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2015.10.02
主人公の過去のトラウマとは…? ニューヨークを背景に一人の女性の成長を描く『パパが遺した物語』
ニューヨークを舞台にした映画やTVドラマは非常に多いです。ニューヨーク市は撮影に協力的であることで有名で、一流ホテルや美術館での撮影だけじゃなく、道路を封鎖しての撮影もあり、年間約200本以上の映画やドラマが撮影されています。 今回紹介する、明日公開の映画『パパが遺した物語』もニューヨークを舞台にしており、作中にごく自然にニューヨークが溶け込んでいる素敵な作品です。
人を愛せないことを悩んでいる主人公
口をきかない少女と出会うケイティ
大学院で心理学を学びながら、問題を抱えた子どもを扱うソーシャルワーカーとして働いている32歳の女性ケイティ(アマンダ・セイフライド)。彼女は過去のトラウマから、人を愛せないことを悩んでいます。 昼間はきちんとした生活を送っていますが、夜はクラブ通いをして自暴自棄な時間を過ごし、人と深い関係を築くことを避けているケイティ。 そんな中、ケイティはソーシャルワーカーの仕事で、母親を亡くしたショックから、1年も口をきかない状態の12歳の少女ルーシー(クワベンジャネ・ウォレス)の担当となり、彼女の心を解きほぐすために、自分自身の生い立ちを語り始めます。
パパが大好きだった7歳のケイティ
ケイティはパパの深い愛情を感じて育つ
1989年、小説家のジェイク・デイヴィス(ラッセル・クロウ)は、妻と7歳の一人娘ケイティ(カイリー・ロジャーズ)と幸せに暮らしていましたが、ジェイクが起こした交通事故で妻が亡くなってしまいます。そのショックから、心身ともにダメージを受けたジェイクは長期入院することになり、ケイティは妻の姉のエリザベス(ダイアン・クルーガー)に預けられます。 7カ月後、退院したジェイクは真っ先に娘のもとへと駆けつけ、ケイティを連れて帰ります。二度とパパと離れたくないというケイティに、ずっと一緒だと約束するジェイク。
ジェイクは退院しても全快していなかった
ジェイクはケイティのために執筆活動に没頭する
ところが、長期入院したにもかかわらず、ジェイクは事故の後遺症の発作を度々起こすようになります。 そんなジェイクに、エリザベスとその夫のウイリアム(ブルース・グリーンウッド)は、ケイティを養女にしたいと詰め寄ります。必死で娘との生活を守ろうとするジェイクですが、病状も生活も苦しくなっていくばかりです。 それでもジェイクは、新しい小説の執筆を始めます。それは彼と娘のケイティについての物語でした。
ケイティは真剣に向き合える相手とようやく出会う
ケイティは父のファンだというキャメロンと意気投合する
ルーシーに生い立ちを語るうちに、父ジェイクとのさまざまな思い出がよみがえってくるケイティ。 そんな折、ケイティは、父ジェイクの大ファンだという小説家志望の青年キャメロン(アーロン・ポール)と出会います。ずっと人を愛せなかったケイティは、キャメロンと初めて本当の恋をし、彼を愛し始めます。でも、過去のトラウマが彼女を苦しめ、キャメロンの前から逃げ出してしまうケイティ。 父ジェイクとケイティに何があったのでしょうか? ケイティは過去と向き合って、ルーシーの心を開かせ、そしてキャメロンとの愛を手に入れることができるのでしょうか…?
ケイティはどんなトラウマをかかえているのだろうか…
映画を彩るニューヨークのさまざまな“顔”
親子で楽しそうに自転車に乗るジェイクとケイティ
2014年と1989年が交互に描かれ、子どもの頃に父から受けた愛情を思い出していくケイティ。 現在と25年前のニューヨークを背景に、大人になったケイティと、当時のジェイクの目線でつづられるという手法によって、少しずつケイティの過去が明かされ、物語に強く引き込まれます。 裕福なエリザベスの大邸宅、ジェイクとケイティが暮らす一般的な部屋、ケイティが父に教わった自転車の乗り方をルーシーに教えるセントラルパーク、ケイティとキャメロンが語り合うカフェなど、ニューヨークのいろいろな“顔”が本作の魅力のピースとなって、心に刻まれていく感動作です。
小説の打ち合わせをするビルの高層階にあるオフィス
大人になったケイティの素敵な部屋を見ると、ニューヨークに住みたくなる!
『パパが遺した物語』 10月3日(土) 新宿ピカデリー、丸の内ピカデリー他全国ロードショー (C)2014 FATHERS & DAUGHTERS NEVADA, LLC. ALL RIGHTS RESERVED 提供:ギャガ、読売新聞社 配給:ギャガ 公式サイト:http://papa.gaga.ne.jp/
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清水久美子
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