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2017.08.13
【白】ランドリーのおとなり。白から交流はじまる空間「ワールドネイバーズカフェ清澄白河」
隅田川の東側に位置する、清澄白河。コーヒーとアートの街として、知名度が上がっていくとともに、新しいお店が生まれ、訪れる方も増えています。 川と運河に囲まれた静かな寺町。最近、住みたい街にも挙げられるようになった、清澄白河の居心地のよさはどこから生まれるのでしょうか。 涼しげな「清」「澄」「白」「河」という漢字をキーに、小さな街に点在する4つのスポットをめぐります。
【澄】「GLASS LAB」のお話はこちら

「ランドリー×カフェ」のちょっと不思議な組み合わせ

2017年4月にオープンした「ワールドネイバーズカフェ清澄白河」。店内からは、目の前に広がる木場公園の緑、公園で元気に遊ぶ子供たちの姿を眺められます。カフェの横に並ぶのは、最新設備を導入したコインランドリー「SoLiquid(ソーリキッド)」。 この不思議な組み合わせの理由を、運営会社である株式会社グローバルエージェンツの吉田主恵(ゆきえ)さんに伺いました。
吉田さん(右)とワールドネイバーズカフェ清澄白河の店長加藤さん(左)
「私たちは、一般的なマンションでの暮らしをベースに、共用スペースを充実させた『ソーシャルアパートメント』を運営しています。 アパートメントの1階にあるカフェとランドリーは、入居者のための施設でもありますが、地域に開かれた場所なんです。

カフェとランドリーが隣り合っていると、カフェでお洗濯が終わるまでの空き時間を有効に使えたり、くつろいだりできますよね。 ランドリーという設備を通して、住民の方との会話のきっかけも生まれたらいいなと考えています。もちろん、普通のカフェとして使っていただくのもうれしいです」

それぞれが「片手間」時間を過ごせる場所

「ワールドネイバーズカフェ清澄白河」のコンセプトは「片手間」という、ちょっと面白いもの。 公園で遊ぶ合間に、ホットサンドや飲み物をテイクアウトしたり、ランドリーの待ち時間にごはんを食べたり、お子さんの習い事の待ち時間にランドリーで家事を済ませたり、Wi-Fiを使える空間で飲み物片手に仕事をしたり……。様々な「片手間」時間を過ごせることで、多様な方が集まるというのも魅力です。

「バターミルクチリチキンサンドウィッチ」(972円)
おすすめのメニューは、オリジナルホットサンド(TOASTIE)と自家製サワー。お昼も夜もしっかりと食事ができ、すっきりとした後味のサワーは、ホットサンドにぴったりです。

「清澄白河の人はオーラが丸いっていうのかな」
加藤さん:
「ここで働き始めて感じたのは、新しいものを歓迎してくれる雰囲気ですね。『清澄白河はカフェの街っていわれているのに、木場公園の東側には少なかったからうれしい』と、オープン直後からご近所の方々が通ってくれていますし、近所のお店の方々は、不思議なほど優しくて。オーラが丸いっていうのかな(笑)」

右/左下:レジャーシートやおもちゃは貸出OK。荷物に悩まされず、公園で遊べるのがうれしい

街の交差点となるような場所へ

右上:アパートメントの住人、ロスはお茶目な一面も/右下:入居者専用の屋上からはスカイツリーも見える
カフェは「交差点」のような存在だと話す加藤さん。 カフェという、ある意味色のない空間では、アパートメントの入居者と街の方々との交流や、スタッフとお客様との会話も、自然と生まれるのだそうです。
「アパートメントの住人で、ロスさんという外国人男性がいるのですが、彼がカフェにやってきて『ここにいる全員にビールをご馳走したい』と言って、その場に居合わせたカフェの常連さんも、一緒にビールを飲むことになったんです。
そうしたら、後日その常連さんが『あの外国の方が来たら、これでご馳走してあげて』と、ビール代をスタッフに託してくださって。下町らしい、いい話ですよね(笑)」 「ワールドネイバーズ清澄白河」では、この先も、住民も地域の人も自由に参加できる様々なイベントを企画しているそう。まさに、多彩な方が行き交う街の交差点になっていきそうです。

ワールドネイバーズカフェ清澄白河
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岡島 梓/写真:小林 利穂
岡島 梓

東東京で暮らすフリーライター。 文章で、日々頑張る人の想いを伝えつつ、明日が楽しくなるサロン「旅する図書館」を開いています。
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