感度の高い注目エリア、紫竹とは？

店名の「KISAKI YA」の文字もアーティステック

京都洛北のバス停、下竹殿町で下車し進行方向に進むと、最初の交差点にある古民家ショップが「妃屋（きさきや）」です。このあたりは古くからの住宅地で紫竹（しちく）と呼ばれています。最近は、若いアーティストたちの個性あるショップやカフェが次々とオープンし、わざわざでも足を運びたいエリアとして目が離せません。

店主夫妻がDIYで改装したなごみの空間

インテリアはご主人がメインで担当

ブルーの引き戸を開けると、ショーケースには焼き上がったばかりのクッキーやケーキが大集合。 「うちはマクロビのお店ですけれど、それを知らずに買ってくださるお客様も大勢おられます。卵やバター、白砂糖を使用しなくても、豆乳やてんさい糖を使って、おいしいお菓子を作れるんです。さらに小麦を使わないグルテンフリーのスイーツもあります」と、店主の堤妃佐子さんは力強く語ってくれました。

ちょっとした工夫が光る、看板菓子の「ふちくまくん」

ずらりと並んだふちくまくん。後ろ姿のものもある

さて、店の顔ともいえるのがクマの形をした焼き菓子。カップのふちにかけられることから「ふちくまくん」と親しまれています。

「ふちくまくん（7枚入）」（280円）

堤さんは、オーブンに入れる前、天板いっぱいに並んだ「ふちくまくん」を見ていると思わず笑みがこぼれるそう。 ひょいと曲がったクマの手は、ひとつひとつ手仕事で曲げているので、大量生産はできません。売り切れになることもあるので、お店を訪ねる前に確認をした方がよいかもしれませんね。

木の温もりが伝わるイートインコーナー

「ラズベリーカカオケーキセット」（460円）と「オーガニックコーヒー」（380円）

店内には小さなスペースが設けられていて、そこでケーキやクッキーをいただくこともできます。この日のおすすめは「ラズベリーカカオケーキセット」。セットにはその日の焼き菓子が添えられます。ケーキはシフォンのような軽さ、添えられたクッキーは自家製のカボチャ餡が練りこまれておりしっとり。食感のバランスが考えられており、素朴なホームメイド風でありながらも、パティシエの心配りが伝わってきます。

初夏から秋口にかけては季節メニューのかき氷も

「チャイ氷」（800円）

さて、京都の暑い夏を乗り切るには、冷たいものがかかせません。 「チャイ氷」は、削った氷にチャイシロップがかけられているのではなく、チャイを凍らせた氷を削ります。なので、最後まで茶葉の香りを楽しめるのがうれしいところ。

「あまおう苺」（780円）

そして、苺の代名詞ともいえる「あまおう」をコトコトと煮込んだ自家製フルーツソースがかかったカキ氷も。形の残った苺が爽やかな一品です。こちらは、旬の苺が出回っているときにジャムを作り、そのジャムがなくなるまでの期間限定になります。

デザインセンスあふれるギフトボックスも

焼き菓子の価格プラス680円で、素敵なギフトボックスに入れてもらえる

堤さんの「毎日のおやつに食べて欲しいから」との願いが込められた焼き菓子は、体だけではなくお財布にもやさしく、クッキーは300円前後で買えるものばかり。 でも、好みの焼き菓子をおめかししてプレゼントしたい場合もあります。そんなときは、ポップなデザインボックスに詰めると、ちょっとした手みやげにも使えそう。 見た人がみんな笑顔になれる「ふちくまくん」、ぜひ贈ってみてはいかがでしょう。