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2022.03.25
天然温泉があるのも魅力的。大正ロマンの情緒漂うクラシカルホテル「金沢白鳥路 ホテル山楽」
金沢城公園内の大手門跡から歩いてすぐのところにある「金沢白鳥路 ホテル山楽(かなざわはくちょうろホテルさんらく)」。金沢城のお堀のひとつ白鳥濠跡にあり、美術館さながらに像が立ち並ぶ白鳥路、そのそばに建つホテルです。 兼六園やひがし茶屋街、近江町市場といった金沢名所が徒歩圏内の立地で便利なこともありますが、大正ロマンをコンセプトにしたロビーや客室、郷土料理も並ぶブッフェの朝食、金沢市内では珍しい天然温泉の白鳥路温泉(はくちょうろおんせん)も楽しめて、特に女性から人気の宿です。
ノスタルジックな雰囲気が漂うロビー
(左上)友禅の小布による額(右上)花鳥を表した陶器のランプ(右下)ロビー内にあるステンドグラスが美しいカフェ(左下)九谷焼らしい絵柄のオブジェ
エントランスから一歩中に入れば、華やかさの中に懐かしさを感じさせる雰囲気があります。ゲストへのおもてなしを心得るスタッフの出迎えを受けてチェックインをした後は、ロビーにあるカフェ「パルティ」でお茶のサービスが受けられるのも、伝統と格式を重んじるホテルならではです。
「パルティ」はこちら
時間があればぜひゆっくりロビーを散策してみましょう。石川県の伝統工芸・九谷焼による絵皿、加賀友禅による額などが飾られていて、金沢の地を訪れていることをより印象づけます。
和洋が織り交ざる文化の良さを知る大正ロマンを感じる客室
(左上)浪漫ラグジュアリーのベッドルーム(右上)浪漫ルームには九谷焼のランプも配置(右下)ホテル内カフェのステンドグラスをデザインしたミネラルウォーター(左下)高級ブランドを用意するなどアメニティも充実
洋室だけでなく和室も用意した全6タイプの部屋があり、全室に加賀棒茶や九谷焼コーヒーカップなどがセットされ、カセット式のコーヒーメーカーやオリジナルミネラルウォーターなど、至りつくせり。ベッドまわりの寝具には、エアウィーヴを使うのもこだわりだといいます。 客室の中でも「浪漫ルーム」と呼ばれる2タイプは、飴色の柱やテーブルとイスなどが、まさに大正ロマンを思わせる雰囲気です。40平米と広さのある「浪漫ラグジュアリー」は、リビングとベッドルームを間仕切りした空間。もうひとつの「浪漫ツイン」は、クラシックで優雅さのある空間です。
全室キーは鍵穴に刺すタイプ。スワンを光にかざすとレトロな色が浮かぶ
いずれもステンドグラスや壁紙にもこだわり、ミキモトコスメティクスのバスアメニティや今治タオルといった細部までおもてなしを感じさせます。
金沢の旬の味“じわもん”を味わえる朝食
(左)赤いじゅうたんが敷かれた朝食空間(右上)和食中心ながら洋食やサラダなども用意(右下)140年の歴史がある加賀車麩を使う卵とじ
ホテルには、ロビーにあるカフェだけでなく、庭に面した夜だけのレストラン「加賀料理まほろば」、加賀野菜が食べられる店としても知られる「ブッフェダイニングスワン」があります。ホテルのリピーターからはもちろん、初めて訪れる方が選ぶ理由にもなっている朝食専用のレストランです。 料理人の方曰く「ブッフェダイニングは、ホテルに宿泊された方が最後に訪れる場所。そこで金沢の季節の味、食の楽しみが感じられる朝食をと考えています」。 季節によりメニューは変わりますが、とろ湯葉の蟹餡かけだったり、炙り焼きで香りも愉しむのど黒一夜干し、金沢おでん、北陸健康鶏のチキン南蛮などを用意。加賀野菜を味わう朝カレーも評判です。 金沢の方言で地元で生まれた食材、郷土料理を意味する“じわもん”は滋味深くおいしいものばかりですよ。
地下807mから汲みあげられる天然温泉は美肌の湯
女性のお風呂は円形で広いのが特徴
金沢市内、金沢城下の地下から汲みあげている温泉の泉質は、炭酸水素塩泉。とろみを帯びコーヒー色のお湯が特徴です。アルカリ性で肌の不要な角質や毛穴の汚れを取り除くともいわれ、湯上りには心地よい清涼感が得られるといいます。 美人・美肌の湯、温まりの湯ともいわれるので、温泉に入り心身ともに癒やされながら、ゆったりとした時間を過ごせます。 「金沢白鳥路 ホテル山楽」は、金沢市内の方々からも一目置かれるクラシカルで伝統のあ るホテル。優雅な雰囲気だけでなく、金沢の工芸品を身近に楽しむまるで美術館のような空間は、宿泊だけでなくカフェづかいだけでも訪れたいですね。
金沢白鳥路 ホテル山楽
カナザワハクチョウロホテルサンラク
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土井淑子 撮影:保志俊平
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