【和歌山さんぽ】絶景が楽しめる和歌の浦と紀州漆器のまち黒江へ
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【和歌山さんぽ】絶景が楽しめる和歌の浦と紀州漆器のまち黒江へ

和歌山で町歩きを楽しみたいなら、和歌の浦と黒江の町がおすすめです。和歌山中心部からバスで約30分の場所にある和歌の浦は、いにしえから和歌に詠われてきたほど絶景の宝庫。思わず写真に撮りたくなるような風景と出会えます。また、JR海南駅からバスで約15分の、日本漆器四大産地のひとつとして400年以上の歴史がある黒江は、漆器をはじめとする手仕事が盛んな「ものづくりの町」として注目されています。

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数々の和歌に詠われた心惹かれる“絶景の宝庫 和歌の浦”

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奠供山は和歌の神様として多くの万葉人の信仰を集めてきた玉津島神社の社殿背後にある

万葉の宮廷歌人・山部赤人がその美しさを詠んで以来、多くの和歌に詠われた和歌の浦。紀州藩主も魅了した風景は今もなお人々の心を捉え、1300年の歴史と文化が織りなす景色が“絶景の宝庫 和歌の浦”として日本遺産に認定されました。 聖武天皇が景観の良さに感動したと伝わるのは、奠供山(てんぐやま)から見渡す景色。干潮時に干潟になる和歌川河口や江戸時代に造られたアーチ型の不老橋などが眺められます。

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潮が引けば干潟が現れ、刻一刻と輝きながら変化する夕日の時間

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妹背山を紅く染める夕日。水面に空が映り込み、幻想的なパノラマ風景が現れる

干潮時に和歌川河口に現れる干潟は夕日の名所。海に浮かぶ小島・妹背山が眺められ、オレンジ色の光を帯びて、刻々と変わる空を映し出す水面はまるで鏡のよう。奈良時代には聖武天皇がその景観を讃えて末永く守るよう命じ、江戸時代にも紀州藩初代藩主・徳川頼宣が景観を守るよう命じたと伝わります。

和歌の浦 干潟の夕日

ワカノウラヒガタノユウヒ

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和歌山県和歌山市和歌浦

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カラフルな町並みがまるでイタリアのアマルフィ海岸のようだと話題に

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雑賀崎漁港から眺めたイタリアのアマルフィ海岸をほうふつとさせる町並み

雑賀崎漁港は古くから栄えた漁師町。雑賀崎漁港から眺めると、急峻な斜面にカラフルな家々がびっしりと立ち並んでいます。まるで迷路のような雑賀崎の入り組んだ路地は、すべて漁港へとつながる道。散策してみるとすてきなカフェが点在し、フォトジェニックな風景と出会えます。小さくてコンパクトな電動バイク「glafitバイク」をレンタルして巡れば、きつい坂道も楽々です。

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左・右上/入り組んだ路地で見つけた異国情緒が漂うカフェ 右下/glafitバイクは旅館萬波や和歌の浦観光協会でレンタルできる。1時間900円、3時間2500円 ※問い合わせは073-433-8118(和歌山市観光協会)

雑賀崎漁港と町並み

サイカザキギョコウトマチナミ

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和歌山県和歌山市雑賀崎

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108段の石段を登った朱塗りの楼門から和歌浦を一望する

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朱塗り極彩色の楼門があることから「関西の日光」とも称されている

創建400年の歴史をもつ紀州徳川家ゆかりの神社。和歌山城に入城した初代藩主・徳川頼宣が父・家康を祀る紀州東照宮を創建しました。社殿には家康が好きだった鷹狩の彫刻をはじめ、左甚五郎作の絢爛豪華な彫刻や狩野派・土佐派の壁画で飾られ、じつに絢爛豪華。関西随一といわれる朱塗りの楼門からは、和歌浦湾を見渡す見ごとな景色が眺められます。

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社殿の彫刻は左甚五郎の作品。写真は鷹と雉の彫刻。白い鳥2羽が鷹で右の鷹の足元には茶色い雉が捕まっている

紀州東照宮

キシュウトウショウグウ

clock-icon9:00~17:00(16:00までの場合あり。電話で要確認)、拝観料300円
pin-icon無休
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和歌浦を一望できる露天風呂で潮風に吹かれてゆったりと過ごす

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目の前に海が広がる天然温泉の露天風呂「萬葉の湯」

和歌浦湾の静かな海景色が眺められる温泉宿。全室オーシャンビューで、和歌浦や雑賀崎で水揚げされた新鮮な海の幸をふんだんに使った料理が味わえます。和歌浦湾を一望できる絶景の露天風呂が人気で、日帰り入浴でも利用可能。肌ざわりがなめらかな温泉に浸かりながら、万葉人たちを感動させた絶景を眺めてリラックス。季節の会席と部屋ステイ、温泉がセットになった日帰りプランも用意されています。

和歌の浦温泉 萬波

ワカノウラオンセンマンパ

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絶景露天風呂と新鮮な海の幸。雑賀崎海岸にたたずむ温泉宿

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日帰り入浴も可。11:00~14:00、1200円(不定休のため、要問い合わせ)

双子島荘は、穏やかな海が眺められる温泉宿。海景色が美しく、とくに露天風呂付大浴場から眺める夕景は絶景です。夕食は港町ならではの海鮮会席料理。春のタイ、夏のハモ、冬のクエ、雑賀崎漁港名物のアシアカエビ、水揚げ量日本一のタチウオなど、訪れる季節ごとに獲れたての地魚を堪能できます。客室はオーシャンビューでバルコニー付き、二間続きの広々とした和室ほか、さまざまな広さの部屋があります。

紀州温泉 雑賀の湯 双子島荘

キシュウオンセンサイガノユフタゴジマソウ

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老舗料亭旅館を生かした食堂で、特産の灰干しさんまやしらす丼でランチ

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上/灰干しさんま定食1080円(+200円でしらす丼に変更可能) 下/築90年の元料亭の佇まいを生かした食堂

和歌浦湾を見渡せる食堂。歴史ある老舗料亭旅館をリノベーションし、当時の趣を残した重厚な建物に、約80席の客席がゆったりと配置されています。ランチメニューのなかでもおすすめなのは和歌浦特産の灰干しさんま。特別な製法で魚本来の持つ旨みを封じ込めた香ばしいさんまと、惜しげもなくたっぷりと盛られた新鮮なしらす丼に食が進みます。

わかうら食堂

ワカウラショクドウ

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雑賀崎の峠に立つ鉄道カフェ。テラス席もあり、眺めが抜群

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左/特製ピザトーストとローピンジュースのセット800円 右/店は見晴らしのいい雑賀崎の高台にある

雑賀崎の高台にある鉄道喫茶店。寝台車のように細長い店内を一周するように、鉄道模型がガタゴトと走ります。そんなノスタルジックな店内で味わえるのは、特製ピザトーストや牛すじカレー、アレンジ丼など。店内からの窓からやテラス席からの眺めがよく、眼下には雑賀崎漁港が見渡せます。紀伊水道に沈む夕日も美しく、夕方に訪れるのもおすすめです。

スハネフ14-1

スハネフジュウヨンノイチ

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工房やカフェが点在する迷路のような黒江の町並みを散策

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写真は黒江ぬりもの館。細い路地に連なる 連子格子(れんじこうし)の町家はのこぎりの歯に例えられ、建物が敷地に対して少し斜めに建てられているのは、一説に荷車などを止める際に考えられた知恵だといわれる

室町時代から漆器の産地として栄えた職人のまち・黒江。今も残る古い町並みは、漆器の商家や職人が生活をしていた名残です。今でも黒壁の町家が残る風情のある町並みは、ものづくりの町として注目されています。根来模様の研ぎ出しや蒔絵など漆芸を体験できる施設もあり、漆精製工場跡をいかしたカフェや歴史ある酒蔵も。細い路地を迷うように歩けば、この地に息づく手仕事の工房やノスタルジックな風景と出会えます。

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入り組んだ路地には漆の精製に使用されたくろめ桶が植物とともに飾られている

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自然素材で丁寧に作る、使い心地抜群の生活用品

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左/丁寧な手仕事で作られるブラシ 右上/棕櫚たわし550円~ 右下/調理器具や細かな部分洗いに重宝する棒たわし1100円~

看板商品は、上質な棕櫚(しゅろ)で作るたわし。丹念に素材を選別し、手仕事で作るたわしはふっくらとやさしい手触りです。小は根菜洗いに、中はフライパンや鍋洗いにおすすめ。洗い心地と耐久性を兼ね備えたブラシも人気で、水筒の底や側面をくまなく洗えるパキン筆ブラシやペット用のブラシなど、さまざまな用途に応じた道具が揃います。

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自然素材の魅力を生かした実用的で美しい漆器

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上/ひょうたんの盃6600円~ 左下/抗菌性のある漆で仕上げた箸は箸先に料理がくっつきにくい 右下/塗っては乾かして磨くという根気のいる仕事を繰り返すことで美しい漆器が生まれる

伝統工芸士に認定されている林克彦さんの工房兼ギャラリー。代表的な作品はひょうたんを使った盃です。和歌山県産のひょうたんを乾燥させて輪切りにし、本漆を何層も重ねて塗り上げた盃は、しっとりとしたなめらかな手触りで、同じものがひとつとしてなく選ぶのが楽しい。天然木の風合いを生かした箸や、紀州ひのきの木目が美しい弁当箱なども人気です。

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うるしの精製工場跡にある自家製サンドイッチがおいしいカフェ

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上/自家製ハムをサンドしたH.A.Mサンドイッチ715円、コーヒー440円 下/ひっそり静かな町並みにあるカフェ

昭和初期に建てられた趣のある煉瓦造りの工場跡にあるカフェ。かつてうるし工場の受付と事務所として使われていた空間は天井が高く、大きな窓からは穏やかに光が降り注ぎます。おすすめのメニューは噛みしめるほどに香ばしい国産小麦のパンに、地場野菜や自家製ハムを挟んだサンドイッチ。野菜のおいしさを余すことなく味わえる本日のスープも、滋味深い味わい。コーヒーは浅煎りと中深煎りの2種類があり、気分や好みに合わせて選べます。

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築180年を超える江戸時代の町家を生かしたカフェ

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上/スタッフの気まま定食1100円 左下/江戸時代末期に建てられた元漆職人の住まい 右下/根来研ぎ出し体験1200円(所要時間約1時間) 

黒江の代表的な町並みの一角にあり、塗師(ぬし)町家を改装したカフェ兼体験施設。地元の食材を使ったランチやスイーツを漆器で味わえます。人気のメニューはスタッフの気まま定食や、香り高いぶどう山椒を使った黒江カレー。米の旨みを引き出した地酒「黒牛」を漆器で味わうこともできます。根来研ぎ出し体験やオリジナルかごバッグ作りなど体験ワークショップも豊富で、店内では漆器や地元食材の販売も行われています。

黒江ぬりもの館

クロエヌリモノカン

絶景の宝庫 和歌の浦と、紀州漆器のまち 黒江へ。どちらも見どころがコンパクトに集まっており、散策にぴったりです。開放的な景色や手仕事体験、すてきなカフェで心を潤す和歌山の旅にでかけてみませんか?

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日本遺産「絶景の宝庫 和歌の浦」

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和歌の浦は和歌山市南部と海南市北部に位置する和歌浦湾をとり巻く景勝地。万葉歌に詠われ、芸術や文化を育んだ歴史ある風景は時代を超え今もなお人々を魅了し続けています。近年は絶景を眺めながらや、文化を感じながらくつろげるカフェなども人気を集めており女子旅にもオススメ。心惹かれる風景と出会いに、和歌の浦エリアを巡ってみてはいかがでしょうか。

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