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2026.05.15
受け継がれたレトロ空間を訪ねて。ステンドグラスが彩る「喫茶 水鯨」へ
オフィス街と住宅街が入り混じる阿波座の人気店「喫茶 水鯨(きっさ すいげい)」。大阪メトロ中央線・千日前線阿波座駅7番出口から徒歩7分の場所にあります。惜しまれつつも閉店した石川県の名喫茶「珈琲館 禁煙室」の内装をまるごと移築し、空間の雰囲気をできるだけ再現。店主の思いが詰まったコーヒーやフードとともに、喫茶文化の奥深さを感じられる一軒です。
時を受け継ぐ昭和レトロな店内装飾

店主の山口修平さん・加奈さん夫妻が営む「喫茶 水鯨」。2人が石川県金沢市を旅した際、その佇まいに惚れ込んだ「珈琲館 禁煙室」が閉店すると聞き、印象的なステンドグラスや照明、家具、食器、キッチンのタイルにいたるまで、そのまま受け継ぎ、2021年9月に「喫茶 水鯨」として店を構えました。

今、新しく作られることがないひじ掛け付きのカウンターも、レザー製のランチョンマットも「珈琲館 禁煙室」から受け継いだもの。キッチンの青いタイルも職人の手で丁寧に取り外し再び組み上げられたもので、かなり色濃く「珈琲館 禁煙室」の雰囲気を残しています。
自家焙煎コーヒーの香り広がる朝の時間

フレンチトーストはドリンク料金+650円、ヨーグルト付き。提供は11:00まで
朝の楽しみは、モーニングと自家焙煎コーヒー。モーニングはバタートースト、ピザトースト、フレンチトースト、シナモンシュガーバナナトースト、シナモンシュガーアップルトーストの5種。それぞれ好きなドリンクにプラス350円〜650円でセットにできます。 フレンチトーストは同店の人気スイーツ・自家製プリンのプリン液にイギリス食パンを浸して焼き上げたもの。旅の朝のひとときをゆったりと彩ってくれます。

コーヒー600円~
コーヒーは希少なスペシャルティコーヒーを自家焙煎。香ばしい苦味の水鯨ブレンド、「珈琲館 禁煙室」のブレンドを再現したスモーキーな余韻のある禁煙室ブレンドのほか、約10種を取り揃えています。 ソファ席でくつろいでいると、テーブルやコーヒーの液面にステンドグラスの光がやさしく映り込み、思わず見とれてしまいます。
懐かしさ漂う喫茶店の王道ランチ

ナポリタン1,200円。サラダ、スープ付き
フードの提供は11時~14時。ナポリタン、オムライス、特製黒カレーといった喫茶店の定番メニューが並びます。 中でも人気のナポリタンは、2.2ミリの太麺を使用。前日に茹でて寝かせることで、もちもちの食感に仕上げています。味付けはケチャップとウスターソースをベースに、バターを隠し味に加えた王道スタイル。どこか懐かしく、けれど丁寧に作られた一皿は、世代を問わず愛される味です。
低温でじっくり焼いた固めのプリン

自家製プリン650円
デザートで外せないのが、しっかり固めの自家製プリン。低温で約1時間かけてじっくり焼き上げることで、なめらかさとコクを両立しています。急激に火を入れないことで気泡を防ぎ、口当たりの良い仕上がりに。素材の風味を生かしたシンプルな味わいです。
グラスがかわいい♪心ときめくクリームソーダ

クリームソーダ(ブルーハワイ)750円
クリームソーダは、いちご・メロン・ブルーハワイの3色を用意。「珈琲館 禁煙室」で親しまれていた組み合わせを再現しています。フリルのついたレトロなグラスも素敵です。
喫茶文化を未来へつなぐ場所

「喫茶 水鯨」は単なる喫茶店ではなく、喫茶文化を未来へつなぐ拠点でもあります。「喫茶店は日本の大切な文化財。まっさらなお店をつくるよりも、素晴らしい喫茶文化を残して後世に繋ぎたい」と山口さん。引退する喫茶店と後継者を結ぶ活動をするため「日本喫茶文化協会」を立ち上げ、調度品や技術、思いを次の世代へと受け継ぐ取り組みをしています。 懐かしさと新しさが共存するこの場所で、喫茶店の奥深い魅力に触れてみてください。

喫茶 水鯨
キッサ スイゲイ
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取材・文/西 倫世 撮影/保志俊平
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