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2025.12.29
午年のお参りは、白馬伝説を語り継ぐ“北のお伊勢さん” 三重の「多度大社」へ
1500年もの悠久の歴史を紡ぐ、三重県桑名市の“北のお伊勢さん” こと「多度大社」。人びとに幸せを運んでくれるという白馬伝説や、五穀豊穣を願う5月の上げ馬神事、11月の流鏑馬神事など、馬とゆかりの深い神社です。午年の2026年が幸せに満ちた一年間となるよう心を込めてお参りしたあとは、馬がモチーフのキュートなおみくじやお守りを授かるのもお忘れなく。
桑名駅から養老鉄道養老線で4駅目

多度山の自然に溶け込む境内へ
三重・愛知・岐阜の3県を結ぶ地点から西方約5kmほどの場所にあるため、名古屋駅からのアクセスが便利。養老鉄道・多度駅から多度川に寄り添う緑豊かな道を上流に向かって歩くこと約20分。標高403mの多度山の麓に「多度大社」は鎮座します。 1500年前に創建され、伊勢神宮の北方を守護する格式高い神社として信仰を集めてきました。織田信長による長島一向一揆平定の折に焼失してしまいますが、徳川四天王の一人として活躍後、桑名藩主となった天下無双の武将・本多忠勝により再興されました。

青もみじや紅葉など四季折々の色彩が美しい
主祭神は、天照大神の御子神である天津彦根命(あまつひこねのみこと)。木漏れ日が差し、神秘的な雰囲気をたたえる境内を進んでいくと、滝が流れ、その奥に本宮が鎮座しています。周囲には、天津彦根命の母神・天照大御神を祀る神明社、御子神を祀る別宮、妹神を祀る美御前社などのお社が点在しています。

於葺門(おぶきもん)をくぐった先は本宮の神域

滝の音で心を清めてから本宮でお参りを
人びとに幸せを運ぶ「白馬伝説」

神馬舎は、ご神木のクスノキ横の石段を上がった先にある
古来、多度山は、神様が棲む聖なる山として信仰されてきました。神使である白馬が人びとの祈りや願いを神様に届け、神様から授かった幸せや喜びを背中に乗せてふたたびこの地へ舞い降りてくるといわれ、白馬伝説として語り継がれてきました。 この白馬伝説にちなんで多度大社には代々神馬がおり、現在は江戸時代から数えて20代目の神馬「錦山(きんざん)」が参拝者を迎えます。

元競走馬のサラブレッド「錦山」はみんなの人気者。1皿100円で人参をあげることもできる
馬をモチーフにした多彩な授与品

「開運しろうま水みくじ」300円(2026年1/1~31は休止、新春恒例の福みくじを授与)
授与所では、白馬伝説にちなみ、馬をモチーフにした絵馬や、おみくじ、御朱印など多彩な御利益アイテムが授かれます。 大吉よりもラッキーな「大大吉」まである「しろうま水みくじ」は、境内中ほどの御手洗所(みたらしじょ)で清流に浸して運勢を占います。きれいに結べば白馬の形になるのが素敵です。

「駒ちゃんおみくじ」500円(2026年1/1~31は休止、新春恒例の福みくじを授与)

正面から見てもキュート。おみくじ掛けにおみくじを結んだら、駒ちゃんは持ち帰って家に飾っておきたい

左:「うまくいく」の語呂から9つの絵馬を連ねる「馬九行絵馬」 右:桑名産のはまぐりにあやかり、つがいの白馬を描いた「貝合わせ絵馬」

左:白・銀・金の3色がそろう「開運守り」 右:「金運守り」
2026年の干支である午(馬)とゆかりの深い多度大社で心を込めてお参りを。新年が素敵な一年になりますように。
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文:佐藤理菜子 写真:マツダナオキ
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