「曽根崎心中」の舞台となった恋人の聖地

本殿

JR大阪駅・各線梅田駅から徒歩3～7分、都会の真ん中にある「露 天神社」。近松門左衛門が実際に起きた事件を元に創作した悲恋の浄瑠璃作品「曽根崎心中」の舞台になった場所で、遊女お初と手代徳兵衛の純粋な愛の物語に由来し、良縁や愛の成就を願う人が国内外から訪れています。 創建は1300年以上前、旧社殿は太平洋戦争で焼失したため、現在の社殿は1957（昭和32）年に造営竣工されました。御祭神は少彦名大神、大己貴大神、天照皇大神、豊受姫大神、菅原道真。大阪「キタ」の中心地である梅田・曽根崎の総鎮守として崇敬を集めています。

開運稲荷社

境内には、商売繁盛、五穀豊穣、皮膚病治癒のご利益がある開運稲荷社も。かつては皮膚病の治癒を願った絵馬が多数掛けられていたそうです。現社殿は一部修復工事を施したものの往時のままで、正面左右の扉を開放すると社殿内を一巡することができ、当時のお百度参りの様子がうかがい知れます。

恋愛成就にまつわる授与品が多数

恋みくじ200円

授与所には50種以上のお守りや御朱印、絵馬、お札など多数の授与品があります。ふだんはお守りを身につけていない人でも、思わず手に取りたくなるかわいらしいデザインのものが豊富です。 「露 天神社」を参拝する大多数が手に取るのが恋みくじ。水に浮かべると35秒ほどで文字が浮き出します。境内には恋みくじを浮かべる水占処が多数あるので、探してみてくださいね。

御朱印 切り絵1000円

こちらの御朱印 切り絵は「曽根崎心中」に登場した、遊女お初と手代徳兵衛がモチーフ。切り絵ならではの繊細な美しさと、「露 天神社」ならではの特別感が魅力です。

叶御守1500円

思わず光に透かしたくなる、透け感が美しい叶御守。紐の色が8色あり、自分に縁のある色を選べます。 百彩（ももいろ）御守りは、好きなお守り袋に「結縁成就」「開運健身」「金運招福」といった願いが書かれたお札を入れて持ち歩けるもの。刺繍を施したお守り袋は50種以上あり、デザインは少しずつ入れ替わるため、一期一会の出会いを楽しんで。

百彩御守り2000円

良縁成就祈願の絵馬800円

境内にずらりと並んでいるのは、良縁成就祈願の絵馬。近年は「推しのコンサートが当たるかもしれない」と話題になり、推し活ために訪れる人も多いそうですよ。 ユニークなのは、のっぺらぼうの絵馬に自分で理想の顔を描く美人祈願の絵馬。絵を描く時間も旅の楽しい思い出になりそうです。

美人祈願の絵馬700円

2025年に大きな話題となった映画「国宝」で「曽根崎心中」の演目が重要なシーンで登場したため、より注目されるようになった「露 天神社」。12月31日は夜通し開門。元旦～4日までは日本の伝統芸能「猿まわし」公演が開催され、占い師による「初占い」も。ベビーカステラなどの屋台も数件出店し、毎年賑わっています。 毎月第1金曜日・第3日曜日には「お初天神蚤の市」が開催（2026年1月は第3日曜日のみ）。大阪観光の合間に気軽に立ち寄りやすい立地なので、ぜひ足を運んでお参りしてみてくださいね。