長浜散策で訪れたい町のパン屋さん

立体的な円柱形のパンの看板と、ピンク色の信楽たぬきが目印

かつて豊臣秀吉が築いた長浜城の城下町として栄え、現在も歴史を感じる建物が建ち並ぶ長浜市。 JR長浜駅から歩いて5分ほど、旧街道沿いに「つるやパン まるい食パン専門店」はあります。

「サラダパン」（145円）

こちらのお店は、滋賀県内で愛されるご当地パン「サラダパン」で有名な「つるやパン」の2号店です。 「サラダパン」とは、ふっくらしたコッペパンにサラダならぬたくあんを挟んだ、湖北地域のソウルフード。 創業以来、60年近く愛されています。

「つるやパン」の記事はこちら

「つるやパン まるい食パン専門店」の壁に飾られた「つるやパン」のパッケージ

「つるやパン」は、メディアで取り上げられることも多く、県外でも有名ですが、実は地元で一番人気があるのは「サンドウィッチ」（145円）。 円形の食パンに魚肉ハムを挟む、シンプルながらクセになる味わいのパンです。 この食パンが「まるい食パン」の原型となりました。

直径は手のひらサイズの「まるい食パン」

「まるい食パン」（1本340円、1/2本180円、1/4本100円）

2016年、2号店をオープンするにあたり、店主は「地元の人が一番好きなパンのお店を開こう」という思いから「サンドウィッチ」と同じパン型を使う、食パンの専門店にしたいと思案。 原材料の配合を変え、甘みと口どけはそのままに、さらにしっとり、もっちりとした質感に仕上げたのが「まるい食パン」です。 水分が多いデリケートな生地は、扱いが難しく、手作業でしか作れないといいます。 円柱型にすることで、耳は薄く、中は均等に熱が通り、ふんわりと仕上がるそう。 プレーン以外にも日替わりで、生地に枝豆、ベーコン、チーズを練り込んだ「つまみ」、大納言小豆と求肥をたっぷり巻き込む「大福」（各1本550円、1/2本280円、1/4本150円）など、変わり種のまるい食パンもありますよ。

通学前、出勤前に食べたい朝食パン

手前左から朝ベイク「ピザトースト」（200円）、「フレンチトースト」（150円）、「明太子」（200円）、「ハム焼ち～ず」（200円）

店内では「まるい食パン」を使った、惣菜系やスイーツ系のパンも販売されています。 オープンの朝7時から並ぶのは、時間のない朝でもしっかり食べられる「朝ベイク」。 具材をたっぷりのせ、ソースやクリームを挟んだパンをオーブンで焼き上げたメニューで、購入後に温め直してくれるサービスも嬉しいポイントです。 特に7時から10時限定の「朝まるセット」（250円～）は、ベイクにスープやラテなどのドリンクがついてお得です。

サンドイッチは定番からおどろきの具材まで

昼サンド「焼サバ」（250円）は、お寿司屋さんに相談しながら開発

11時から販売される「昼サンド」は、オーダーごとに具材をサンドしてくれるので、焼き立てパンの食感をそのまま味わうことができます。 メニューは「いちごジャム」（150円）や「チキンカツ」（220円）など、約12種類。マーガリン、みたらしといったトッピング（各20円～）で、好みの味にカスタムするのもおすすめです。

「朝ベイク」、「昼サンド」ともに季節限定のメニューもあるのでこちらも要チェック

一番人気は、サバの切り身をサンドした「焼サバ」。 試作当初は、定番のツナを使用する予定だったのですが、水分の多さやパンとの相性が悪く、断念したそう。 長浜市で昔から食べられている「サバそうめん」をヒントに生まれた、新たなローカルフードがこのメニューです。 塩焼きにしたサバは、大葉とガリ、特製のタルタルソースと相性抜群。 一見ミスマッチな組み合わせですが、地元の人以外にも幅広く支持され、リピーターの多い一品です。

「まるい食パンラスク」（1枚90円）

持ち帰りだけでなく、お店にはイートインスペースやテラス席が設けられているので、できたてをその場でゆっくり味わうこともできます。 パンメニューのほかにも、サクッと軽い食感でおやつにちょうどいい「まるい食パンラスク」をおみやげにいかがでしょう。 長浜を訪れた際はぜひ「つるやパン まるい食パン専門店」で、ここでしか食べられないパンを楽しんでみてくださいね。