レトロな印象の飴色家具と煉瓦やタイルの空間でひと息

（左）ベロアの赤いイスもレトロなイメージ（右上）スタッフは着物を上手にきこなす方ばかり（右下）煉瓦の壁だったり絵になる店内

近鉄奈良駅から小西さくら通りを抜けてまっすぐ南へ。喧騒から抜けて椿井小学校が見えてくると「喫茶ツバキ」があります。一面ガラス窓のエントランスの中に、きものが見えているお店で、一歩中へはいると奥に広く席があり、素敵に着こなすきもの姿のスタッフが迎えてくれます。

元ホテルパティシエが考案する喫茶店ならではのメニュー

フランスの古典的なお菓子をお店オリジナルにした、ムラングシャンティ1000円。メレンゲでアイスやクリームサンド。甘酸っぱいいちごソースと一緒に召し上がれ

おいしいコーヒーはもちろん、スイーツや軽食も充実している「喫茶ツバキ」。時間帯を選ばずに好きなメニューがオーダーできるのも、自分時間を大切にする観光者には好都合です。 おすすめのひとつは「ムラングシャンティ」。長くフランス菓子を手がけてきた、このお店のプロデューサーによると「喫茶ツバキのシグネチャーに育てたい」というスイーツメニューだそう。見た目とは違いサクサクで軽く、イチゴソースをたっぷりつけていただくのでジューシーなスイーツです。

コーヒーゼリー660円にウィスキーシロップ（+80円）を添えて

おいしさの判断にもなるコーヒーは、コクと苦みを残しながら甘さも感じられる独自ブレンド。実は、このコーヒーを使った大人のメニュー「コーヒーゼリー」も、リピーターに人気があります。上からクリーム、自家製ゼリー、ムースの3層で、真ん中のハンドドリップで抽出した本格派コーヒーゼリーが生きる味わい。ウィスキーシロップ（別料金）をつけて、より大人のスイーツを楽しんでみて。

小腹がすいたら喫茶店のトーストを

アーモンドトースト800円。関西・京都のDRIP & DROP COFFEE ROASTERYのバリスタと相談して作り上げた、ブレンドコーヒー550円とよく合う

いつもの軽食は、種類は少ないですがパン・ご飯・パスタ系をそろえています。 なかでもパン系には、近鉄奈良駅近くにある老舗ベーカリー「シャトードール」の食パンを使っているということ。香ばしく仕上げるアーモンドトーストもその一つです。きめ細やかな食パンの上に、アーモンドバターをたっぷり塗って焼き上げて、その上にローストアーモンドをのせたリッチなメニュー。アーモンドの香りや食感を楽しみ、甘さも少しあるので女性に人気です。

喫茶ツバキのロゴマーク入り旗もかわいいナポリタン1500円。ランチセットは1800円

もっとガッツリ食べたいなら、ナポリタンを。ピーマンや玉ねぎを入れたパスタにケチャップで味をつけて、牛ミンチのハンバーグと半熟たまごを上に乗せた豪華な一品です。お肉や卵があるだけでなく、日本一モチモチとした生パスタといわれるモッチリーニを使うので、飽きずに最後まで楽しめます。 11時から14時までのランチタイムは、サラダとドリンクセットでお得になります。ランチセットは、ピザトーストと海老ピラフ、サンドイッチもありますよ。

お隣のきもの店とコラボ企画で奈良散策を楽しむ

着付け・足袋付きの「着物レンタル」8000円～。小紋や訪問着など着物の種類などで値段が変わる

「喫茶ツバキ」のお隣は、奈良の着物・振袖・浴衣などを扱う老舗呉服店「かぎろひ屋・柴田衣料店」。文化サロンも開いているお店だけあり「ツバキ喫茶」とタッグを組み、正絹や紬などの上質なきものを着ることができる「きものレンタル」があります。呉服店と喫茶店は行き来できるようになっていて、喫茶店内にはフォトスペースもあるので、きものを着て写真を撮影したり、ならまちへおでかけしたりすることもできますよ。 ならまち近くにある「喫茶ツバキ」は、メロンクリームソーダーやプリンといった定番からお店ならではのメニューまでを楽しめるレトロモダンな喫茶店。奈良散策の拠点にして、きものを着ておでかけした後に、ゆっくり休んで帰路に着くのも良さそうです。