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2024.05.22
日本一美しい本棚や美術館併設も♪つい長居したくなる全国のおしゃれな図書館16選
世界的な建築家が設計したり、美術館やカフェが併設されていたり…と、最近は発想のユニークな図書館が増えています。駅直結なうえ、カフェまである機能的な図書館や、巨大な書棚をスクリーンにプロジェクションマッピングが演出される図書館なども登場。心が豊かになる静かな時間を過ごしてみてくださいね。
【富山県富山市】木のぬくもりに包まれた森のような空間「富山市立図書館本館」
【宮城県石巻市】木のぬくもりが温かい「川の上・百俵館」
【石川県金沢市】世界に認められた美しい図書館「金沢海みらい図書館」
【石川県金沢市】本とのすてきな出会いを楽しみに。「石川県立図書館」
【埼玉県所沢市】8mもの巨大本棚が!「角川武蔵野ミュージアム」
【富山県富山市】木のぬくもりに包まれた森のような空間「富山市立図書館本館」
富山市の中心市街地にある複合施設「TOYAMAキラリ」の中に「富山市立図書館本館」はあります。設計を手がけたのは建築家・隈研吾氏。外観には富山の名産であるアルミやガラス、御影石が使われています。また施設内は、富山県産材の杉、ガラス、鏡が並び、木の隙間からは光がキラキラと降り注ぐ、開放的な空間となっています。 施設内には、ゆったりとくつろげるカフェ「Cafe小馬」やミュージアムショップ、また「富山市ガラス美術館」も併設。広々とした空間の中でさまざまな楽しみ方ができます。
富山市立図書館
トヤマシリツトショカン
【宮城県石巻市】木のぬくもりが温かい「川の上・百俵館」
大正時代の農業倉庫が改修された「川の上・百俵館」は、お茶や会話が楽しめる“にぎやかなまちの図書館”。まるでお友達のおうちに招かれたような心地よさが魅力です。 地元の焙煎珈琲や手作りパンが楽しめる「コメ・カフェ」やレンタルスペースが併設されていて、いつでもだれでも楽しめるコミュニティスペースを提供してくれます。配架された約3000冊の蔵書は、絵本をはじめ、小説、郷土史、雑誌ないろいろなジャンルの本が揃います。
川の上・百俵館
カワノカミヒャッピョウカン
【石川県金沢市】世界に認められた美しい図書館「金沢海みらい図書館」
石川県金沢市に同市4番目の図書館として開館した「金沢海みらい図書館」。白いキューブ型の箱を約6000個の丸い窓で埋め尽くした印象的な建物は、建築物としても国内外から注目されています。設計を手がけたのは建築家ユニット・シーラカンスK&H。水玉模様に見える壁面の壁は、読書に最適な光を館内に取り入れるため、実験を重ねて生まれたデザインなのだそう。
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金沢海みらい図書館
カナザワウミミライトショカン
【石川県金沢市】本とのすてきな出会いを楽しみに。「石川県立図書館」
2022年夏に開館した「石川県立図書館」。建築家・仙田満さんが率いる環境デザイン研究所が設計したこの建物は、本をめくるような外観や円形の閲覧空間(写真)がすてきな図書館です。空中に浮いたような空間で読書ができる「ブリッジ」や、個性的な椅子が100種類約500席揃う多種多様な閲覧席、石川県の魅力を紹介するコレクションなどがあり、ここだけの空間や体験を通して本との出会いを楽しめます。
石川県立図書館
イシカワケンリツトショカン
【埼玉県所沢市】8mもの巨大本棚が!「角川武蔵野ミュージアム」
埼玉県所沢市の「ところざわサクラタウン」にある、図書館・美術館・博物館が融合した「角川武蔵野ミュージアム」。建築家の隈研吾氏が設計した巨大な岩のような外観が目を引く文化複合施設です。 約3万7千冊の書籍が所蔵されたマンガ・ラノベ図書館やアニメミュージアムなど魅力的なフロアの中でも、特に注目したいのは4階フロア。中でも、高さ約8メートルもある巨大な「本棚劇場」は、見とれてしまうほどの美しさ。その約2万冊を所蔵する本棚にくるくると映し出される「本と遊び、本と交わる」がコンセプトのプロジェクションマッピングは圧巻で、まるで別世界に旅した気分になりそう。
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角川武蔵野ミュージアム
カドカワムサシノミュージアム
【群馬県太田市】街を歩くように回廊をめぐり本に出会える「太田市美術館・図書館」
群馬県・太田駅北口駅前にある白い丘のような建物、そこが「太田市美術館・図書館」です。建築家・平田晃久が設計した建物は、5個の箱にスロープ状の回廊を張りめぐらせ、内外や表裏の概念がない構造。図書館と美術館の明確なエリア分けを行わず、ゆるやかに繋がっているので、歩いていると思いがけない風景に出会う楽しさがあります。駅から街歩きの延長で館内に入り、ウインドウショッピングするような感覚で本やアートに触れることができます。 館内には読書や勉強ができるコーナーやカフェがあり、草木が茂る屋上につながるテラスにも椅子が設置されています。お気に入りの場所を探して読書するのも楽しみのひとつです。
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太田市美術館・図書館
オオタシビジュツカントショカン
【東京都台東区】明治ルネサンス薫る「国立国会図書館 国際子ども図書館」
上野恩賜公園の一角にある「国立国会図書館 国際子ども図書館」は明治39(1906)年に帝国図書館として誕生し、現在は児童書を専門とする国会図書館。平成14(2002)年には、建築家・安藤忠雄が参加した増築が完了し、ベージュのレンガや明治期のルネサンス様式を生かしつつガラスを組み合わせた建物になりました。重厚さと上品さが同居する外観はもちろん、天井から床まですみずみまで美しい内装も見どころ満載です。
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国立国会図書館 国際子ども図書館
コクリツコッカイトショカンコクサイコドモトショカン
【東京都文京区】目を奪われる書棚や庭園も!「東洋文庫ミュージアム」
1924年に設立された「東洋文庫」は、国宝や重要文化財を含めた約100万冊の蔵書を収める東洋学の専門図書館・研究所です。東洋学に親しみをもってもらえるようにと、その膨大で貴重な資料を公開・展示する場所として誕生したのが「東洋文庫ミュージアム」です。 「東洋文庫ミュージアム」には、東洋文庫の歩みが展示された開放感のある「オリエントホール」や日本一美しい書棚として知られる「モリソン書庫」をはじめ、小岩井農場が運営する「オリエント・カフェ」も。本がメインなのはもちろん、圧巻の書棚や庭園も楽しめます。
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東洋文庫ミュージアム
トウヨウブンコミュージアム
【東京都千代田区】公園を望むカフェでの読書も♪「日比谷図書文化館」
ほぼ正三角形のユニークな形は都立図書館だったころからのもの
日比谷公園の一角にある「日比谷図書文化館」。歴史ある都立日比谷図書館を引き継ぎ、千代田区の複合施設として2011年に開館しました。図書館や研究室、文化や歴史を発信する「ミュージアム」、講座やイベントを開催する「カレッジ」などが一体となっています。
図書フロア(左下)やカフェ(右下)で読書三昧を楽しめる。書店(左上)も併設
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日比谷図書文化館
ヒビヤトショブンカカン
【岐阜県岐阜市】大きな傘が連なる本の森「岐阜市立中央図書館」
岐阜県産ひのきの天井から下がる大きな傘「グローブ」
岐阜県岐阜市の複合文化施設「みんなの森 ぎふメディアコスモス」内にある岐阜市立中央図書館は、建築家・伊東豊雄が設計した木と曲線で包まれたぬくもりのある空間が魅力です。図書館のシンボルは、木製格子天井から吊り下げられた「グローブ」と呼ばれる半透明の傘。このグローブが天井からの自然光を室内に拡散させ、自然な風の流れを生み出して換気を行う役割を担っています。 グローブは柄やサイズがそれぞれ異なっており、その下に文学、親子、郷土などテーマ別のスペースを配置することで、目的の場所を探すサインにもなっています。グローブの中は明るく快適な空間。適度に静かで、やさしく包まれたような感覚が心地よく、集中して本を読むことができます。
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岐阜市立中央図書館
ギフシリツチュウオウトショカン
【大阪府大阪市】大人も夢中になれる物語の聖地「こども本の森 中之島」
2020年7月に開館した「こども本の森 中之島」。建築家・安藤忠雄が「本を手に取り無限の創造力や好奇心を育んでほしい、世界には自分と違う人や暮らしがあることを知ってほしい」との想いから設計し、大阪市に寄贈した文化施設です。 現在は、国内外から寄贈された本を含め約2万冊の書籍が収蔵されており、館内はもちろん、すぐ近くの「中之島公園」に持ち出して自由に読むことができます(貸し出しは不可)。
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こども本の森 中之島
コドモノホンノモリナカノシマ
【兵庫県洲本市】近代化産業遺産をリノベーションした「洲本図書館」
かつて“東洋のマンチェスター”と呼ばれるほど工業がさかんだった大阪と西日本。淡路島の洲本市には国の「近代化産業遺産」に認定された「旧鐘紡洲本工場」の4つがあり、美しくリノベーションした複合施設「アルチザンスクエア」(写真)などとして活用されています。 その建物のひとつが「洲本図書館」。兵庫県で2番目に長い歴史を持ち、平成10(1998)年に現在の建物で開館しました。当時のレンガ建築を最大限に生かした空間は建築関係の賞をいくつも受賞。まちのにぎわいの中心として、さまざまな人がくつろぐ光景もすてきです。
洲本図書館
スモトトショカン
【高知県檮原町】木組みに安らぐ「雲の上の図書館(梼原町立図書館)」
標高が高いことから“雲の上の町”とも呼ばれる高知県・檮原(ゆすはら)町。建築家・隈研吾の象徴ともいえる木造建築は、この町の建物の保存活動に参加したのがルーツといわれます。その縁で現在、町内には氏が手がけた5つの建築物が点在。そのひとつが「雲の上の図書館(梼原町立図書館)」です。天井から杉材が飛び出す空間は森の中で木々に囲まれたよう。リラックスして読書を楽しめます。
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雲の上の図書館(梼原町立図書館)
クモノウエノトショカン(ユスハラチョウリツトショカン)
【山口県周南市】JR徳山駅直結「周南市立徳山駅前図書館」
蔦屋書店やスターバックスコーヒーが併設された「周南市立徳山駅前図書館」は、JR徳山駅に直結した3階建ての図書館。カフェや書店のある1階のほか、ライフスタイルに関する本が中心の2階、3階にはビジネスや学習に役立つ資料のほか、イベントなどが開催される交流室などもあります。午後10時まで利用できるうえ、抜群の交通アクセスなので、雨の日に濡れずに立ち寄れます。
周南市立徳山駅前図書館
シュウナンシリツトクヤマエキマエトショカン
【福岡県北九州市】旧市庁舎がよみがえった「戸畑図書館」
帝冠様式の塔屋と重厚なスクラッチタイルの外観が目を引く「戸畑図書館」。1933年に戸畑市(現在の北九州市戸畑区)の市役所庁舎として建設されたのち、地元の人に愛されてきた建物を再利用して、2014年に図書館として再出発しました。 リファイニングという建築手法によって外観は建設当時の姿によみがった一方で、内部はがらりと変わって図書館としての機能と耐震性能を高めたこちら。クラシカルな外観はもちろん、白を基調にした明るく軽やかな内部空間とのコントラストもみどころです。
戸畑図書館
トバタトショカン
【佐賀県武雄市】のんびり過ごせる「武雄市図書館」
約25万冊の蔵書が収められている佐賀県武雄市の「武雄市図書館・歴史資料館」は、スタバが併設されているうえ、夜9時までなのでゆっくり本を読むのにぴったり。1万点を超える地域の歴史資料を収蔵する蘭学・企画展示室(歴史資料館)では、バラエティに富んだ企画展も開催されます。 「武雄市こども図書館」も隣接。大人ものんびりできるしばふ広場があり、天気がよい日は、御船山が望めるカフェテラス席もおすすめですよ。
武雄市図書館・歴史資料館
タケオシトショカン・レキシシリョウカン
いかがでしたか? 今回は、過去に「ことりっぷweb」で紹介した中から、建物や空間も楽しめる全国のすてきな図書館をまとめてご紹介しました。開館時間や休館日などは最新の情報をご確認のうえ、おでかけくださいね。
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