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2026.06.10
琵琶湖のほとりの和食店「風と湖」で、水と大地の恵みを詰め込んだ絶品ランチを
琵琶湖の西岸、湖中の鳥居がシンボルの白鬚(しらひげ)神社へと向かう道の途中にある「風と湖(かぜとうみ)」。京都の料亭で20年修業を積んだ石川哲央さんと奥様のかおりさんがふたりできりもりする和食店です。出汁巻きがメインのワンプレート朝食のほか、すぐ目の前の琵琶湖で漁師さんが釣ってきたビワマス、野菜やお米など地元高島の豊かな素材を生かしたランチコースが評判。湖と大地が育んだ滋味におなかも心も満たせます。
白鬚神社の鳥居へ向かう道の途中

その日の天気や時間によって表情が変わる湖と空のグラデーションは見飽きることがない
琵琶湖の西側「湖西」エリアにはJRの湖西線が走っていますが、「風と湖」は駅から少し離れているため、車で向かうのがおすすめ。湖岸沿いの県道161号を北上、近江最古級のパワースポット・白鬚神社まであと1kmほどのところで、左手に黒い壁の建物が現れます。

青色の旗が立っていたら、営業中のサイン

高島の豊かな自然に溶け込む一軒家

建物に向かって右手の入り口から店内へ
明るい光がふりそそぐ店内

大きな窓から明るい光が差し込む。朝陽や月が昇るのも見られるそう
料理ができていく様子を間近に見られるカウンター席、刻一刻と表情を変えてゆく琵琶湖の景色が楽しめるテーブル席、ベンチソファ席のほか、ペットの同伴OKの半個室も。これまでわんちゃんのほか、フクロウ、ウサギ、インコのご来店もあったとか。

ベンチソファタイプの席も

愛犬や愛猫と食事が楽しめる半個室

お店の雰囲気を伝える言葉の代わりに、ご夫妻の笑顔を
京都の料亭での修業を経て独立を考えていたころ、なにげなく訪れた高島の清らかな空気や、買って帰ったお米のおいしさに魅せられて、いつしか引き寄せられるようにこの場所にたどり着いたおふたり。 「白鬚神社をお参りしたときに、琵琶湖に昇ってくる朝陽がすがすがしくて、みんなに見てもらいたいと。元は京都の素材を使って京都の味付けをする夜ごはんを描いていましたが、朝と昼のお店にして、この場所だからこその琵琶湖の恵みを召し上がっていただきたいと思うようになりました」

カウンターに並ぶガラス瓶は自家製の酵素ドリンク
メインが選べるランチコース

ランチコース3800円の1品目は、出汁巻き、近江鴨ロース、自家製胡麻豆腐、ワカサギの天ぷらなどを盛り合わせた前菜。カクテルグラスはブロッコリーのすり流し
料理に使用する食材は、四季折々の旬野菜、肥料や農薬を使わない農法「自然農」で自家栽培する野菜、地元養鶏場の卵、お米など、ほとんどが高島産素材。地域の人たちと世代を超えた交流会を行って学び得たという自家製発酵食品も取り入れています。 店主の名を冠した「哲央の出汁巻」がメインのリーズナブルな和朝食が人気ですが、いちおしは、野菜、魚、肉の3種からメインを選べるランチコース。

長岡京の竹職人が作る竹箸、骨董のうつわ、オリジナルの箸袋など、料理のおいしさを引き立てる名脇役にも注目

2品目の椀物は、琵琶湖でしか獲れないコアユの稚魚「氷魚(ひうお」のしんじょう

滋賀旅でぜひ味わいたい琵琶湖の恵み「ビワマス」の炙り
この日のメイン(強肴)の魚料理は、“琵琶湖の宝石”と称される「ビワマス」の炙り。 ビワマスは、琵琶湖にだけ生息する固有種で、鮒ずしに使われるニゴロブナをはじめ、ホンモロコ、セタシジミといった「琵琶湖八珍」のひとつ。 馴染みの漁師さんが、すぐ目の前の琵琶湖で釣り上げたビワマスを漁の帰りに届けてくれるというから鮮度の高さが際立ちます。

脂がのったビワマスのとろけるような食感とおいしさにほっぺたが落ちそう

炊きたてのふっくらつややかなごはんをたっぷりと
メインの後は、土鍋の炊きたてごはん。比良山系の清らかな雪解け水をたたえた棚田米、高島鵜川産のミルキークィーンです。 料理の一品一品をより美しく演出する円形プレートは、家具の木工作家にオーダーメイドで依頼、半年かけて探し求めてようやく奈良の山林で出会えたというコエマツの無垢材。「念のために漆のお盆も用意していたけれど、どうしてもお店の開店に間に合わせたかった」というこだわりのアイテムです。

高島産の生卵、自家製醤油麹、香の物などごはんが進むおともが並ぶ

コースの締めとなるこの日の水物は、米麹甘酒シャーベット
満月を迎える夜、水面にゆらめくまるい月影をめでながらディナーをいただく「満月ナイト」も気になるところ。 琵琶湖と高島の恵みを味わい、移ろう季節を感じる心豊かなひととき。きっと再訪を誓いたくなる、すてきな一軒です。

風と湖
カゼトウミ
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文:佐藤理菜子 写真:マツダナオキ






































