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2017.11.13
ひそやかに残る商家の誇り。秋田・増田の蔵を巡る街並みさんぽ
江戸時代から商家の集まる町として栄えた秋田県横手市増田エリア。 ‟蔵の町”として知られるこの町を南北に走る中七日町通りには、数々の木造の町家が建ち並び、レトロな雰囲気を楽しみながら散策できます。 街並みさんぽをした後は、蔵を活かした食事処へ。 増田の地域を歴史と共に巡りながら、地上産のグルメを楽しめるスポットをご紹介します。
内装の装飾が美しい「観光物産センター 蔵の駅 」

増田の蔵は、お店と居住空間の奥に作られていて、鞘(さや)建物と呼ばれる建屋で覆われているため、隣人すら蔵の所在を知らないこともあったといいます。 「観光物産センター 蔵の駅」も、そんな鞘建物のひとつ。元々寝室だった内蔵は、扉を開け放つと蔵の座敷から中庭を望むことができます。さらに、障子を市松模様にするなど、華やかな装飾にも注目です。
観光物産センター 蔵の駅
カンコウブッサンセンター クラノエキ
贅を凝らした総漆の内蔵。「佐藤養助漆蔵資料館」

右上:「二味せいろ」(880円)
「佐藤養助漆蔵資料館」は、戊辰戦争では、増田一の御用金を納めた大地主、小泉五兵衛の旧宅です。内蔵は1921(大正10)年のもので、木部は漆塗りが施されています。 現在は稲庭うどんの食事処「養心庵」を併設した資料館として公開されています。時代の匠の技を堪能した後は、広々とした店内で秋田名物の稲庭うどんを味わいましょう。
佐藤養助 漆蔵資料館
サトウヨウスケウルシグラシリョウカン
蔵をイメージしたカフェで地元食材を味わえる「蔵cafe 真山 」

「月替りのランチ」(1300円)
蔵巡りをした後は、蔵を生かした食事処へ。 「蔵cafe 真山 」は、蔵をイメージした店内でゆったり過ごせるカフェ。地元食材にこだわり、オーナーが道の駅で知り合った近隣の生産者から直接新鮮な野菜を仕入れています。 メインに地場野菜を使ったサラダやピクルス、ポタージュがつく 「月替りのランチ」は、体にも優しく色鮮やかなメニュー。秋田特産のりんごチップを添えたガトーショコラは、街めぐりの休憩に、お茶と一緒にいただきたいスイーツです。
蔵cafe真山
くらカフェしんざん
麹をたっぷり使った滋味深いメニューが人気。「旬菜みそ茶屋くらを」

右上:「季節のおまかせ定食」(1200円)、左:「味噌ソースと焙煎した米麹をのせたソフトクリーム」(300円 )
横手市の羽場こうじ店が営む食事処「旬菜みそ茶屋くらを」。2003(平成15)年に廃業した勇駒酒造の酒蔵を改装したお店です。地元の家庭で昔から食べられてきた麹を使った料理に使用している野菜や山菜は、増田の朝市で購入した特産品。 秋田育ちのスタッフが手作りするお料理で、その土地の優しい味わいを楽しんでみてください。
旬菜みそ茶屋 くらを
シュンサイミソチャヤクラヲ
ちょっと足をのばして秋田のクラフト探しへ「momotose 」

右上:五城目町の窯・三温窯の器、右下:「自家製栗駒高原牛乳プリン」378円
増田から車で10分ほど。古い町家や蔵が残る岩崎地区で素敵な雑貨店を見つけました。美しい蔵の魅力を体感できる空間を作りたいと始まったのが、カフェと暮らしの道具を扱う「モモトセ」。 ゆったりとした空間でカフェタイムを楽しんだら、帰る前に雑貨探し。秋田を中心に全国の工房や製作所からセレクトした暮らしの道具は、作り手のぬくもりを感じるものばかりです。 身のまわりに置きたくなるお気に入りがきっと見つかりますよ。
momotose
モモトセ
*** いかがでしたか? レトロな街並みをおさんぽしながら、ひっそりと生活空間に佇む蔵をめぐってみませんか?
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ことりっぷ編集部
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