
201
2022.06.24
岐阜の夏に涼を添える場所へ
「清流の国ぎふ」と呼ばれるほど、美しい水に恵まれた岐阜県。北アルプスをはじめとする大自然が清涼な湧き水を生み、長良川などの一級河川が街を流れています。今回は、夏に訪れたい中津川市・恵那市・関市から涼を添えるスポットや自然の恵みを味わえるスポットをまとめてご紹介。涼やかな水辺や自然が生んだ景色とごちそうを楽しむ旅に出かけてみませんか?

【中津川市】ヒノキの森の中で出会う心を癒やす青く美しい流れ「付知峡」
付知川にかかる吊り橋のひとつ「やじろ橋」。これを渡ると次に紹介する「岩魚の里 峡」にたどり着く
中津川市と下呂市を結ぶ道の中間、標高500mの山地にヒノキの原生林が広がり、青く澄んだ付知川が織り成す渓谷美が楽しめる「付知峡」は、「岐阜県の名水50 選」のひとつであり、青川とも呼ばれています。観音滝や不動滝周辺の遊歩道を歩き、森林浴をしながら散策が楽しめます。美しい景色と水音、冷たい空気の中で心地よい時間が過ごせますよ。

(左)滝へと続く遊歩道入り口には食堂がある。 冷たい水で冷やされたキュウリが涼やか(右)御嶽山の雪解け水が流れる付知川は透明度が高く、鮮やかな青色に見える。落差20mの観音滝は大迫力
付知峡
ツケチキョウ

【中津川市】せせらぎを聞きながら、川と山の幸を味わう「岩魚の里 峡」
付知峡を流れる付知川沿い、吊り橋の先にある「岩魚の里 峡」は、水音をBGMに、真夏でもひんやり冷たい空気の中で料理が楽しめる食事処。店主が手間暇かけて養殖する岩魚や、自ら歩いて探す山菜などを贅沢に使用。ひとつひとつ手作りする刺身、塩焼き、天ぷらなどは新鮮で味わい深いです。 数量限定の「本谷定食」は、冷たく澄んだ水にのみ生息する岩魚を調理したプレートに、飛騨牛ローストビーフ、蕎麦、ご飯、味噌汁が付く贅沢な定食。岩魚の刺身や塩焼き、甘露煮はどれも臭みがなく、コクのある味わいと食感が楽しめます。

(左)一度に3人しか渡れない吊り橋を歩くと店へ到着(右上)すべてテラス席。家具も食器も地元の木工所にオーダーしているオリジナル(右下)付知川をイメージした「青川サイダー」400円
岩魚の里 峡
イワナノサトハザマ

【中津川市】老舗和菓子店の若き店主が新感覚のスイーツを提案
「栗ん・和・ら・もーど」1100 円
創業60年を迎える老舗和菓子店の3代目が、2022年の春に本店の隣に「栗cafe ISSADO」をオープンしました。地元中津川市の銘菓・栗きんとんを取り入れた、夏に最適な冷たいスイーツを提供しています。栗きんとんを5割以上混ぜた贅沢なソフトクリームや、フルーツ大福用のカスタードクリームとカラメルのソースをふわふわの氷にのせた「栗ん・和・ら・もーど」など、新感覚のスイーツが楽しめますよ。

(左)栗きんとんソフトクリーム入りの「モンブランソフト」850円
栗cafe ISSADO
クリカフェイッサドウ

【中津川市】レトロな風情漂う「馬籠宿」へ
宿場町のシンボルでもある水車の水音も心地よい
付知峡から車で40分ほど。江戸と京都を結ぶ中山道43番目の宿場町「馬籠宿」があります。京へ向かう旅人は西に広がる町並みを見てホッとひと息、逆に江戸へ向かう旅人はこれから始まる山道に気を引き締め直す場所だったのかもしれません。そんな旅人をもてなすように、店頭で五平餅が食べられる店や食事処、みやげもの店などが並び、街道に賑わいを添えています。 また文豪・島崎藤村ゆかりの地でもあり、生家跡に建てられた藤村記念館や、その隣にある、藤村の子孫が暮らした家を改装した甘味処なども、ぜひ立ち寄りたいスポットです。 「馬籠宿」は見上げるほどの坂道が続き、往時を偲ばせる建物の合間からは、四季折々の表情も美しい恵那山などの風景が顔をのぞかせます。高札場跡近くにある馬籠ふるさと広場からの絶景も必見ですよ。また、隣の妻籠宿とをつなぐ約9kmの遊歩道でハイキングを楽しむ人も多いのだとか。じっくりと歩いて木曽路を楽しむのもいいですね。
タイムスリップしたかのような町並みで昔の旅人気分を実感
馬籠宿
マゴメジュク

【中津川市】とれたて野菜のおいしさを見て、食べて五感で味わう「ちこり村」
「特製プレートランチ(サラダバー付き)」1100 円
自社農園で手がけるスプラウトやヨーロッパ原産の野菜「ちこり」のほか、地元中津川市の農家が育てた旬の野菜が集まる食の体験施設「ちこり村」。地元の主婦が、その日の食材でつくる総菜が並ぶ特製プレートランチを味わったら、ゆっくりマルシェでお買い物も楽しんで。自家製焼酎やジン、手づくりパン、野菜などがずらりと並び、お土産探しにもぴったりです。

(左)「ちこりソフト」350円(右)店舗奥の焼酎蔵でクラフトジンを生産。「NAKATSU GIN (各500ml)」 3850円
ちこり村
チコリムラ

【恵那市】湖の上から眺める水と風が作り出したアート「恵那峡」
乗船時間は30 分(1回1500円)、クルーズ中は船長が景色を解説してくれる。
激流と言われる木曽川を堰き止め、1924(大正13)年に水力発電ダムが造られたことで生まれた人造湖「恵那峡」。恵那峡の名は、大正時代に地理学者・志賀重昂によって命名されました。 湖岸には水流や風で削られた奇岩が多く、そのひとつひとつの岩に“軍艦岩”、“獅子岩”など名前があり、芸術作品のように存在感を放っています。高速船で周遊し、夏の新緑と岩、湖面のコラボレーションを楽しんでみて。
恵那峡/恵那峡クルーズ
エナキョウ/エナキョウクルーズ
0573-32-1790
恵那峡ビジターセンター※恵那峡遊覧船は0573-25-4800

【恵那市】石積みの棚田が生み出す幻想的な田園風景「坂折棚田」

標高1000m前後の山が囲む岐阜県東濃エリアは、山間部なだけあり、夏季は昼夜の寒暖差が大きくなります。この気温差と、山から湧き出る美しい水が野菜づくりに最適で、米や野菜は日中たっぷりの光を浴び、気温が下がる夜に糖分を蓄え、甘く力強い味わいの農産物が育ちます。特産品の一つがお米です。恵那市には江戸時代に作られた棚田が残り、中山間地に適したミネアサヒや、コシヒカリなどが手間暇かけて育てられています。山の斜面に広がる「坂折棚田」は400年以上の歴史を持ち「日本の棚田百選」に認定されるほどの美しさ。青空と稲の緑が眩しい夏、棚田が黄金色に染まる秋など、季節ごとに違う表情を見せてくれます。
坂折棚田
サカオリタナダ

【恵那市】ジューシーなミニトマト10種類以上を味くらべ「石川トマト農園」

代表の石川右木子さんを中心に、堆肥作りからこだわって約20000本のトマト苗を育て、自ら6次化商品も手がける「石川トマト農園」は、標高650mの山あいにある農園です。7月中旬からはハウスいっぱいに実る赤、黄、紫など10 種類以上のミニトマトを自由に味わえるトマト狩りもスタート。甘みが強い中玉のフルティカや大玉の桃太郎、麗夏など、多彩なトマトを育てる農園で、完熟トマトの味を体験してみて。
左から「完熟トマトケチャップ」540円、「ジュース180㎖」324円~
石川トマト農園
イシカワトマトノウエン

水車やダムを眺めながら、おばあちゃんの味に舌鼓「道の駅 おばあちゃん市・山岡」
ダムを見下ろす高台に建つ、日本最大級の水車を備える「道の駅 おばあちゃん市・山岡」。小里川ダムに面した道の駅周辺は緑豊かで、標高が高いことから夏でも涼しい日が続きます。周辺は美濃焼産地でもあり、陶土を粉砕する道具として使われた水車が巨大モニュメントになっています。

(左)「ところてん」400円、「寒天ぜんざい」500円(右上)「おふくろの味定食」900円(右下)近隣で採れた新鮮野菜、寒天、スイーツ、雑貨がならぶ直売コーナー
2022年春のリニューアルでレストランにテラス席が加わり、開放感もプラスされました。ちらし寿司など4 種類から選べるご飯や、地産地消にこだわる手づくりの家庭料理、細寒天生産日本一の山岡町ならではのメニューは、どこか懐かしいおばあちゃんの味を感じ、きっと心が落ち着くはず。 店内では、地元のおばあちゃんが育てた新鮮野菜や手づくり雑貨、特産の寒天なども販売しているので、お土産探しにもぴったりです。
道の駅 おばあちゃん市・山岡
ミチノエキオバアチャンイチヤマオカ

【関市】大自然に包まれた道をのんびりドライブ。印象派の絵画のように青く透き通った「名もなき池」へ
硬い流紋岩質で構成される山からの湧き水は不純物が少なく、透明度が高い。橋周辺に水が湧くポイントがあり、とくに鯉が集うという
関市にある「名もなき池」は、神社のほとりの小さな湧水池です。池底にたまる石英質の白い砂と、無色透明な水質のおかげで、肉眼でも幻想的な青色を眺めることができます。初夏から10月頃まで睡蓮の花が咲き、フランスの画家・モネの代表作『睡蓮』のような風景が生まれ、通称「モネの池」と呼ばれ話題に。美しい景色を撮影しようと、休日は1日数千人もの撮影客が訪れるそう。
名もなき池
ナモナキイケ

※終了しています※【アンケート&プレゼント】抽選で5名様に「ジュースもソースもお楽しみセット」をプレゼント♪

アンケートにお答えいただいた方の中から抽選で5名様に、石川トマト農園の「ジュースもソースもお楽しみセット」をプレゼントいたします。みなさまのご応募をお待ちしております♪ 賞品名:ジュースもソースもお楽しみセット 応募期間:~8月31日(水)まで 賞品の発送:9月上旬 ※当選者の発表は、賞品の発送をもって代えさせていただきます。
応募はこちら
※掲載の内容は、記事公開時点のものです。変更される場合がありますのでご利用の際は事前にご確認ください。
※画像・文章の無断転載、改変などはご遠慮ください。
和田知子、鷲巣友夏 撮影:清水ちえみ
岐阜の旅ガイド

岐阜の旬な観光スポットやイベントを知るには岐阜県観光公式HP「岐阜の旅ガイド」をチェック。風情ある町並み、温泉、桜・紅葉の名所、すべて探せます。