にあるギャラリー&カフェ「二軒堂」も心地いい一軒

image

いかがでしたか?「bero弁天長屋」ではロートアイアンなどのものづくりを体験できるワークショップを不定期で開催中。WEBショップもオープンする予定なので、さまざまな形で親しんでみてはいかがでしょうか。

spot

bero弁天長屋

ベロベンテンナガヤ

left

ことりっぷ編集部おすすめ

このエリアのホテル

right

※掲載の内容は、記事公開時点のものです。変更される場合がありますのでご利用の際は事前にご確認ください。
※画像・文章の無断転載、改変などはご遠慮ください。

sunshine
pin埼玉県
×

雑貨

の人気記事

sunshine
pin埼玉県

の人気記事

sunshine

おすすめ記事

sunshine
pin埼玉県

× したいことから

他の記事を探す

旅プラン日帰り旅ひとり旅ご利益めぐり絶景旅街さんぽいやされる避暑地花さんぽニュースポット雨の日ランチ
sunshine

あわせて読みたい

onlinestore
onlinestore
magnifier
アプリでもっと便利に
おすすめスポット90,000件を掲載
あたらしい情報を毎日お届け
季節の景色や名所、おいしいスイーツやグルメ情報などこれからの旅、週末に行きたい素敵なスポットが見つかります♪
point
自分だけの旅行・おでかけ
情報がみつかる
map
気になるスポットを
お気に入り登録
これから行きたいスポット情報や記事投稿を
クリップしてあなただけのリストを作れます。
search
便利な検索機能で
行きたい場所が見つかる
旅行前の情報収集で使える観光エリア、
ジャンル、ハッシュタグ検索から、
今いる場所から周辺の見どころや
カフェを探せる現在地まで
役に立つ検索機能がたくさん。
passport
電子書籍が手軽に読める

ことりっぷガイドブック・マガジンの
電子書籍版の購入ができます。
旅行・お出かけ中にさくさく閲覧♪
月額500円で100冊以上が
読み放題になる「ことりっぷpassport」も。
point
旅の思い出を共有、
旅好きユーザーとつながる
photo
かんたんに
思い出の写真を投稿
旅先のとっておきの瞬間や、
お気に入りのスポットをアップすることができます
app
さぁ、あなただけの
小さな旅を
見つけましょう♪
ios_download