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2021.07.17
【毎日おやつ】ほのかな甘みが溶け残る真っ白な和菓子 「阿わ雪」/山口県
全国各地のおいしい・かわいいおやつを紹介する「毎日おやつ」。自宅でのスイーツ時間が楽しくなるとっておきの甘味から、旅のおみやげにもぴったりなご当地の恵みを使った逸品まで、新しい発見にきっと出会えるはずです。今回は山口県の「阿わ雪」をご紹介します。

幕末時代から受け継ぐ下関の銘菓
京友禅柄の箱に入り、雅な贈り物としても喜ばれそう
激動の幕末を語るに欠かせない山口県下関市。江戸末期の慶応年間に、この地で「阿わ雪」は誕生しました。メレンゲでもない、寒天でもない、サクサクとした独特の食感が魅力の和菓子です。こちらは下関で創業150年の伝統を誇る「阿わ雪本舗 松琴堂」の看板商品。初代総理大臣の伊藤博文が「阿わ雪」を食べ「春の淡雪のようだ」と表現したことから、華やかなピンクに金色の雪輪をイメージしたパッケージに。真冬の豪雪ではなく、春先に名残惜しく降り積もる綿雪のようなやさしさが感じられます。箱を開けると真っ白な直方体のお菓子が入っていて、備え付けのナイフで好みの大きさにカットしていただきます。

口の中で消えていくような不思議な食感
純白の「阿わ雪」はどんな器にも合いそう
材料は卵白、砂糖、寒天のみで、いたってシンプル。どれも産地や品質を厳選しています。それぞれの分量や菓子作りの工程は極秘事項であり、当代当主が次の後継者だけに伝える一子相伝の方法で製法を守り続けています。ふわふわとやわらかいのに歯ごたえもあり、口に入れるとほのかな甘みを残して消えていく。たったこれだけの材料で上品で奥深いお菓子が完成することに驚いてしまいます。唯一無二の食感が忘れられないとリピーターも多いとか。1切れ60キロカロリーとヘルシーなところもポイントです。この不思議な食感をぜひ一度体験してみてください。
【おやつデータ】
●阿わ雪
価格:1485円
内容:1本
賞味期限:10日間(最低気温25℃以上の季節は7日間)
購入できる主な施設:松琴堂、松坂屋下関大丸店、オンラインショップ
オンラインショップ:https://www.shokindo.com/
松琴堂
ショウキンドウ
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梅原真希 撮影:清水ちえみ
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