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2021.08.02
歴史と新しさが融合した魅力的なスポットがたくさん♪ 奈良をめぐる1泊2日の旅
日本の古都であり、歴史的なスポットが数多くある奈良県。今回は風情ある街並みが人気のならまちと、そうめん発祥の地としても知られる三輪エリアを中心にめぐる1泊2日の旅をご紹介します。歴史を感じる神社や新しくオープンしたお店など、おでかけの参考にしてみてくださいね。
発酵食品をふんだんに使ったランチで体も心も満足
畳や木のぬくもりに落ち着く空間
1日目は奈良市内を散策しましょう。JR奈良駅からバスに乗って、バス停・高畑町で下車。歩いて12分ほどの場所にある「糀料理とビオスチームのお店 えん」は、発酵調味料を使った体にうれしいランチやスイーツを楽しめるお店です。古民家を改装した趣を感じる空間で、調味料が購入できたり、発酵エキスや野草を取り入れて体をあたためる座浴「ビオスチーム」も体験できるのも魅力。
「えんの糀プレート」(1500円)
ランチタイムには「えんの糀プレート」がおすすめです。一皿に盛り付けられたさまざまなメニューはすべて手作り。旬の野菜や肉、魚などに、甘糀や塩糀といった発酵調味料を取り入れ、栄養満点です。プレートの内容は2か月ごとに変わるのも楽しみです。糀を使ったやさしいスイーツやドリンクもあるので、ぜひチェックしてみてくださいね。
糀料理とビオスチームのお店 えん
コウジリョウリトビオスチームノオミセエン
平城京の守り神であった「春日大社」を参拝
御本殿の直前にある中門・御廊
御蓋山(春日山)のふもとにある「春日大社」。全国にある春日神社の総本社で、茨城県の鹿島から武神と崇拝される武甕槌命(たけみかづちのみこと)を御蓋山に迎え、奈良時代のはじめに創建しました。768(神護景雲2)年には社殿を現在の場所に造営し、四柱の神を祀っています。平安時代には国の官祭を行うようになり、3000基もの燈籠に明かりを灯す万燈籠など、王朝時代を思わせる祭礼が今も伝わります。
鹿が見られる参道や「夫婦大國社」などさまざまな楽しみがある
境内には本殿とは別に62もの摂社や末社があります。日本で唯一夫婦の大国さまを祀っているという「夫婦大國社」は、夫婦円満や良縁結びにご利益があると評判。若宮十五社めぐりの受付場所にもなっており、「若宮」をはじめ、人生の難所を守ってくれる神々が祀られた15の神社や遥拝所をめぐることもできます。 ほかにも、「万葉集」に登場する草花を、それぞれに添えられたゆかりの万葉歌と一緒に鑑賞できる「春日大社 萬葉植物園」など、たくさんの見どころがありますよ。
春日大社
カスガタイシャ
大和茶とスイーツで心やすらぐひとときを
カウンターのみの店内には小さな庭もある
町家の風情ある街並みが広がるならまち。その中にたたずむ「茶樂茶(SARASA)」は、大和茶や和と洋が融合したスイーツを味わえるカフェで、2020年11月にオープンしました。 「五感を楽しむ」をコンセプトに、お茶の香りや味はもちろん、インテリアや器などにもこだわりが詰まっています。
「煎茶ブレンド 華 Hana」(913円)、「紫いもモンブラン」(1320円)
お茶は奈良県産の茶葉を使用。店主が目の前で点ててくれる抹茶をはじめ、抹茶ラテ、ブレンドティーなどが楽しめます。赤みを帯びた色が美しい「華 Hana」は、煎茶に有機栽培のレモンバーベナ、ローズヒップ、ハイビスカス、ダマスクローズをブレンド。ほのかな煎茶の味とローズの香りが広がります。また、ほうじ茶のわらび餅が入った紫いものモンブランなど、スイーツもお茶に合わせて作られたものがそろうので、一緒に味わうのもおすすめですよ。
茶樂茶(SARASA)
サラサ
奈良のクリエイターの魅力が光る町家に泊まる
1泊 17600円~。バスルームやキッチンも付いているので調理も可能
ならまちエリアの東に位置する「宿 一灯」は、築140年の町家を改装した1日1組限定の宿。建築家でオーナーの「ひとともり」が手がけており、趣を感じつつ洗練された印象の空間が広がります。また、「NEW LIGHT POTTERY(ニューライトポタリー)」の照明や「sonihouse(ソニハウス)」の多面体スピーカーなど、奈良を拠点に活動するクリエイターの作品も取り入れることで、今と昔の奈良が融合した空間になっています。
「生姜足湯(ひとくち生姜シロップ付き)」(1100円)など、カフェとしても利用できる「生姜足湯休憩所」
「宿 一灯」に併設する「生姜足湯休憩所」は、宿泊客以外も利用可能。すりおろした無農薬生姜が入った足湯が、生姜のシロップとともに体験できます。体がじんわりと温まり、血流の促進、冷えやむくみの改善などさまざまな効果が期待できるのだそう。 生姜を使った自家製のドリンクや、卵や乳製品を使っていないパウンドケーキなど、体のことを考えられたドリンクとスイーツもあるので、足湯と一緒に楽しんでみてくださいね。
宿 一灯
ヤドイットウ
新感覚の三輪そうめんをランチやお土産に
木材をふんだんに使った建物は、2020年度のグッドデザイン賞を受賞
2日目は、そうめんの発祥地としても知られている桜井市三輪方面に移動しましょう。国道169号沿いにある「てのべたかだや」は、手延べそうめんの新たな楽しみ方を発信するショップ&カフェ。ショップでは手延べ麺やつゆを販売しています。看板商品の手延べそうめんは、定番の「つるり」をはじめ、通常の麺の約1/3の細さまで延ばした「とろり」など、食感をそのまま表現した商品名がユニーク。
「海老塩金つゆ 冷」(770円)、「奈良の茶飯いなり」(330円)
カフェスペース「sumen」では、「てのべ たかだや」の麺やつゆを使ったメニューが味わえます。麺は1年以上熟成させる「つるり」と、通常の約1/2の細さに延ばした「さらり」の2種、つゆはフレッシュバジルとバジルオイル、すだち果汁が爽やかな「海老塩金つゆ」など数種から選ぶことができます。 また、みかんジュースや梅スカッシュなど地元の味覚を使ったドリンクも人気ですよ。
てのべ たかだや
日本最古といわれる神社や道を散策
現在の拝殿は徳川家綱によって再建されたもの
JR三輪駅から歩いて5分ほどの場所にある「大神神社(おおみわじんじゃ)」。日本最古の神社といわれており、三輪山をご神体としています。そのため、本殿は設けられておらず、拝殿の奥にある三ツ鳥居を通して三輪山に参拝するという、古代の神祀りの姿を現代に伝えています。三ツ鳥居と拝殿は重要文化財にも指定されています。
三ツ鳥居とご神体の三輪山
「大神神社」は、日本最古の道として知られる「山の辺の道」沿いにあります。道中には古社寺や古墳、史跡など歴史あるスポットが点在。季節の花や紅葉が楽しめるハイキングコースとしても人気なので、ぜひ周辺も散策してみてくださいね。
大神神社
オオミワジンジャ
話題の新スポット「鹿猿狐ビルヂング」でお買い物
ならまちの景観をイメージしたという建物。小さな路地が印象的(photo:淺川 敏)
三輪方面を満喫した後は、再びならまち付近へ。2021年4月にオープンした「鹿猿狐ビルヂング」は、「触れる」「味わう」「学ぶ」をテーマにした複合商業施設。1716(享保元)年に奈良で創業し、麻織物などを扱う「中川政七商店」が手がけています。お買い物が楽しいスポットや飲食店がそろい、奈良の工芸に触れる体験ができるなど、ならまちの新たな魅力を発信します。
「中川政七商店 奈良本店」、「猿田彦珈琲」、「㐂つね」など魅力的なスポットがたくさん
建物には鹿・猿・狐の名を冠した3つの店が集います。鹿は「中川政七商店 奈良本店」。日本各地の工芸を生かした、日常を彩るアイテムが3000点以上そろいます。鹿猿狐をあしらったかや織ふきんなど本店限定の商品や奈良らしいアイテムもそろうので、おみやげにもぴったりですよ。また、奈良初出店のスペシャルティコーヒー専門店「猿田彦珈琲」、ミシュラン一つ星の「sio」が手がけるすき焼きレストラン「㐂つね」など、猿と狐を冠したお店にも注目です。
鹿猿狐ビルヂング
シカサルキツネビルヂング
いかがでしたか?町家や大和茶、三輪そうめんなど、歴史や伝統を取り入れつつ新しい風も感じる奈良にぜひ訪れてみてくださいね。
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