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2026.09.23
クラシカルな軽井沢へ。「重要文化財 旧三笠ホテル」で楽しむ建築とカフェ時間
明治時代から避暑地として多くの人々に愛されてきた軽井沢。その歴史を今に伝える「重要文化財 旧三笠ホテル」が、約5年半にわたる大規模な保存修理を終え、2025年にリニューアルオープンしました。 館内は、ホテルとして華やいだ大正末期から昭和初期の姿を感じられる空間へと復原。クラシカルな客室や調度品を見学できるほか、新たにカフェやミュージアムショップもオープンしました。美しい洋館をめぐりながら、優雅なカフェ時間も楽しめる、新しくなった「旧三笠ホテル」を訪ねてみませんか。
西洋文化の華やかな時代のホテルに思いを馳せて
美しい旧三笠ホテルの外観。建築時の玄関は写真中央の扉だった
1886(明治19)年、避暑に軽井沢を訪れた宣教師アレキサンダー・クロフト・ショーによって、西洋やキリスト教の文化が根付いた軽井沢。旧軽井沢にはその歴史を感じる場所が色濃く残っています。 旧軽井沢銀座から約2kmの三笠通り沿いにある「重要文化財 旧三笠ホテル」は、1906(明治39)年に創業し、外国人をはじめ、国内の政財界の人々に愛された木造純西洋式のホテルでした。1970(昭和45)年にホテルは廃業し、現在は国の重要文化財として一般公開されています。
リニューアル後、館内の入場は東側の玄関からに。隣には耐震補強の建物もできた
2019年から約5年半の歳月をかけて大規模な保存修理を行い、2025年にリニューアルオープン。かつてホテルだった時代の息づかいがより感じられるようになりました。 白い窓枠のデザインが印象的な三笠ホテルは時代ごとに所有者が変わり、建物や名称も変化してきましたが、今回の復原はホテルとして機能が整った、大正末期から昭和初期の姿にしたそうです。外観の大きな変化として、丸い窓が特徴的な建物中央の建築当時の玄関の車寄せとバルコニー、1926(大正15)年に玄関となった東側の車寄せを復原しました。
当時の雰囲気が伝わるスイートルーム
復原した館内で注目したいのが、意匠を凝らした装飾デザインや照明、家具のほか、洗面所や猫足のバスタブ、水洗トイレなど水回りは当時の最先端の西洋技術が取り込まれていたところです。 1階は三笠ホテルのスイートルームを再現。ヨーロッパの彫刻家具のような雰囲気にするため、職人が「軽井沢彫」を施した貴重なタンスや、ベッドサイドにはいち早く取り入れたという冷蔵庫もありますよ。
明治末期から大正時代に造られたとされる、軽井沢彫で竹模様を入れた机と椅子
フォトジェニックな場所で撮影も楽しめる

(左)建物中央にある美しい階段 (右)ホテルの元ロビー。現在も建物の入口になっている
当時の姿を今に伝えるクラシカルな中央の階段を見上げると、白樺や桜など軽井沢の木々を使っている天井の梁も見えます。大正時代に大食堂から変更されたロビーにあるシャンデリアも建築当時のものだそう。カーテンレールには三笠ホテルのマークもあります。 館内にはフォトジェニックな場所もたくさん。形がさまざまな格子窓とレトロな照明の組み合わせも、思わず写真を撮りたくなるところばかりです。自分だけのアングルを見つけて、写真を撮るのも楽しいですよ。

レトロな照明とのバランスや窓の景色もフォトジェニック
「CAFE MIKASA HOTEL 1906」で優雅なひととき

カフェは宿泊したお部屋でいただくような気分に
今回のリニューアルで、2階に「CAFE MIKASA HOTEL 1906」がオープン。ファミリールームだった4室をカフェに改装しています。人気の席は、壁の上部がカーブを描いたすてきな窓際の席です。カフェ内に暖炉、洗面所や鏡がついているのも、客室時代の名残を感じられます。
「軽井沢アップルパイ」1210円、旧三笠ホテルスペシャル「軽井沢のかぜ」1210円
おすすめのスイーツは、信州産りんごを使って焼き上げたアップルパイ。パリッとした生地に、ほどよい甘酸っぱさのりんごがたっぷり詰まっています。バニラアイスのほか、紅玉りんごやあんず、ナガノパープルなど信州産フルーツで作る生シロップが添えられているので、味変も楽しめます。 一緒に合わせたいドリンクは、軽井沢産ハーブを使ったハーブティー「軽井沢のかぜ」。ミントやレモンバーべナ、マロウなどを使い、さわやかなグリーン色のハーブティーは飲みやすく、すっきりした味わいです。ハーブティーはショップでも購入できます。優雅なティータイムを過ごしてみては。
「マドレーヌチーズバーガー」650円、「旧三笠ホテルオリジナルブレンド珈琲」800円
軽井沢のおみやげ屋さんが作る人気の「マドレーヌチーズバーガー」は、職人が焼き上げたマドレーヌに濃厚なチーズクリームをサンド。しっとりした味わいのバーガーです。カフェでは粉糖をかけ、エディブルフラワーを添えて提供しています。 軽井沢の名店「ミカドコーヒー」が手がけた当時のブレンドを再現した、華やかな香りの「旧三笠ホテルオリジナルブレンド珈琲」と一緒にどうぞ。
「三笠ホテルビーフカレー」1800円
フードメニューは、復活した西洋風カレー「三笠ホテルビーフカレー」をいただきましょう。当時のレシピを再現し、現代風の味に仕上げています。再現にあたり、当時働いていたシェフと軽井沢町内のシェフが協力し、現代の人たちにも合う味にしたそう。大きめの牛肉がごろっと入り、スパイスも上品で、まろやかでコクのあるカレーです。
旧三笠ホテルのオリジナルアイテムをおみやげに
お菓子やオリジナルブレンドのコーヒー、ポストカードなども販売
1階には、かつてライブラリーだったミュージアムショップがあります。ホテルのオリジナルグッズやセレクトグッズを販売しています。人気なのがホテルの名前が入った職人手作りの真鍮のトレイや、ルームキーキーホルダーなどオリジナルアイテムです。トートバッグやマグカップも普段使いにぴったり。 オリジナルの食品なら、旧三笠ホテルのレトルトカレー「三笠ホテルカレー プレミアム」をぜひ。通常の1.5 倍の信州牛が入っている贅沢なカレーですよ。
ホテルオリジナルのおみやげがおすすめ
「ミニアレンジ」3000円、「アロマサシェ」800円
蓼科高原の花農家が作るドライフラワーも人気のおみやげ。制作体験もできますよ。お花を使った季節のワークショップも開催しているので、インスタグラムもチェックしてみましょう。ショップではレトロなドレスの着用体験もできます。館内のレトロな空間で撮影すれば、明治や大正時代の貴婦人の気分になれそう。 リニューアルして、より当時の雰囲気が伝わるようになった「重要文化財 旧三笠ホテル」。秋はクラシカルな雰囲気の漂う軽井沢を訪れてみませんか。
ショップではレトロなドレスの着用体験もできる(1着2000円※2時間、前日までに要予約)

重要文化財 旧三笠ホテル
ジュウヨウブンカザイキュウミカサホテル
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文:細江まゆみ 写真:加藤熊三
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