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2015.01.19
かわいらしい民芸品・おやつ・器に出会う。福島県・会津若松で心温まる旅
古い蔵や洋館が立ち並び、城下町の面影を残す会津若松を訪ねました。伝統的な民芸品・起き上がり小法師やとり飴、だるま飴、樹ノ音工房の器など、かわいらしいものがたくさん。人の手の温もりが伝わる品々に、贈る人の顔が思い浮かぶような心温まる旅をしてみませんか。

会津最古の民芸品・起き上がり小法師を手に入れましょう

「起き上がり小法師(赤)」(各200円)。青色もあります
会津のおみやげといえば、起き上がり小法師が人気です。会津で唯一手作りを守り続ける山田民芸工房を訪れました。 なんとも愛らしい起き上がり小法師は、会津の民芸品の中でも最も古く、約400年前から作られてきました。「転んでも転んでも起き上がる」というところから、健康や忍耐をあらわす縁起物です。会津では無病息災や子孫繁栄を願い、お正月の初市で、家族の人数よりひとつ多く買い求めて神棚に飾り、正月を祝う慣習があります。店内には大小さまざまな起き上がり小法師をはじめ、風車や会津初音など、色とりどりの民芸品が並んでいます。 ○山田民芸工房(やまだみんげいこうぼう) [所]福島県会津若松市七日町12-35 [TEL]0242-23-1465 [時間]8:00~19:00(体験教室は9:00~16:00) [料金]起き上がり小法師絵付け体験1人700円~ [定休日]不定休(体験教室は4~10月中旬開催) [アクセス]JR会津若松駅から徒歩約15分

工房では会津三縁起といわれる「起き上がり小法師」と「風車」、「初音」を制作しています

かわいいおやつ。幸せをトリこむとり飴と縁起物のだるま飴

「左からだるま飴(3本)」(165円)、「とり飴(3本)」(165円)
会津駄菓子の伝統を守り続ける本家長門屋で、手土産にぴったりのキュートな飴を見つけました。 「本家長門屋」は創業160年の老舗菓子店。会津藩主の松平容敬(かたたか)公から庶民向けのお菓子を作るよう命を受け、菓子作りに取り組んだのがはじまりです。歴史のある建物をモダンにリノベーションした店内には、高級菓子から駄菓子まで、数多くのお菓子がずらり。中でも目を引いたのは、かわいらしいとり飴とだるま飴。口の中でゆっくりと溶けて、素朴だけれどもクセになるおいしさです。蔵が立ち並ぶレトロな七日町にも支店があります。 ○本家長門屋 本店(ほんけながとやほんてん) [所]福島県会津若松市川原町2-10 [TEL]0242-27-1358 [時間]8:30~18:00 [定休日]無休 [アクセス]JR西若松駅から徒歩約7分 [HP]http://www.nagatoya.net/

職人手作りのお菓子は常時約40種類。素朴な甘さの飴は昔からのファンも多いとか

お昼ごはんは心和むモダンな隠れ家でゆっくりといただきます

「おまかせ定食」(1500円)。2000円・3000円の定食もあります
郊外にありながら、地元の人からの支持が厚い「鶯宿亭」へランチをしに行きましょう。旅先ならではのゆったりとした時間が過ごせますよ。 ドアを開けると外からは想像もつかないモダンな空間が広がります。窓枠に切り取られたように見渡せる庭が印象的。店内は白木造りで明るく、ゆったりとした気持ちになります。女将特製のおまかせ定食(1500円~)は、自家栽培の米や味噌を用いたやさしい味付け。日替わりで、本日はきのこを肉で巻いて揚げたかつ巻や、自家製のさつま揚げが盛られていました。会津産の地粉で打つ、細めで繊細な味わいの手打ちそばも人気です。 ○鶯宿亭 飯寺店(おうしゅくていいいでらてん) [所]福島県会津若松市門田町飯寺村西113-2 [TEL]0242-29-0880 [時間]11:00~14:00 [定休日]無休 [アクセス]JR西若松駅から徒歩約13分

窓からは柔らかい光が降り注ぎ、落ち着いて食事が楽しめます

シンプルでいて温かみのある器を探しに、小さな陶工房へ

左から「ぐい呑み」(各1200円)、「カフェオレボウル」(1800円)。陶芸体験教室も行われています。「絵付け体験」(800円)、「陶芸体験」(1000円~)ともに送料が別途必要
毎日使いたくなるような日常の器を探しに、会津本郷焼の窯元「樹ノ音工房」にやってきました。 樹ノ音工房は佐藤大樹さん、朱音さんの夫婦が営む工房です。シンプルで毎日の食卓に活躍しそうな器が並ぶなか、白い器に絵付けされたものに目がとまりました。優しい粉引の白に、ワンポイントで描かれた植物や小鳥、イチゴが描かれています。手にしっくりと馴染む触り心地もよく、長く使えそうな予感。起き上がり小法師の箸置きもとってもかわいい。ひとつひとつ表情が違って、かたちもコロンとユーモラスなのがお気に入り♪ ○樹ノ音工房(きのおとこうぼう) [所]福島県大沼郡会津美里町瀬戸町3272-1 [TEL]0242-56-5098 [時間]8:00~18:00 [定休日]無休 [アクセス]JR会津本郷から徒歩約18分 [HP]http://www.kinooto.com/

起き上がり小法師の「箸置き」(各200円)

古い蔵をリノベーションした週末カフェでおやつタイム

「フルーツパフェキャラメルソースがけ(ドリンクセット)」(800円)。サラダランチやパスタランチなどもある
樹ノ音工房で器を選んだあとは、すぐ近くの姉妹カフェ「cafe yuinoba」で休憩。素敵な空間でのんびりお茶を楽しみましょう。 「cafe yuinoba」は、明治時代の古い蔵を改装して生まれた週末だけオープンするカフェ。天井の太い梁に白壁がほどよくモダンな店内で、フルーツがてんこもりのパフェをいただきます。器は樹ノ音工房の作品が使われていて、コーヒーが注がれた白いしのぎのカップがなんとも素敵♪店の一角ではカフェで使用されている器や手仕事雑貨、着心地のいい衣類などを販売。店内は作家作品を展示するギャラリーとしても使用されています。 ○cafe yuinoba(カフェユイノバ) [所]福島県大沼郡会津美里町瀬戸町甲3182-5 [TEL]0242-56-5098 [時間]10:00~17:00 [定休日]月~金曜 [アクセス]JR会津本郷駅から徒歩約18分 [HP]http://www.kinooto.com/(樹ノ音工房)

ナチュラルな雑貨や衣類、器などが販売されているスペース
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白桃澄江 写真:沖本明
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