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2023.04.18
マーガレットが華やぐリッチなケーキ♪ 時代を超えて愛される「丸芳露本舗 北島」
スイーツプロデューサー・磯崎 舞が、日常に寄り添うおやつから贈り物にも選びたくなる焼き菓子を紹介する連載『#焼き菓子部』。暖かな日差しに足取りも軽く、心が弾む季節がやってきました。気分がパッと華やぐ花モチーフの焼き菓子をいただき、春の訪れを感じてみませんか。今回は「丸芳露本舗 北島」のマーガレットダマンドをご紹介します。
佐賀の代表的な銘菓・マルボーロを作る老舗菓子舗
異国情緒漂う外観の本店は、JR佐賀駅から徒歩約15分の場所にある
佐賀県佐賀市にある「丸芳露本舗 北島」の歴史は古く、江戸時代中期の1696(元禄9)年に遡ります。ポルトガル伝来の焼き菓子・マルボーロをヒントに、より食べやすく味わい深い菓子として明治初めに生まれたのが「丸ぼうろ」。さっくりした食感にホッと安心できるやさしい味わいは、佐賀の定番みやげとして長年愛されています。ひたむきに菓子に向き合う姿勢は現代にも引き継がれ、さまざまな和洋菓子を生み出していますが、なかでも贈り物に人気なのが「マーガレットダマンド」です。
いつの時代も愛される、レトロかわいい包装
「マーガレットダマンド」3240円
染色画家・樋上さや子さんによる、吉野ヶ里の森をイメージした木や山などのイラストが包装紙に描かれています。オレンジの包装紙とグリーンのリボンとのコントラストが、どこかノスタルジックで温かみがありますね。北島の箔押しが光る箱を開けると、丁寧に綴られたリーフと、マーガレットの花をモチーフにしたケーキが顔を覗かせてときめきます。
ロングセラー商品を元に最上級を目指したケーキ
手に持つとどっしりと重みがあってリッチな配合を感じさせる
「マーガレットダマンド」は、「丸芳露本舗 北島」の長い歴史が紡いだ菓子。「丸ぼうろ」のノウハウを活かし、アーモンド粉を生地に混ぜ込んだ洋菓子「花ぼうろ」が1968(昭和43)年に開発された後、「アーモンド粉を最大限使ってさらに進化した菓子を作れないか」というアイデアが浮かんだそうです。そして、コニャックの名門であるフランス・ジャンフィユー家とのご縁から、コニャックの香りをしっかり受け止める生地を目指し、数年間の試作を経て1975(昭和50)年頃に「マーガレットダマンド」が生まれました。
テーブルが瞬く間に華やぎ、このうえない至福のひと時に
可愛らしいマーガレットの形の型は12個しかないので大量生産できず、発売してから今まで大切に手入れをして使い込まれてきたものです。花びら2枚分ずつを目安にするとカットしやすく、真上から見るとハートの形のようにも見えますよ♪
コニャックがほんのりと上品に香る
小麦粉の使用を極限まで控え、アーモンド粉をたっぷりと配合。そこにバターや卵、コニャックを加え、低温で一時間じっくりと焼き上げます。表面はさっくりとしているのに対し、中は密度があってしっとり。ひと口食べてアーモンドや卵の濃厚でリッチな味わいにハッと驚きます。 マーガレットの花言葉は「真実の愛」。大切な方へのギフトとして心を込めて贈ってみてくださいね。
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丸芳露本舗 北島 本店
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スイーツプロデューサー 磯崎 舞
乳業メーカーの広報などの仕事を経て、ライターとして雑誌やwebで記事執筆のほか、百貨店の催事企画、パティシエと生産者を繋げた商品開発など“スイーツプロデューサー”として活躍。スイーツの中でも日常に寄り添って小さな幸せを与える焼き菓子に着目。年間1000個以上食べ、新たな魅力を引き出し広めている。
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