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2026.07.18
横浜山手の洋館と元町をめぐる夏さんぽ。この時期だけのアリスのティーパーティーへ
異国情緒あふれる横浜山手は、開港以来の歴史を大切に受け継ぐ街。この夏はぜひ、洋館カフェ「えの木てい」で開かれる期間限定の「アリスのティーパーティー」へ。クラシカルな空間いっぱいに『不思議の国のアリス』の世界が広がり、プチアフタヌーンティーのスタンドには物語を映したような愛らしいスイーツが並びます。その後は坂を下って元町商店街を散策。老舗ブランドや、日本各地の手仕事に出会える雑貨店、中国茶の茶館など、歩くほどにこの街らしい魅力が顔をのぞかせます。 西洋文化と日本の美意識が心地よく溶け合う横浜山手と元町。物語のページをめくるように、この街を歩いてみませんか。
おさんぽのはじまりは花と洋館に迎えられる庭園から

山手イタリア山庭園の中の外交官の家
JR石川町駅から坂道をゆっくり上ると、緑に包まれた山手イタリア山庭園へ到着します。噴水を中心に幾何学模様に整えられた花壇や、刈り込まれた植栽が広がる風景は、まるでヨーロッパの庭園を訪れたかのよう。この場所は、かつてイタリア領事館が置かれていたことから「山手イタリア山庭園」と名付けられました。異国文化を身近に感じられる横浜らしい歴史も、この景色に深みを添えています。

時間をとってじっくりと見学するのがおすすめ
庭園のシンボルは、国の重要文化財に指定されている「外交官の家」。明治時代の外交官・内田定槌の私邸として東京都内に建てられた洋館を、この場所へ移築・復元した建物です。八角形の塔屋が印象的なアメリカン・ヴィクトリア様式の外観は、どの角度から眺めても絵になります。
外交官の家
ガイコウカンノイエ
物語の主人公になれる「えの木てい」のアリスのティーパーティー

アリスのティーパーティーへといざなう扉
外交官の家を後にして、洋館カフェ「えの木てい」へ。アメリカ人検事の住まいとして建てられた洋館を受け継ぎ、今は歴史ある建物を生かしたカフェとして親しまれています。アーチを描く木製の窓や重厚な暖炉、庭を望む大きな窓など、館内には時を重ねた洋館ならではの美しさが息づいています。

「アリスのプチアフタヌーンティー」(2970円)ドリンク付き※平日限定、9月中旬まで
お目あては、夏限定の「アリスのプチアフタヌーンティー」です。この時期だけ、クラシカルな空間に『不思議の国のアリス』の世界が広がります。

この期間だけは特別仕様
扉を開けると、暖炉の上や本棚にアリスや白うさぎたちの姿、壁やドアには物語を思わせる装飾が施され、クラシカルな空間がこの季節だけのティーパーティー会場に。まるで「ようこそ」と物語の中に迎え入れられたような気分です。

クラシカルな雰囲気の中で楽しむティータイム
「アリスのプチアフタヌーンティー」は、そんな世界観をそのまま詰め込んだかのよう。人気の自家製スコーンとサンドイッチに加え、『不思議の国のアリス』をイメージしたスイーツが彩ります。

9種類のスイーツ
スイーツは全部で9種類。ティースタンドにはその中から2種類が並び、どんな組み合わせに出会えるかは、運ばれてくるまでのお楽しみです。白うさぎや帽子屋をモチーフにしたタルト、トランプのダイヤやスペードをあしらったキャロットケーキなど、一つひとつが物語のワンシーンを切り取ったかのよう。きっと思わず写真を撮りたくなりますよ。

嬉しいポットサービスの紅茶
香り高い紅茶をゆっくり味わいながら窓の外へ目を向けると、庭の緑が風に揺れています。その景色までもが物語の舞台の一部に思えてきて、物語の主人公になったような気持ちに。 散歩の途中に立ち寄るだけで、一冊の童話を読み終えたような幸福感に包まれます。

アリスの物語をイメージした焼き菓子詰め合わせ「アリスのギフト缶」(3300円)※期間限定
「えの木てい」の記事はこちら
えの木てい
エノキテイ
開港の歴史を映す老舗「キタムラ 元町本店」

「キタムラ 元町本店」のショップ正面
洋館の余韻を胸に坂道を下っていくと、景色は元町商店街へと移り変わります。横浜港の開港とともに発展したこの通りには、外国人居留地で暮らす人々のための店が集まり、やがて横浜ならではの文化やものづくりが育まれてきました。そんな元町のシンボルともいえるのが、「キタムラ 元町本店」。創業から140年以上にわたり、この街とともに歩み続けてきた老舗ブランドです。

パステルカラーの皮製品も豊富
1970年代後半、一世を風靡した「ハマトラ」ブームの頃から受け継がれる「質の良いものを大切に使う」という価値観も、このブランドの魅力のひとつ。どこか懐かしさを感じながらも、今の暮らしに自然と寄り添うデザインがそろっています。
キタムラ 元町本店
キタムラ モトマチホンテン
暮らしを彩るお気に入りを探しに「MWL STORE」へ

ビルの3階にある隠れ家的なショップ
元町商店街を歩いていると、小さな階段の先に、思わず立ち寄りたくなる一軒があります。それが「MWL STORE(エムダブリューエルストア)」です。日本各地の手仕事から生まれた器やお茶、食品、バッグ、アパレルなど、暮らしに寄り添う品々をラインナップ。オーナーが全国を訪ね歩き、自らの目で選び抜いたものだけが並びます。

常滑焼の器や置物
店内をゆっくり見渡すと、「毎日の暮らしを少し豊かにする」という店の想いが、ひとつひとつの品から伝わってきます。特別な日に使うものではなく、日々の食卓やお茶の時間に自然となじみ、使うほど愛着が増していくものばかり。年に10回ほど開かれるポップアップイベントでは、新たな作り手との出会いも楽しめます。

贈り物にもおすすめの茶葉
お茶好きなら、ぜひ足を止めたいのがお茶のコーナー。歴史ある街・出雲で育まれた煎茶やほうじ茶に加え、フランスやドイツで作られたお茶に花や果物を合わせたMWLオリナルブランド「アナナスティ」も並びます。今日はどんな香りを持ち帰ろうかと考える時間も、この店ならではの楽しみです。

作家ものの常滑焼の急須も種類豊富
お茶に寄り添う急須や器も魅力のひとつ。常滑焼の急須は、土づくりから手がける窯元ならではの奥深い色合いが美しく、赤茶色から深い焦げ茶まで表情はさまざまです。リンゴをモチーフにした愛らしい急須もあり、思わず手に取りたくなる作品もそろいます。 旅先で見つけた器を使うたび、その日の景色がふっとよみがえるもの。そんな"旅の続きを暮らしの中で楽しめる"一品に出会える場所です。
MWL STORE
エムダブリューエルストア
一煎ごとに心ほどける中国茶の時間を「Sui + Tea 横浜元町」で

ゆったりと中国茶を楽しむ窓辺
散歩の締めくくりに訪れたいのが、「Sui + Tea 横浜元町」。中国の伝統美とヨーロッパの華やかさが調和する、シノワズリの世界を表現した茶館です。中国の伝統建築に見られる四角い窓からはやさしい光が差し込み、切り取られた外の景色は一枚の絵画のよう。街のにぎわいを忘れる静かな時間が流れています。

シノワズリの雰囲気が漂う店内
烏龍茶をはじめ、緑茶、黄茶、紅茶、熟成を重ねた黒茶まで幅広い中国茶がそろいます。 中国茶が初めてでも、一煎目はスタッフが目の前で丁寧に淹れながらお茶の特徴や楽しみ方を教えてくれるので安心です。茶葉がゆっくりと開き、湯を重ねるたびに香りや味わいが変化していく様子を眺めていると、自然と気持ちも落ち着いてきます。
「Sui + Tea 横浜元町」の記事はこちら
Sui + Tea 横浜元町 中国茶茶館
スイ プラス ティーヨコハマモトマチ チュウゴチャチャカン
物語の続きを探しに、また横浜へ

横浜山手から元町へ続く道には、異国文化と日本の美意識が心地よく重なり合い、歩くたびに新しい発見があります。とくに「えの木てい」の夏だけの「アリスのティーパーティー」は、この街だからこそ生まれる特別なひととき。童話の世界に迷い込んだような素敵な時間を過ごしてくださいね。
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文:高橋茉弓、写真:高橋茉弓、依田佳子
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